表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/58

-2

鈍感涼乃の巻

 課題を予定通りに終わらせて、小腹のへった私たちはセルフうどん店に入ってうどんを食べていた。早川くんはてんぷらと稲荷とおむすびも食べてる・・・いったい、あのスマートな体のどこに入るんだろうか。


「圭吾くんのおかげで、一人でうんうん唸って考え込むよりずっとスムーズに進められたよ。どうもありがとう」

「俺のほうこそ。やっぱり苦手な科目って一人だとやる気でないし、涼乃と一緒にできてよかった。」

 早川くんって、いい人だよなあ・・・・私はつくづく思った。

 私のどこがいいんだか告白までしてくれた奇特な人だ。それにメールのやりとりや実際に話してみると、普通に楽しい。



 課題を一緒にしてから3日後。私は午前中に母の店を手伝ったあとに唯ちゃんと遊ぶ約束をしていたので、唯ちゃんに早川くんとの映画や勉強会の話をした。

 一瞬驚いた唯ちゃんは「涼乃、あんた早川のことどう思ってる?」と真面目な顔をして聞いてきた。

 どう思ってるかって・・・うーん。「早川くん?最初チャラそうって思ったけど、話してみると結構いい人だよね」と素直に答える。

「いいひと、ねえ・・・・。そういえば早川にまとわりついてる1年の女の子いたよね。」

「桜井さん?」

「そう。涼乃は、早川と桜井さんの二人を見たとき、どう思ったの?」

「・・・・うーん、もやもやした。なんていうか、面白くなかった」

 唯ちゃんはニヤリとして、「涼乃、それは嫉妬だね?」と面白そうだ。

「ううう。認めたくない・・・・自分が焼きもちを焼くなんて」と私はうなだれた。

 『いつも淡々とマイペースに』というのを心がけているのに、私、いつも早川くんに振り回されてる。

「涼乃、認めちゃえば~?」

「なにを?」

「涼乃はね、早川くんのことを好きになりかけてるのよ。そっかあ。親友に彼氏が出来る日が来たのね~。しかも早川王子かあ~」

 なぜかうなずきながら、一人で納得している唯ちゃん。

「好きに・・・なりかけ・・・・」えっ。そうなのかな・・・・ひょえ~。そうなのかな。

 私、・・・早川くんのこと、好き?


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。


涼乃がようやく、自分の気持ちに気づいてびっくり。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ