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第7章:藤村 恵理子の情感-1

藤村、恋人トークに自爆の巻

 私の彼は泰斗高校で教師をしている。私は同じ高校の図書室で司書として働いている。

「職場恋愛」の私たちは、付き合っていることを誰にも内緒にしてきた・・・・はずなんだけど、なぜか図書委員の子達にはばれていたらしく、委員の一人で2年生の岡崎 涼乃から「お似合いだと思います」などと言われてしまった。


 彼、橋野 誠介に、そのことを話すと「うわ~、まいったねえ」などと全然まいってない口調で言っただけ。恥ずかしいのは私だけなのかよっ!!と思わず突っ込みを入れたくなったけど、ここは我慢だ。「誠介の口調は、全然まいってないね。私は岡崎から言われて「顔から火が出る」ってこういうときに使うのかって思ったよ」と思い出してまた赤くなってしまう。

 誠介はちょっと考えて「知られているのは図書委員だけなんだろう?まあ、もしかしたら古川さん経由で平田くんが知ってるかもしれないけどさ。それに僕は、ばれても全然かまわないよ。恵理子はばれるのは嫌?」

「嫌じゃないよ。ただ・・・・恥ずかしいだけ」

「それなら二人で堂々としてればいい」と誠介は私の手を握った。


 期末テストが来週から始まるせいか、図書室で勉強している生徒の姿が目立つ。

 早川くんと友達らしい男の子が、岡崎と彼女の友達、調理部の川田さんが勉強中の隣の席について「4人で勉強しようよ」と言っているのが聞こえてしまった。・・・・早川くん、図書室ではもうすこし静かにしようね。

 どうやら岡崎に怒られたらしく、シュンとしていた早川くんは、申し訳ないけど犬がうなだれてるみたいで、かわいい。王子なのに犬キャラ。

 別の机では平田くんと古川が勉強していた。学年トップ3の平田くんが、どうやら古川に勉強を教えているようだ。

 別の日にも図書委員の子を何人も見かけた。・・・テスト、頑張ってほしいものだ。

  

 夜に部屋でくつろいでいると、『テスト期間が終わるまで、忙しくて会えない。ごめん』とメールが来た。

『分かってる。無理して体調崩さないようにね』と返信してみた。

すると、忙しいはずの誠介から電話がかかってきた。

「どうしたの?今どこ?」

「学校・・・・規則でデータを学校から持ち帰れないからね」

「でも、もう21時過ぎてる・・・・」

「大丈夫。もう少しで完成だから。・・・これが終われば、少し楽になる。」

「そっか。あまりムリしないでね?」

「あーあ、全然恵理子にさわれてない。」

「なんてことを学校で言うのよ」

「僕しかいないから、いいんだ」

「テストがあけたら、たっぷりさわらせて?」

「誠介・・・・切るよ」

「ごめん。でも、テストが終わるまで会えないのは寂しいよ」

「私もだよ。ね、テスト終わったら、休みの日にどこかへ出かけよう?」

「うーん、そうだね。じゃ、そろそろ切るよ。おやすみ」

「おやすみ」

 う~ん、まさに恋人トーク・・・・私はなんだか恥ずかしくなって「ひゃ~」と一人で悶絶してしまった。私、何やってんだか。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。


第2章:橋野 誠介の忍耐の続編です。

次、R15登場の予定です。

た、たぶんR15くらいだと思います。

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