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魔法少女はじめました   作者: ながしー
第一章 朱莉編

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グランドエピローグ お見合い『ぶっ潰し』大作戦 5

11/30微修正


 墓地の一番奥、蛇ヶ端家と書かれた御影石の柵できっちりと仕切られ中に真新しい墓石と古い墓石が立ち並んだところに朝陽と父親の蛇ヶ端大使がいるのが見えた。


「お、いたいた。あさ――」

「朱莉さん、ここは私に任せてもらっていいですか?」


 俺の声を遮るようにしてそう言うと愛純は真剣な眼で俺を見る。


「私もお嬢様を説得するのならば邑田さんよりも、年の近い宮野さんのほうが適任だと思いますよ」


 愛純の援護をするように、一番後ろを歩いていた丁香花さんの声が聞こえた。

 確かになんだかんだと言いながらも朝陽と一緒にいた時間は俺よりも愛純の方が長いし、丁香花さんの言うとおり年が近い方が本音を話しやすいというのもあるだろう。


「…よし任せた。もし大使が力づくで来たら俺が全力で押さえるから愛純は朝陽のことを頼むな」

「はい。じゃああとのことはよろしくお願いしますね」


 そういって胸を叩くと愛純は少し早足で歩いて行って――


「朝陽!」

「あ、愛純!?それにあっちにいるのは朱莉さん!?どうしてここに?」

「良いから行くよ!」


 ―――朝陽と二人でテレポートで消えた。


 って、おいぃぃぃっ!?







 愛純の所業について平謝りに平謝りを重ねた俺は「まあ、しばらくすれば戻ってくるでしょう」という大使に連れられて、蛇ヶ端邸に戻ってきたのだが――

 

「粗茶ですがっ!」

「こら、姫津奈。お客様に失礼だろう」

「失礼しましたっ、ふんっ」


 お見合い直前に娘を連れ去られた大使よりも、朝陽のお見合いをぶち壊しに出来て上機嫌になるはずの丁香花さんの機嫌がなぜかすこぶる悪い。


「すみません邑田さん」

「いえいえ、うちの子たちもあんな感じになることはしょっちゅうなんで慣れてますから」


 ぶっちゃけ、機嫌が悪いときの愛純や柚那に比べたら今の丁香花さんなんてかわいいものだし。


「えーっと…それでその、朝陽のお見合いの件なんですけど」

「邑田さん。それは宮野さんの勘違いなんですよ」

「勘違いってどういうことです?」

「その前に、一つお聞きしたいのですが」

「はあ、なんでしょう」

「邑田さんは姉子のお見合いをぶち壊しに来たということでよろしいですかな?」


 大使はそう言って、座ったままずいっと顔をこちらに突き出す。


「ええまあ」

「姫津奈の話ですと、相手の老人に対して『やろうぶっ殺してやる』くらいの剣幕だったという話ですが」

「それは愛純です」


 というか愛純だってそんなどこかの映画の悪役だか、どこかのラノベの攻撃の当たらないクルセイダーみたいなことは言っていない。


「あれぇ!?…ま、まあ娘の窮地に助けに来てくださるということはつまり」

「助けに来てますけど、朝陽が望んでいなければ止めようかなくらいの心持ちで来てますんで」


 ここで前のめりな姿勢を見せてはいけない。なぜならこの人は俺と朝陽をことあるごとに、なんだったらことがなくてもくっつけようとするのだから。


「あっれぇ!?……いやいや、でもあれですよね、その…こう、お見合いの席にバーンっと乗り込んで姉子の手を引いて逃げるくらいの気持ちで来られて」

「いません。というか、もしもそれをやるにしても今回みたいに愛純がやったと思いますよ」

「ああれえええっ!?」

「あと俺、今月子供が生まれるので」

「姉子との!?」

「違います」


 朝陽のお腹はご飯以外で膨らむようなことはありません。ないはずです。あったとしても少なくとも俺には心当たりはありません。


「…つまり、姉子はもてあそばれた…?」

「お宅の娘さんがなにを言ったかは知りませんが、前にも言ったように俺が朝陽をもてあそんだという事実は何一つありません」

「……」

「……」

「か、勘違いでしたか」

「勘違いです。それで、お見合いの件なんですけど、愛純の勘違いってどういうことですか?」

「ああ、実は『お見合い』ではなく、『お見舞い』なのですよ」


 ああ、そういうことか。それでご隠居さんがここに居なかったって訳だ。

 つまり、今回の朝陽の休暇はお爺さんとお見合い、ではなく、お祖父さんのお見舞いだったわけだ。

 とはい、休暇を取ってまでということは…


「朝陽のお祖父さんの具合、相当悪いんですか?」


 俺の質問を聞いた大使は少し間を取った後、目頭を押さえながら口を開く。


「そう…なんです。もう余命はいくばくも…ああ、父に…父に姉子の晴れ姿を見せてやりたかっ――」

「あ、ちなみにお祖父さんがどんなに重病でも、俺はフリでも朝陽とくっついたりしませんから」

「――ただの腰痛です」


 この親父…。


「はあ…じゃあ本当に愛純の勘違いだったって事ですね」

「そういうことになりますな」

「だとすると丁香花さんはなぜあんなに不機嫌に?」

「ふむ…姫津奈、おい、姫津奈!」


 蛇ヶ端大使が呼ぶと、丁香花さんはすぐにひょっこり顔を出した。


「なんでしょうか」

「お前、今日何かあったのか?邑田さんが心配しているぞ」

「何かあったかですか…」

「ええと、俺がなにかしたなら謝りたいなと」

「いえ、邑田さんが悪いわけではないですから」

「だとしてもなにかあったのなら話してみなさい」

「よろしいのですか?」

「ああ」

「ではぶっちゃけてしまいますと、私はお見合いとお見舞いを間違えた宮野さんがそれはもう感動的な台詞でお嬢様を引き留めようとし、突然そんなことを言われたお嬢様があたふたするという映像を撮りたいと思っていたのですが、宮野さんのせいでその計画が総崩れになったのでふてくされているだけです」

「姫津奈…」

「丁香花さん…」


 それでハンディカムを持って行ってたのかぁ…って、朝陽に対する愛情が歪みすぎだろ。


「その気持ちわかるぞ」


 わかっちゃうのかよ。


「姉子は想定外の事態に遭遇してわたわたしているときが一番かわいいからな」

「そうなんですよ。さすが旦那様」


 だめだこの家早くなんとかしないと。


「ついでにこっぱずかしい台詞をのたまったことについて顔を赤くする宮野さんも撮れたら一粒で二度おいしくて最高だったんですけど、まさかあんな形で逃げられてしまうとは」


 あ、そっちはちょっとわかる。


「というか、丁香花さんってなんだかんだ言って愛純のこと好きですよね」

「あなたがお嬢様を好きな程度には」

「それ、大好きってことですよ」

「よろしい、ならば祝言だ」

「いや、朝陽に対してはあくまでライクですから。ラブじゃないですから」



「ということが二人がいない間にあったんだよ」

「あったんですか」

「あったんですのね」


 あったんです。


 みんなで一緒に朝陽のお祖父さんのお見舞いに行った後、俺たちは昨日今日あったことを話しながら東北道を南下していた。


「というわけで、朝陽」

「はい、なんでしょうか」

「愛純がなんて言って朝陽を引き留めようとしたか教えて」

「ちょ!?朱莉さんっ!?」

「そうですわねぇ…」

「言わなくて良いから!なんで言おうとしてんの!?」

「いや、俺には聞く権利がある。愛純の勘違いに振り回されて臨月の嫁をほっぽって福島くんだりまで来たんだからな」


 いや、マジで今回何も言わずにでてきちゃったから本当にヤバいんだよ。

 一応サービスエリアで片っ端からお土産を買っているけれども、柚那様のお気に召さなかったらマジでドッカーンってことになりかねない…って電話で頼んで様子を見てきてもらった翠が言ってたし。


「うーん…やっぱり秘密ですわ」

「勝った!朱莉さんに勝った!私と朝陽の絆のほうが強かった!」

「ええー教えてくれよー」

「だめですわ。愛純が言ってくれた言葉はそんな軽々しく誰かに吹聴して回るような言葉ではありませんもの」

「朝陽ぃ…」

「ふふ、いいんですのよ…私、愛純の事を誤解していましたわ。普段は傲岸不遜で、軽慮浅謀で傍若無人ですけれど、あんなに私のことを想ってくれていたなんて」

「い、いやあそんなにかっこいい感じの言葉で褒めないでよ。照れるじゃないのぉ」


 褒めてないが。

 9割方褒めてないと思うが。


「ま、朝陽がそう言うなら無理に言わなくてもいいけどさ」

「そうですよ。朝陽がこう言ってるんだからいいんですよ」

「ところで朝陽、昨日の夜愛純が俺に語ってくれた朝陽に対する思いと、朝陽に愛純が語った思いをトレードしないか?」

「はっ、見苦しいですよ朱莉さん、そんな提案に朝陽が乗るわけが――」

「むむ…それは魅力的な提案ですわね」

「朝陽!?」

「心配するなって。トレードしたって別に言いふらさないからさ。俺と朝陽の胸の内に秘めておいて、たまに思い出して愛純を見ながら二人でニヤニヤするだけで」

「そうですわ。こんな憎まれ口を叩いていても本心は優しい子なんだって、そう思ってニヤニヤするだけですわ」

「なにその生き地獄!ほんと最悪なんですけど!」

「ああ、そういえば愛純は私だけではなくて朱莉さんと柚那さんにも言及してましたわよ」

「ちょーーーーっ!ああもう!ほら、朱莉さんSAですよ、入ってください!」

「わかった!わかったから横からハンドル触るな!!」


 俺は愛純の手を払いのけてから減速してSAの駐車場へと車を滑り込ませる。


「じゃあ私は柚那さんのお土産買ってきますから!」


 愛純はそう言ってベーっと舌を出すと、テレポートで俺の財布を奪って売店のほうへ歩いていってしまった。

 これはあれかな。朝陽と情報交換するなら今ここでしておけってことかな。

 朝陽もそう思ったのか、後部座席から助手席へ移動してきた。


「…今回は悪かったな、勘違いでお祖父さんのお見舞いにおしかけちゃって」

「いえ、祖父も私の仲間を見られて良かったと言っていましたから。それにちゃんと朱莉さんなり愛純なり柚那さんなりに用事を言ってから出なかった私も悪かったですし」

「いや、時計坂さんが意地悪して教えてくれなかっただけだから朝陽は悪くないんだけどな」


 時計坂さんところに休暇届けを出しに行ったときに今回の休暇の用件については話していたらしいが、時計坂さんが(多分俺たちの勘違いを面白がって)内容を教えてくれなかったのだ。

 で、さらに間の悪いことに俺もちょうど電話に出られなくて連絡がつかず、さらに朝陽は朝陽でスマホをうっかり置き忘れて出てきてしまった。というのが今回の朝陽側から見た顛末だ。


「でも誤解とはいえ、愛純と朱莉さんが乗り込んで来てくださるとは思いませんでしたわ」

「いや乗り込むだろ。今回は勘違いだったけど、朝陽が無理矢理お見合いだなんてことになったら俺も愛純もまた行くと思うぞ…いやほら、好きな人と恋愛してとかなら良いんだよ別に。今となってはあのじいさんと親父さんがお前の嫌がる縁談を進めるとは思えないけど、無理矢理みたいなのは嫌だなって思ってさ」

「そんなことを言っていて私が行き遅れたら…私の好きな人は責任とってくださるのかしら?」


 そう言って朝陽はいつもの無邪気な笑顔とは違う、蠱惑的な微笑を浮かべて俺の頬に触れる。


「朱莉さんのせいで行き遅れたら…もらっていただけます?」

「うっ…あ、あのな朝陽」

「冗談ですわよ。今更朱莉さんとどうこうなるつもりはありません」

「お、お前なあ。そういうのやめろよな。いきなり女を匂わせるような顔とか声とか、ほんとビビるから」

「ほっほっほー、いつまでも私のことを子供扱いするからですわー。というか、こんなこと位で揺れているようでは私達の大切な柚那さんをお任せして良いものかと、少々不安になってしまいますわね。なぜなら私は魅力値が戦技研最じゃ――」

「朝陽の魅力が最弱なわけないだろ。俺にとって朝陽は――――」

「あ、朱莉さん…!!?あの、顔、顔近いですわ。あの…その…」

「――――かわいい妹みたいなものなんだからな」

「最っ悪ですわぁっ!」


 朝陽の言葉と同時に俺の顎に衝撃が走る。

 

「痛ってー…殴ることはないだろ、さっきの仕返ししただけなのに」

「だとしても乙女心をもてあそぶような仕返しをするのはやめていただきたいものですわね!」

「わかったわかった。悪かったからそんなプンスコするなよ」

「むぅ…全く反省の色が見えませんわね」

「チッ、反省してまーす」

「……」

「今のはふざけすぎた。すまん」

「はぁ…あーあ、なんだか私お腹が空いてきましたわねー」


 そう言って朝陽はちらっと俺を見た後、フロントガラスの外に目をやる。

 その視線の先にはおいしそうなB級グルメを販売する売店が。


「…財布は愛純が持ってるので好きなだけ食べて来てください」

「あらあら、そんなつもりはありませんでしたのに。では遠慮なく」

「あ、そうだ朝陽。食べに行く前に愛純が言った台詞の交換しとこうぜ」

「んー…やっぱりやめておきましょう」

「ええっ!?」

「だって、あのときのかわいい愛純は私だけのものにしておきたいんですもの。朱莉さんもそうじゃありません?」

「……そう言われると、まあ、確かに」


 あのとき愛純が語った言葉を聞いていたのは俺だけで、あの瞬間の愛純は小崎も柿崎くんも柚那も、もちろん朝陽も知らない愛純なわけで。そう考えると誰かに話してしまうよりは自分の中だけにとどめておいたほうが独占している感じがあっていい気がする。


「それに、朱莉さんの話を聞かなくても、私に言ってくれた愛純の言葉だけでニヤニヤ出来ますし」

「まあ確かにニヤニヤするには十分だな」


 俺も昨日の夜の愛純の本音だけでニヤニヤ出来るし。


「ではそういうことで、SAグルメが私を呼んでいま――」

「あ!あともう一つ」

「なんですの。もう私のお腹はペコちゃんですわよ」


 うおォン、1品あたり500円前後でも積もるとデカいので手加減してください。じゃなくて。


「朝陽は、朝陽でよかったか?」

「えっと…ちょっと何を言っているのかわかりませんけれども」

「だからさ、お前は姉子でも妹子でも、優陽でもなくて、朝陽でよかったか?」

「…澪姉さんですわね、余計なことを言ったのは」

「ああ」

「……今の私は姉子でも妹子でも優陽でもない、ただの朝陽なのではなく、姉子でも妹子でも優陽でもある朝陽なのですわ。別に姉子や妹子、優陽が消えたわけじゃありませんし、もちろん多重人格のように主張し合うわけでもありません。でもすべて私なのです。だから、みんなが愛してくれた姉子も妹子も優陽も、そしてもちろん朝陽もちゃんとここに居ます」


 そう言って朝陽は俺の手を取って自分の胸に当てる。


「それでよかったかと言われれば、はい。私は朝陽になれてよかったです。でも他の誰でもないただの朝陽になれているか、それがよかったかと言われれば、私はそれにはいいえと答えますわ」


 朝陽になれてよかった。か。


「そっか…そこにいたのか」

「ええ。みんなここに居て、みんなが居ていい場所を作ってくれた朱莉さんには四人とも感謝していますわ」

「ありがとな」


 澪ちゃんの話を聞いてから抱いていた、俺は彼女に『朝陽』を押しつけてしまっていたのではないだろうかという疑念が、朝陽の一言でパッと晴れた気がした。

 そして――


「さあ、朱莉さんの疑問も解決したところでSAグルメ食べ放題ですわ!」


 そう言って花が咲いたように笑う朝陽の笑顔は、気のせいかも知れないけれど四人分の笑顔に見えた。





宮野愛純(+柿崎くん)


ザ・アイドルオブ・・・アイドルってなんだろう。うちのアイドルってみんなアイドルじゃない気がする。

下ネタどんとこいどころか欲求不満になると、自身の発言が放送コードギリギリになっていくちょっとビ○チ系女子。

当初の予定(という名の結局一つも守られていないアレ)では、登場してからバレンタインまでの間に朱莉とガンガン絡んで、朱莉のレベルを引き上げ、朱莉との決闘後、力を使い果たしたところで復活した真七罪の攻撃から朱莉をかばって殺され、朱莉の対真七罪の動機付けになる予定だった。

まあ、朱莉の『お涙頂戴なんてくそ食らえ』というポリシーのためにそういう話の流れは全部なくなりました。


柿崎くんは第一話の中で朱莉に「柿崎ぃぃぃぃ」って言わせるためだけのキャラで、その後出てこなくなるはずのキャラだったのに、まさか愛純と付き合うことになるとは。とはいえ、彼がいたから愛純が助かったという部分も大いにあるのは確か。

まあ、あれです。この二人に関しては『プロットなんて作ってみても実際のところほぼ役に立たない』ということを見せつけられました。


そういう意味では今回のお見合い~も実はもう少し続きを考えていて、見事朝陽を連れ戻したものの『私って連れ戻されるポジションじゃない!?』とか言い出して暴走した愛純が結婚相談所に申し込んでわざわざお見合いをセッティング。朱莉は何とかしようとするものの、当事者のはずの柿崎くんは『俺以外に愛純ちゃんに合う男なんている分けないじゃないですか』とか調子こいているわ、愛純はかたくなにお見合いに行くと言っているわで、最終的に朝陽が『今度は私が愛純を連れ戻して見せますわ』とやる気を出しお見合い会場へ。

朝陽がバーンと扉を開けると、そこには愛純と、見事に愛純の書いた条件でマッチングされた柿崎くんが居て朝陽が道化に・・・という話があったんですが、なんか朝陽のほうで綺麗に締まったんで、こっちは没になりました。


出来レースのお見合い話はボツりましたが、その後二人は結婚、咲月の二つ下の学年に明日夢という男の子をもうけます。





秋山朝陽(優陽・姉子・妹子)


間違ったお嬢様キャラを地で行く4重人格少女。

がんばりやさん、胃袋キャラ。


朝陽はあんまり変わってないですね。最初に仲間になって最後まで生き残ってと思ってたので。

変わったところとしては、優陽と朝陽の葛藤は最終決戦まで続いて最後に優陽が朝陽をかばって消滅みたいな流れを想定していたのでそのあたりでしょうか。

この変更も朱莉のキャラが大きく関係していて、姉子も妹子も両方どんとこいという感じで受け入れてしまう他人というのが朱莉が初めてだったんですね。姫津奈も澪も父親も受け入れてはいるけれども、それは家族だからだ、家族以外には受け入れてもらえないと思っていた彼女にとって朱莉の存在は良くも悪くもインパクトがあって「ああ、自分たちはここにいてもいいんだ」という安心感が姉子と妹子の融和を促して『秋山朝陽』になったと。そんな感じです。


行き遅れたら・・・なんて話が出ていましたが、大学在学中に、彼女を愛して愛してやまなくて結局一線を越えちゃった年上の相手との間に子供ができて結婚。男女の双子を産む。ある意味愛純が言っていた「子育てを一緒にする」という話が現実になった。子供の名前は爽顕と美沙。







 






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