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第8章:早川 圭吾の奮闘2-1

王子は欲張りの巻

 1学期の期末テストも終わり、夏休みが近い。

 来年は受験だから、今年から勉強に本腰をいれないと・・・とは思っているけど、なんとか涼乃との距離を「友達→彼女」に縮めたいよなあ~とも思う。


 最初は、俺が涼乃を名前呼びしたことでクラスでちょっとした騒ぎになった。現在はもう周囲も慣れ、涼乃が淡々としているせいか誰も何も言わなくなった。

 涼乃はメールだけじゃなく、最近は教室でも気軽に話をしてくれるようになったので、大きな進歩なんだけど・・・俺は欲張りだから、それ以上がほしい。


今日は、涼乃と一緒に帰れる日なので夏休みのスケジュールを聞いてみることにした。

「涼乃は、夏休みってどんな予定になってるの?」

「学校の来年の対策授業受けて、唯ちゃんや他の友達と遊んで、あとは母の店の手伝い。手伝うと8月のお小遣い3倍にしてくれるっていうからさ。夏から秋はいろいろ入用だから、稼がないと。」

・・・・ん?母の店?

「涼乃のお母さんは、何かお店を経営しているの?」

「あれ?言ってなかったっけ。私の家、駅前のマンションにあるって言ったでしょう。あそこの1階で母がカフェを経営しているの」

「え。そうなの?」

「そうなの。ヒマがあったら、ぜひ来てね。ところで、早川くんの夏休みはどんな予定なの?」

「テニス部の合宿と練習・・・あのさ、練習ない日に二人でどこか行かない?」

「二人で?」

「うん。友達だと二人で出かけたりするのは普通でしょ」

 涼乃は、俺の発言に微妙な顔をしていたが、「いいよ」とわりとあっさり了承した。

 よしっ!!よくやった俺!!涼乃と二人でお出かけ、よしっ!!


 次の日から、俺は部活と勉強しかなかった夏休みが、涼乃とデートの予定が入ったことでがぜん楽しみになってきた。

 部活の帰りにも仲間から「早川。なんか、いいことあったのか?」と勘ぐられるほどテニスも調子いいし、何より気分が最高潮。

「ん?別になにもねーよ」と言いつつも顔が笑ってしまう俺。

「なんだ、例の岡崎さんと、いいことあったのか?」と聞いてくる奴もいるが、無視だ無視。

 教師から出される大量の課題にげんなりしつつも、俺の心は雲ひとつない快晴の空のようにすっきりしていた。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。


第8章は早川 圭吾の奮闘第2弾です。

じれったい二人です・・・。じらしている作者がいうのもなんですが。

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