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黄色いサンタクロースと『黄色いサンタクロース新聞』

作者: 黄色いサンタ

    黄色い帽子、黄色いマント、黄色いズボン、黄色いブーツ、これは

   サンタクロースの見習いの黄色いサンタクロースの姿です。

    まだトナカイのソリには乗せてもらえないので黄色い自転車に乗っ

   ています。世界中に黄色いサンタクロースは、194人いました。そ

   のうちのひとりが黒いサンタクロースになってしまったので、新しい

   黄色いサンタがくわわりました。

    ところが、クリスマスの日に本物のサンタクロースに、黒いサンタ

   クロースは、もとにもどしてもらったので、黄色いサンタクロースは、

   ぜんぶで195人になりました。

    つぎに、ひとりの黄色いサンタクロースが、いぬになってしまいま

   した。

    だから194人といっぴきになりました。

 黄色い帽子、黄色いマント、黄色いズボン、黄色いブーツ、これはサンタクロースの見習いの黄色いサンタクロースの姿です。

 まだトナカイのソリには乗せてもらえないので黄色い自転車に乗っています。世界中に黄色いサンタクロースは、194人いました。そのうちのひとりが黒いサンタクロースになってしまったので、新しい

黄色いサンタがくわわりました。

 ところが、クリスマスの日に本物のサンタクロースに、黒いサンタクロースは、もとにもどしてもらったので、黄色いサンタクロースは、ぜんぶで195人になりました。

 つぎに、ひとりの黄色いサンタクロースが、いぬになってしまいました。

 だから194人といっぴきになりました。


 黄色いサンタクロースたちのために、毎日、新聞が発行されています。それは『黄色いサンタクロース新聞』といいます。その新聞には、世界中で『よいこと』をしている黄色いサンタクロースのニュースが書いてあります。新聞の記事を書いているのは、黄色いサンタクロースの新聞記者です。カメラとペンをもって世界中に取材にでかけています。

 この新聞は、だれでも読むことができます。近所に住んでいる黄色いサンタクロースにたのめば、明日から『黄色いサンタクロース新聞』が配達されます。朝早くに黄色い自転車に乗った黄色いサンタクロースの新聞配達人が、届けてくれます。

 ある日、ある村に住んでいるおばあさんが、『黄色いサンタクロース新聞』のことを知ったので、さっそく隣の町に住んでいる黄色いサンタクロースに、新聞を配達してもらうようにたのみました。すると、黄色い新聞受け箱を持ってきてくれました。それを、おばあさんの家の前におきました。

 次の朝になると、まだ、おひさまが顔を出す前に、黄色い自転車に乗った黄色いサンタクロースの新聞配達人が『黄色いサンタクロース新聞』をとどけてくれました。おばあさんは、箱から新聞をとりだして部屋の中へもっていきました。部屋の中では、おじいさんが、起きてきて、大きなマグカップにいれたコーヒーをのんでいました。おばあさんのコーヒーもマグカップに用意されていました。

「おじいさん、今朝の『黄色いサンタクロース新聞』がきましたよ」

「それは、よかった。どれ、読んでみよう」

 マグカップをテーブルの上におくと、おじいさんは、新聞を読みはじめました。おばあさんは、朝ごはんの準備をしています。新聞には、おじいさんの知らない町のことが書いてありました。それを、おばあさんに読んであげました。

 ある日、黄色いサンタクロースの新聞配達人は、まだ暗い空の下を『黄色いサンタクロース新聞』をおじいさんとおばあさんの家に届けるために黄色い自転車で走っていました。

 すると、その時でした、黒い雲から、ぽつりのおおつぶの水のつぶが落ちてきました。やがて、ざあー、ざあーと、どしゃぶりの雨がふりだしました。黄色いサンタクロースは、あわてて黄色い自転車を、近くの家の屋根の下にとめました。雨で『黄色いサンタクロース新聞』をぬれないようにするためでした。

「これは、こまったな。新聞の配達ができないよ」

 しばらく、そこで雨やどりしていました。


 その日の朝も、おばあさんは、黄色い箱のところへ新聞をとりにきました。でも、箱の中は、からっぽでした。

「あら、今朝は、まだ新聞が来ていませんね。どうしたのでしょうか」

 おばあさんの家のほうは、まだ雨がふっていませんでした。だから黄色いサンタクロースの新聞配達人が、雨やどりしているとはわかりませんでした。おばあさんは、家の中に入ると、おじいさんに新聞が届いていないことを話しました。おじいさんは、早く新聞が読みたいと思ったので、こちらからとりにいこうと思って、外へ出ました。道を歩いていきました。

 すると、遠くの空から黒い雲が、もくもく広がってくるのが見えました。

 かすかに、雨の音も聞こえてきました。

 ざあー、ざあー、ものすごいはやさで、雨がふってきました。おじいさんは、すっかりびしょぬれになってしまいました。

「これは、これは、びっくりした」

 雨は、すぐにふりやみました。空も明るくなっていました。

 その時、道のむこうから黄色いサンタクロースの新聞配達人が、黄色い自転車にのってやってきました。

「おじいさん、おはようございます。どうしましたか、雨にふられたのですか」

「『黄色いサンタクロース新聞』が、きていなかったので、とりに出かけたのですが、突然、雨にふられました」

「それは、ごめんなさい。ぼくも、雨にふられたので、雨やどりしていたのです。これで、ふいてください」

 黄色いサンタクロースは、黄色いタオルをおじいさんに手渡しました。

「これは、ありがとう。それでは、ここで『黄色いサンタクロース新聞』をうけとっていきましょう」

 からだを黄色いタオルでふいたおじいさんは、『黄色いサンタクロース新聞』をうけとって家にもどりました。


 家にもどったおじいさんは、あたたかいコーヒーをのみましたが、からだが、ひえていたので、おばあさんの前で、大きなくしゃみをしました。


 この話は、黄色いサンタクロースの新聞記者に伝えられました。

 そして、その後、『黄色いサンタクロース新聞』には、天気予報がのるようになりました。

                                    おしまい


  からだを黄色いタオルでふいたおじいさんは、『黄色いサンタクロース

   新聞』をうけとって家にもどりました。


    家にもどったおじいさんは、あたたかいコーヒーをのみましたが、から

   だが、ひえていたので、おばあさんの前で、大きなくしゃみをしました。



    この話は、黄色いサンタクロースの新聞記者に伝えられました。

    そして、その後、『黄色いサンタクロース新聞』には、天気予報がのる

   ようになりました。

                                おしまい

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