These Are The Days
掲載日:2018/02/04
あれだけ広大だったこの街も、今見ればとても小さいものだ。そう感じるようになったのはきっと、俺が大きくなったからではなく、俺の心が小さくなったからだろう。不意にそう思ってしまう。
それと同時に、この街自体の変貌にも目を向けてみた。そういえばそこに立ってた20メートルはあったろう大木は斬り倒されてたし、友達と自転車レースした公園は道路になっていた。俺はたった20年しかこの街に居ないのに、そのたった20年で、いや、小学生の頃から換算したらそうだ、たった「10年」の間にここまで変わったのだ。勿論そうなってしまっていたのは知っていたし、当時の俺はそれらに随分悲しんだろう。だけどそれらが思い出の欠片さえも綺麗さっぱり拭って行くとはあのときは思わなかったんだ。
俺らは昔、あの道路の真ん中で自転車で駆けていた。
俺らは昔、あの家のところで自然と戯れた。
俺らは昔、あのマンションのところで栗のなる木をつついてた。
そんな記憶が、すべて溶かされていく。景色ものとも、溶かされていく。
だからこそこれからの俺は、溶かされない記憶を作りたい。
溶けない、絶対に溶けない何かは、一体どこにあるのだろう?




