2.転生、そして遭遇
僕は、目が覚めると、かなり驚いた。うん。驚いた。
なぜならば、目の前に・・・最上位竜種がいるのだ。
「え…ちょ…はぁ?」
『むぅ・・・そこの小娘よ…よく見れば吸血鬼か…何しをにここに来た?』
竜に話しかけられました。
小娘?と思いつつも所持品の確認を急ぐ。
胸ポケットに手鏡、手紙の2通が入っている。
片方を急いで空けて、確認すると、こう書いてある。
そこの竜に面倒見てもらってくれ
後、もう1通の手紙を竜に渡してくれ
まあ、あの自称神(笑)からだろうなと思いつつも竜に手紙を渡す
『む?なんだ?これは』
「多分、神からだと思います」
『お主!・・・話せるのか、良かった』
竜が・・・・・・人型になった!?まあ、いい、細かいことはほうっておこう
そこの竜が手紙を読んでいる間に、自分の身だしなみや、所持品を確認した。
そこで、1つ疑問に思ったことをやってみる、それは顔の確認である、なぜかって?何時も聞いていた低めの自分の声が、なぜか高く、聞いたことがない声に変わっていたからだ。
まあ、予想道理ではあるが、鏡には、見慣れた自分の顔ではなく、見たことのない無い銀髪ロリになっていた。
慌てつつも服装を確認する。
服装は、黒(漆黒)がベースの、紅の筋がはいった軍服と、黒の紅い筋が入った薄めの手袋・・・江戸の幕末でありそうだな。
装備品は、腰の左側に日本刀、両太ももに1丁ずつのウィンチェスター(ショットガン)が下斜め前向きに収まっていて、背中にはマチェット2本を装備しているらしい。
『小娘よ…』
「はい?」
『神からの命令でな、お主に色々教えなければならないようだ。』
「あ~…よろしくです。」
あれから約1年経った。
あっさりとしすぎてはいるが、色々やった。
例えば、歴史・地理・魔法・体術・戦闘などなど。
途中で気が付いたのだが、技能やステータスを最大限まで利用すれば、最上位竜種ことロキさん(さっき出てきた竜の名前らしい)と互角の戦いをできるだろう。吸血鬼の癖に最上位竜種と互角とか…これがゲームだったら笑ってしまうだろう。
ロキさんが言うに、ここまで強いのは異常だとのこと。
この世界には「魔族だから」と言う理由での差別は禁じられているらしい。知性のある…普通にコミュニケーションが取れる人型の魔物、いわゆる魔人と呼ばれている存在は、人間と同じような扱いらしい。
だが吸血鬼は、人々に受け入れられるか微妙らしい、それは、個体によって人間に血を貰う代わりに魔物たちから村や町、国を守ったりする、だが、逆に人間達を積極的に襲い、その反応を楽しむ外道もいるとか、いないとか。
まずは信用させるために、冒険者ギルドで登録したほうがいい。と言うのがロキさんが考えた最善策だ。決して自分で考えてなどいない(笑)
と、言うわけで現在、ニウラという町の近くにいます。
証明書みたいなものを持っていないので、町に入れないのです(笑)
日当たりのいい場所で日向ぼっこをしていたら、かなり遠くで音がしたのを聞き取った。
馬車がかなり急いで走る音、それを追う3人の人間の足音。
放っておいても町に入れないので、助けることにした。
「1km先ですか」
1km先の音を鮮明に聞き取ると言うことは、学校で例えると、グラウンドの端にいながら校舎の端にいる人たちの声を聞き取ることができるのだ。聴力強化ってすごいな。
とりあえず素早さカンストを利用して走る。多分3秒くらいで着くはずだ、速いねw
とりあえず、着いたので急停止。
追われている商人さんの近くで急停止したが、砂煙がすごいことになってる。砂漠で対戦車地雷が爆発したようになってるのだ。そんな状況を生身で生み出す吸血鬼って…
「何だ!?」
「おかしらぁ…目が…目が痛いでやんすぅ」
「砂煙?どうして?」
と、反応していたので内側から風魔法で砂煙を払った。
すかさず僕は、商人さんのほうへ向き、
「後で、血をくれるのなら助けますよ」
「…?あ?あぁ…いくらでもやるから助けてくれぇ」
「じゃあ、やりますか」
僕は最上位竜種と互角の力を持っているので、かなり手加減する必要がありそうだ。
「あかしらぁ!砂煙から幼女が!」
「何?そこの商人の仲間か!?ならとっ捕まえろ!」
「…捕まえるものなら、捕まえてみてください」
「言ってろ!掛かれぇ!」
と言うリーダーらしき人の合図と供に3人の盗賊が襲いかかってくる。
素早さと力強さを最大限まで生かして日本刀を抜き、そのままの勢いでそれぞれが持っている武器を斬り、最短距離を通って日本刀が鞘に戻ってくる。因みにこの間わずか約コンマ0.02秒。達人レベルでもないと目で追うことすら儘ならないだろう。その後に少し移動して盗賊たちとあたらないようにする。
「な!?…てめぇなにをした!?」
「武器を斬っただけですよ?
ブラッドウェポンズ『鎖』」
と言いながら、吸血鬼特有の牙で自分の親指を噛み貫く。
その途端、あふれ出してきた血液が全て赤黒い鎖に変わった。その鎖は盗賊たちをぐるぐる巻きにすると、止まった。ちょっと強く噛みすぎたな、と反省しつつも、無限再生で傷を治しておく。
やはり、僕はチートだ。
あらすじで出てきている名前が関係ない気がしてきました




