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涼乃、新たなプレッシャーがかかるの巻
対策授業を終えて、私は図書室に急いだ。
図書室に到着したとき、ちょうど反対側から早川くんが歩いてくるのが見えた。
私たちは、そのまま二人で帰ることにした。
雑談をしながらの帰り道、どうやって切り出せばいいのかなあ・・・・。
学校と駅の間にある公園に差し掛かったとき、早川くんが「ちょっと寄っていく?」と私を誘った。
お昼が近いせいか、公園に人影はない。私たちは日陰のベンチに腰掛けた。
「涼乃」
「ん?」
「返事を聞く前に、俺から聞いていい?」早川くんは私をみた。
「なにを?」私も、思わず緊張してしまう。
「涼乃は、俺の印象って“よく知らない人”から変わった?」
「うん。変わったよ。早川くんは親切だし、話してると楽しいよ」
「あのさ、俺は今でも前と気持ちは同じだよ?涼乃のこと好きだし、彼女として付き合ってほしいって思ってる」
早川くんは真面目な顔をして私を見てる。私も返事をしなくちゃ・・・・。
「あ、あのね。わ、私、私も・・・圭吾くんのこと、すきだから・・・その・・・」
そのときの私は顔が真っ赤だったに違いない。でも早川くんも、同じくらい赤くなっていた。
「ほんとに?俺の彼女になってくれる?」
「うん・・・「地味で平和な高校生活」には程遠そうだけど、それでも早川くんと一緒にいると楽しいから・・・」
「俺、涼乃のこと守るから。「地味で平和な高校生活」は俺だって望んでることだから。・・・ありがと、涼乃。これからよろしく・・・ぷっ・・・なんか俺、気が抜けちゃったよ。」
「こ、こちらこそお願いします・・・ぷっ・・・私も気が抜けた。」
緊張がほぐれたのか、思わず二人で笑ってしまった。
「帰ろうか。腹へったな。何か食べて帰ろうか」
ベンチから立ち上がった早川くんが私に手を差し出す
「うん」と私は席を立つ。
「涼乃、手」と早川くんは私に手を出すように促す。
「?」私は何も考えずに手を出した。
すると、早川くんはいきなり手をつないできた。
「えっ!!」とビックリする私に、早川くんは「だって、涼乃は俺の彼女だもん。手をつながなくちゃね」とさらりと言ってのける。
いきなり、手すか!さっき、お付き合いしましょうっていったばっかじゃんかっ!
「それと」と早川くんはさらに続けた。
「圭吾くんも、よかったけど・・・俺のこと、呼び捨てで呼べるようにしてね」
圭吾くんと呼ぶだけで、私のHPは確実にプレッシャーで消耗しているというのに、さらに追い討ちかけるのか・・・この人。
読了ありがとうございました。
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涼乃&王子編、無事にハッピーエンドとなりました。
こんな感じでいかがでしょうか。
このあと、閑話が2話入りましてあと2人ほど図書委員の話を書く予定です。
涼乃&王子や以前にくっつけたカップルも
顔を出す予定ですので、よろしければお付き合いください。