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神の賽子  作者: 小工枝 攻臣
プロローグ
1/24

囁き

君は運命を信じるか?


運命。それらに、私たちは抗うことが出来るのだろうか?考えたことはないかい?

私たちの体は、粒子によって作られている。粒子だ。この粒子は、宇宙のはじまり、仮にビックバンが宇宙のはじまりだとすると、そこから作られた。ビックバンによって、粒子が合体したり、分裂したり、ぶつかったりしていると地球が出来た。そこから、生物が進化をして、人間が生まれた。

人間だって、犬だって、猫だって、細胞だって、粒子だって何も変わらない。ただ、物理法則に従うだけさ。


心?それすらも、物理法則に従うのではないかい?

君が今、私の言葉を聞いて、思ったこと、感じたことは、もうビックバンから決まっていたことなのだよ。

君が書店で『本』を選ぶとき、その本は一冊ではないだろう?平積みなら下に、棚になら横に何冊かあっただろう?

君はなぜその本を選んだんだい?他の本は汚れていたとか?違うよねぇ?同じだよね?どれでもよかったんだよね?でもそれを君は選んだ。

教えてあげるよ。君は無意識に、運命に従ったのさ。君の意識のないところで、運命の奴隷になったんだよ。


うん?君に選択肢はないよ?

ギャルゲーで例えると、君のルートは固定されているんだ。もしも他の女の子が良くても、いいと思っても、そんな選択肢はない。あったとしても、君は選べない。絶対に決められた選択肢を選ぶのさ。

ああ、そんな人生、つまんないねぇ。


じゃんけんで君は何を出すのか。君は一生懸命考えるけどね、もう決まっているんだよ。生まれる前から。ずっと前からね。あはは、滑稽だね。



さあ、踊りな。神様の掌で。無様に醜く。踊らされていることに気づかずに、君は踊るんだ。



そうそう、もう一つ。

人はいずれ死ぬ。これも運命だ。生き物としての運命。さだめ。


さてさて、人が死なないことはないのだろうか?永遠の命はないのだろうか?


ああ、もう決まっているんだよ。君がいつ死ぬか。自分で選択しているようで、すべては決まっていることなんだ。


さあ、運命から逃れて、自由になりたいか?―――――そうかそうか、だったら、いい方法を教えてあげよう。


人間を止めちまえ。あ、こういうのはどうだい?神になるってのはさ。


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