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第9章:岡崎 涼乃の一歩-1

体たらく涼乃の巻

 なぜか早川くんと一緒に課題をするはめになってしまった。

 映画も、彼に「デートのつもりだったんだけど」と言われて初めて“おお~、この状況はデートか”と気づいた私に、やっぱり早川くんの相手というのはハードルが高すぎる。

 それにしても私みたいな“デート初心者”にも彼は優しかった。さすがだ。

 ただ、映画だけで終わるはずが、なぜか課題も一緒にやる約束をしてしまったのは自分でもびっくりだ。どうしちゃった、私。


 図書館までは同じ市内でも距離があるので自転車で行くことに決めた。早川くんも自転車だというので、一度駅のロータリーで待ち合わせをして二人で行くことにする。

 早川くんが「涼乃を後ろに乗せたかったなあ」と言ったけど・・・二人乗りは違反だよ、早川くん。

 図書館につき、座席をキープしテキストをひろげる。私たちは黙々とテキストを埋めていき、ときどき分からないところを教えあう。

 勉強の最中、ふと見る彼の勉強姿は、眼福の部類だろう。同じように勉強している女の子たちも、たまに彼を見てる。

 そして、私をみてちょっと「ふっ」って笑うんだよなあ。気持ちは分かる。

「どしたの?どこか分からないところでも?」 私の視線に気づいた早川くんがこっちをみた。

「ん?あ、何でもないっ。そろそろ一旦休憩しようかな~って思っただけ。」

 時計をみると、勉強を始めて1時間30分くらいたっている。

「そうだね。そろそろ休憩しようか。どこか一息つけるのかな。」

「あ、休憩室に自販があるよ。ベンチもあるから、そこで休憩しない?」

「いいね。そうしよう」私たちは財布だけもって、席を立った。


 休憩室はタイミングがずれたみたいで、誰もいなかった。

「圭吾くんは何を飲む?」

「俺は、コーヒー。涼乃は?」

「私はお茶」

 それぞれ飲み物を購入して、ベンチに座る。

「涼乃、進み具合はどう?」

「圭吾くんのおかげで、順調だよ。どうもありがとう。圭吾くんは?」

「俺も。おかげでサクサクと進んでる。助かったよ。」

「もう少し勉強したら、何か食べて帰らないか?小腹が減っちゃって」

「うん。いいよ。頭使うとお腹すくよね~」

「お~、すくよな」

 私たちは、のんびり休憩したのだった。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。


第9章は涼乃視点です。

王子と涼乃の間を一区切りさせる予定です。


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