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魔法少女はじめました   作者: ながしー
第一章 朱莉編

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決勝戦 4

 舞台に上がった二人は桜ちゃんの試合開始の号令がかかっても睨み合いを…いや、睨んでいるのは柚那が一方的になのではあるが、一定の距離を保ったままどちらからも仕掛けず、最初の位置のままだ。


「どういうつもり?」

「どういうつもりってなんですか?みゃすみんわかんなーい」

「あなたの目的は私じゃないの?なんで朱莉さんにちょっかいだすの?」

「あれー?わかってました?朱莉さん狙いっぽくすれば柚那さんはイラついて朱莉さんと別れてくれるんじゃないかと思ってたんですけど。

「それで別れさせたとして、私があなたのとこに行くわけがないでしょ」

「ああ、それは別にいいんです。私が好きなのは、孤高に見えて孤独。一人で何でも解決できる強い人に見えて実は他人に相談できないだけの弱いゆあちーなんで……あなたが一人ぼっちでいてくれれば、それで問題ないんですよ」

「……性格悪い」


というか歪み過ぎだろう愛純。


「それもまた私の魅力じゃないですか?」

「だったら、猫かぶってないでそれを全面に押し出しなさいよ!」


 先に動いたのは柚那だった。

 舞台を蹴って高く飛んだ柚那は変身をしながら力の二号もびっくりのキックを繰り出し舞台をえぐる。


「ちょ…待って待って、柚那さん全力じゃないですか!私まだ変身すらしてないんですよ!?」


 間一髪で避けたものの、さすがの愛純もちょっと焦ったらしく、舞台の隅のほうまで逃げてきた。


「ちょっと痛い目を見れば余計なことを考えなくなるでしょ」


 無表情に言い放つ柚那の表情からは後輩相手、研修生相手だから手加減をするとか手心を加えるといった感情は全く感じられない。


「違うか……考えなくなるんじゃなくて、考えられないようにしてやるわ」


 柚那の表情からは最初から全力で一気に勝負を決める。そんな意志が伝わってくる。要するに最初から全力全開のキレ柚那だ


「あんたの人生最後の景色よ。存分に味わいなさい」


 柚那が怖い顔で物騒なこと言い出した!


「えー…みゃすみんはもうちょっと長生きして色々なものを見たいなあ……朱莉さんと破局して失意のどん底にいる柚那さんの顔とか」

 

 愛純はヘラヘラと笑いながら変身して柚那を挑発する。

 …って、なんでここで煽るの!?馬鹿なの?死ぬの?

 

「長生きしたんだったらその減らず口をやめて、後輩らしくしおらしくしなさい!」


 柚那はそう言って先ほどキックで砕いた舞台のかけらを拾い上げると愛純の方に投げつけた。

 しかしもちろん愛純もそれを黙って食らうほどのろまでも間抜けでもないわけで、横に飛んでそれをかわす。

 とはいうものの、黙って食らうのろまで間抜けな奴がいないかというとそんなことはない。柚那が投げて愛純が避けた舞台の破片は俺の頭に見事にヒットした。

 

「柚那さんひっどーい。恋人に石ぶつけるなんて~」

「うるさい!」


 柚那は足元の破片を拾うと次々と投げつけるが、そのことごとくが何故かすべて俺にヒットする。

 あー……これはなんかもう……あれだな。


「柚那!お前わざとやってるだろ!?」

「は!?なんでそんなことしなきゃいけないんですか!」

「それと愛純!お前わざと俺の方に弾いてるだろ!」

「言いがかりですよぉ、みゃすみんそんなに器用なことできなーい」


 柚那のほうはともかく、愛純のあれはわざとやってるな。

 というか、接近戦のスキルで分が悪く、近づけたくない柚那が石つぶてで攻撃するのはともかく、愛純は本来柚那の攻撃を避ける必要なんてないはずなのだ。

 あいつは素の状態でも正面からくる石つぶてくらいならことごとく弾き飛ばす…いや粉々に破砕するくらいの実力がある。だから、今やっているような走って避けながら弾くなんていう戦い方は非常に効率が悪い。

 つまりどう考えてもなにか悪巧みをしているついでに俺をいじめているのだ。

 その悪巧みが成功するかどうかで、俺が小花とやるはめになるかどうかが決まるので、悪巧みは成功してほしいが、こういうことをする愛純に勝って欲しいかと言われるとそうでもなかったりしていろいろ複雑だ。


「おー、やってますねー」


 隣から聞こえた声のほうにかを向けると控室に引きこもっていたはずの彩夏ちゃんがいつの間にか戻ってきていた。


「もう大丈夫なの?」

「あはは、まあ。落ち込むとかって私のキャラじゃないっすからね。いろいろ考える機会になったってことで、前向きに考えようと思いまして。まあ、実質負けって言っても、勝ちは勝ちですし、次のステップに進まなきゃいけませんから」

「そう、だったらいいんだけ…どっ!?」


 ……また舞台のかけらが飛んできて俺の頭に直撃した。


「どうやら私が朱莉さんの隣に立ってるから怒ってるみたいですね」

「まじかよ。柚那の心狭すぎだろ」


 柚那はたしかにちょっと嫉妬深いところはあるけど、今まではそこまでひどくなかったと思うぞ。


「いや、今の愛純が弾き飛ばしたやつですよ」

「え?なんで愛純が?」

「あの……朱莉さん。まさか、マジじゃないですよね?多少アホなところはあるなあとは思ってましたけど、もしかしてこの間私が行った話マジでわかってなかったんですか?」

「何が?」

「うわ、リアル『え?なんだって?』かよ…とぼけてるわけじゃないみたいなのが、もうなんかなあ……」


 彩夏ちゃんはそう言って頭を掻きながら大きくひとつため息をつくと、突然俺の腕に抱きついてすぐに離れた。


「な、なに?どうしたの彩夏ちゃ……ぐふぁっ!」


 そして再び俺の頭を破片が直撃。何故か今度は二発。


「こういうことっすわ」

「どういうこと!?」

「だから、こういうことですって」


 再び彩夏ちゃんが俺に抱きつくとまたも破片が!

 だが俺も魔法少女の端くれ。そうそう何度もアホ面でくらいはしない。開いている左手で見事に破片を払いのけるが、払いのけて腕を横に広げた俺の視界にもう一つのかけらが飛び込んでくる。小さい破片だったのが幸運だったが、眉間にヒットしたその破片の衝撃で俺は後ろ向きに倒れてしまった。


「……痛い」


 主に眉間と後頭部が。


「これでわかりましたよね?」

「柚那は嫉妬で投げつけてきていて、愛純は便乗して俺をいじめているってことか?」

「………まじかー……」


 倒れた俺の顔を覗きこんだ彩夏ちゃんの表情は諦め半分、呆れ半分といった感じ。


「ま、いいです。その話はこの試合の後にしましょう。ちなみに朱莉さんはどっちが勝つと思います?」

「……愛純」


 俺は仰向けに倒れたまま、そう短く答えた。

 試合をしたくない俺としては愛純に勝ってもらわないと困るし、そもそもそういう損得を差し引いても今の柚那じゃ分が悪い。

 柚那はイニシアティブをとれているつもりでいるだろうけど、愛純に完全に弄ばれている。

 今の試合で柚那に勝ち目があったとしたら最初のライダーキックだろう。あれで決めきれなかったのが敗因だ。


「ちぇっ、柚那さんって言ったら賭けを持ちかけようかと思ったのに」


 どうやら彩夏ちゃんも同じであるらしく、俺の横に立ったままそう言って舞台に目を向ける。ちなみに下から見えた彩夏ちゃんのパンツは黄色だった。


「いや、まあ別に見てもいいですけど面白いですか?朱莉さんも女性物の下着つけてますよね?」


 チアキさんほどではないが、彩夏ちゃんも読心魔法がつかえるのをすっかり忘れていた。


「面白いね。下着は個性が光るよ。例えば外見が派手な割に、小心者のセナなんかは、意外に地味目のコットンショーツが多いし、逆に裏の顔がアレな愛純なんかは、もう下着なんだか紐なんだかわからないようなの履くし。男気のある楓さんのボクサーブリーフとかもすごく似合っててありだと思う!」

「なんで『俺、今良い事言った!』みたいな顔してるんですか。全然良いこといってませんからね。男性だったら即セクハラで逮捕されるレベルの事言ってますからね。いや、マジでセナがいなくてよかった。あの子がいたら顔真っ赤にして銃を乱射しかねないわ」

「セナなあ……気持ちは嬉しいんだけど、俺には柚那がいるしなあ」

「あ、あれぇ?」

「え?なに?」

「セナの気持ち、知ってたんですか?」

「当然だろう。俺はツンデレ好きだからな。セナがツンの中に時折見せるデレを見逃したりはしないさ」

「………解せぬ」


 彩夏ちゃんはそう言って口をへの字に曲げた。


「何が?」

「いえ…なんか自分の考えに自信がなくなってきたんで今は言うのやめておきます」


 変な子だなあ。

 俺と彩夏ちゃんがそんなやりとりをしているうちにも当然柚那と愛純の戦闘は続いている。

 舞台の上では石つぶての残弾が切れた柚那が愛純に距離を詰められているところだった。


「あれー?もう終わりでいいんですかー?」


 鼻と鼻がくっつきそうな距離で愛純が笑う。


「あんたにだけは絶対負けてやらない!」


 ブンっと大きな音を立てて愛純を襲った柚那のフックは虚しく空を切るが愛純に距離を取らせることには成功した。


「あははっ!そうこなくっちゃ」


 トントンとバックステップで距離を取りながら愛純が笑う。


「距離を詰めたら撃ち負ける。距離を取ったら有効打がない。柚那さんは弱くないですけど、私や楓さんみたいなタイプとは相性が悪いですよ。柚那さんのリミッターなしの怪力は確かに怖いですけれど、当たらなければなんとやらってやつです。それに…」


 愛純が腰を落として構えを取る。

 

「私は中距離攻撃ができないっていうわけでもないんですよ」


 そう言って放った愛純の正拳から衝撃波が発生し、柚那に命中する。


「っ……」


 威力はたいしたことはないが、先ほどあれほど石を投げまくったにもかかわらず、愛純に対して有効打を与えることができなかった柚那を精神的に追い詰めるにはいい手だ。


「そもそも、その状態って元の柚那さんの特徴を全く活かせていないじゃないですか。杖も使わなくなっちゃってるし、回復魔法も使えないんでしょう?短所を増やして短所を補ったって無駄だと思いませんか」


 愛純のいう通り、確かに剣道三倍段の例を見るまでもなく、格闘技の経験がないのなら武器を持っていたほうがまだ戦えるだろう。ところが柚那は唯一の武器である杖を手放してしまっている。ステッキは背負ったままなので何か魔法を使おうと思った時に取り外して構えるためのタイムラグがあるのも弱点の一つになっている。


「迷惑なんですよねえ、弱い人がいると。前線には私がかわりに出てあげますから、柚那さんは一人さみしくお留守番でもしててくださいよ」

「……だったら、私が足手まといかどうか、自分の目でしっかり確かめなさい」

「そうしまーす」


 柚那の拳が愛純に当たるかどうかというところで、愛純の姿がその場から消える。

 格闘でも衝撃波でも目隠しでもなく、愛純が本当に得意とする魔法は瞬間移動。


「じゃあ、かる~く押しますね。ちょっと痛いかもしれないですけど我慢して下さい」


 柚那の背後に姿を表した愛純はそう言って両手のひらで柚那の背中を思い切り押した。

 愛純に殴りかかろうとしていた柚那はその勢いを殺すどころか更に増幅され、やっと止まることができたのは、場外に落ち て来たのを俺が受け止めた時だった。


「えーっと……お、お疲れさん?」

「っ~~~!朱莉さんのバカーーー!」


 真っ赤な顔をした柚那の、理不尽な怒りの平手がパチーンといい音を立てて俺に炸裂したところで、桜ちゃんが愛純の勝利とトーナメントの終了を告げる。


「優勝は、朱莉チーム!」


 いつの間にか戻ってきていたセナと楓さんが彩夏ちゃんと俺の手を引いて舞台に上る。


「さあ、優勝した朱莉チームのみなさん!それぞれ学園長にお願いごとを一つづつどうぞ!」


 桜ちゃんはそう言うと、観客席の巨大スクリーンに都さんのシルエット映像が映し出される。

 というか、設定上いるのは知ってたけど、学園長って都さんだったんだ…。


「まずは先鋒だったセナちゃんから!」


 そう言って桜ちゃんは、先鋒だったセナにマイクを向ける。


「あ…その……じゃあ、私と彩夏と喜乃…それに愛純を正規の魔法少女にしてください!」


 あ、本当にそのお願いにするんだ。

 セナのお願いごとを聞いた学園長こと都さんは◯の札を上げ、ピンポンピンポンというなんともこの場にそぐわない効果音が鳴り響く。

 

「……個人的には、こちらからお願いしたい感じかなあと思いますけど、まあ本人がいいのならいいでしょう!次、次鋒の彩夏ちゃん!」

「えーっと、そっすね…新しい魔法開発のインスピレーションを受けることができる書籍と、世界の情報収集ができる機材を揃えたみんなが利用できる研究室みたいなものがほしいです。あ、ドリンクと朝食がフリーで出てくるとなおいいです」


 人はそれをネットカフェとか漫画喫茶と呼ぶ。

 ちなみに都さんは『それいい!』と言わんばかりに、勢い良く、突き出すように◯の札をあげていた。あの人も漫画大好きだからなあ…。


「さて、それでは中堅の楓さん」

「あ、あたしはその……みゃすみんと一日デートがしたいです!」


 本当に言いやがった!ありか!?ありなのかこれ。都さんが愛純は劇中でも元アイドルっていう扱いにするといっていたし、これがOKになるのかどうかは結構重要な判断な気がする。

 そして都さんが上げた札は三角。おそらく愛純の気持ち次第ということなのだろうが、わかりづらい。

 案の定三角の札の判断をどうしたらいいものかと悩んでいる桜ちゃんのところにスタッフがメモ書きを持ってくる。


「えー・・・っと『相手がいることなので、その判断は愛純ちゃんにお任せします。もしOKならば費用は学園で持つので楽しんできてね』だそうです。じゃあ愛純ちゃん、このお誘い、受けますか?受けませんか?」

「尊敬する先輩からのお誘いですから、喜んでお受けします!」


 そう言って笑う愛純の笑顔は先ほど柚那と戦っていた時の笑顔ではなく、アイドルのみゃすみんとしての笑顔だった。


「じゃあ、次、愛純ちゃんのお願いごといってみよう」

「セナちゃんが、私達を正規の魔法少女にって言ってくれたんですけど、私はこの大会を通して私達と先輩方の間にはまだまだ差があるんだなっていうことを感じました。なので、研修生と正規の間に、弟子入りというか、姉妹制度というか。付き人制度のようなものを作っていただきたいと思います」


 あれ?愛純がまともなこと言ってるぞ。


「さて、学園長の判断はー………なんと花丸だー!!」

「じゃあもう一つ、この場で誰が誰につくかということを決めるというのはいかがでしょう!」


 あとでもう一度このエピソードのための撮影をする手間を考えれば当然都さんの判断は◯だろう。で、あれば早々に付き人を見つけてしまっておくのがいい。こんなの、愛純が俺か柚那のそばにくっついて嫌がらせをするための制度にきまっている。


「セナ!俺と組もう!」

「あ……その、すみません。私はもう、さっきこまちさんと約束してしまっていて…」

「え!?いつのまに?」


 舞台の上にいたし、こまちちゃんと話す時間なんてなかったと思うんだけど…って、さっき?さっきっていつだ?今じゃないよな。


「昨日愛純から全員宛てにこういう提案をしますってメールが来てましたよね?それを読んだこまちさんが、さっき私の試合の後に声をかけてくださって」


 そんなメールきてなかったぞ!?


「ま、マジか!?じゃあ、彩夏ちゃん!」

「あー……まあ、朱莉さんって体育会系じゃないから楽そうでいいんですけど、私はドラ1にこだわりたいんで。ハズレ1順目とかあんまり気分良くないっす。ということで一番目に指名してくれた寿さんにつきます」


 そう言って彩夏ちゃんは寿ちゃんからのメールを見せてくる。喜乃ちゃんは全く接点ないし、さっきの感じだと楓さんのところに行くだろう。楓さんも関西に人がほしいって言ってたし。ていうか、東北だけ優秀な新人を二人も取るなんて、ずるくないか!?

 

「最後にもう一つ、私個人のお願いとして、朱莉さんに弟子入りしたいなって思うんですけどいいですか?」


 いいですかも何もどう考えても愛純は都さんに根回ししているに違いない。そしてやはり都さんの判定は◯だった。

 

「えへへ、よろしくお願いしますね、朱莉さん」

「ちょ……お前…抱きつくな!柚那が見てるだろ」


『へぇ、見てないところではよくそういうことしてるんですか?』

 柚那が舞台の外から口パクで語りかける。

 俺は大慌てで身振り手振りで否定するが、柚那はプイっとそっぽを向いて行ってしまった。


「……さて、最後に決勝ではまったく何もしなかった朱莉さん」

「桜ちゃん、言葉に刺があるんだけど」

「気のせいじゃないですか?それよりお願いごとをどうぞ」


 やっぱり刺があるなあ。桜ちゃんって、柚那と仲がいいから俺が愛純といちゃついているように見える状況に怒ってるんだろうか。


「お、俺は温泉にゆ……」


 ちょっとまてよ?楓さんのお願いごとがちょっとアレな感じなのに対して、セナは生真面目に正規の魔法少女になりたいという願い事。彩夏ちゃんは実は漫画喫茶ということがわかりにくい研究施設。愛純が制度改革。ここで俺が『柚那と二人っきりで温泉行きたいです!」って言っちゃうのはダメなんじゃないか?なんかこう、先輩の威厳とかそういうところでダメな気がする。


「温泉に、何でしょう!」

「た、たまにはみんなで温泉で骨休めしたいなって!」

「………」


 うわぁぁっ桜ちゃんが超睨んでるぅぅぅ!


「…ということで、全員で温泉旅行に行きたいです!」


 やった、桜ちゃんに負けずに言い切ったぞ!柚那との温泉は別に休みを取っていけばいいんだし。今回はここがいい着地点な気がする。俺は決してヘタれたわけじゃない!

 もちろん都さんの判定は◯。

 かくして、今回の大運動会というか、大武闘会は幕を閉じたのだった。

 



 ちなみに、柚那との約束を破った俺への制裁として桜ちゃんが急遽言い出したエキシビジョンマッチ、李小花vs邑田朱莉は撮影したものの、俺が途中から「救命阿」と連呼するなど放送することができないくらいの酷い結果だったことだけ記しておく。


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