第1章:岡崎 涼乃の困惑-1
ずばり、第1章の主人公の好みは私の好みでもあります(爆)。
私、岡崎 涼乃は2年1組、部活はしてないが図書委員を2年連続務めている。
私の通う泰斗高校は有数の進学校だけど、服装に関しては制服を必ず崩さずに着用のことという以外に規定がないので、目立つ人というのは少なからずいる。
とはいえ、せいぜい茶髪にしたり化粧したりする人がいるくらいで、金髪とか緑、ピンクなんてお花畑みたいな人はいない。生徒自治がモットーだから、自分たちで規律を守るってことなんだろうな。
私はというと、一度も髪の毛を染めたこともないし顔のケアは日焼け止めくらいで化粧もしたことない。だいたい、お金を使うなら私は好きな映画や小説、漫画にお金をかける。
中学のときは、「オタク」と一部の目立ち男子から嘲笑されて辛かったけど、この学校には、人のことを嘲笑するヒマがある人間はひとりもいない。頑張って泰斗に入学してよかった~と心から思っている。
今日のお昼休みは、天気がいいので外のベンチでお弁当を食べる。おやつに調理実習で作ったマドレーヌもついているゴージャスさだ。
「そういえば、涼乃見た?早川くんの机のうえのマドレーヌの山」と友人の川田 唯ちゃんが話し出す。
唯ちゃんは高校に入学してから「おかざき」と「かわた」で席が前後したことから親しくなった。唯ちゃんは背が高くショートカットの凛々しい女の子だ。調理部に所属している。
調理部は、ときどきモニタリングとして図書委員会にお菓子を提供してくれる。私たちは料理に対してアンケートに答える。
どうして、こんな協力関係ができたかというと、図書委員長の古川先輩と調理部部長の長谷川先輩が親友同士だからだ。
「見た。さすが早川王子だよね。貢物で机が見えなかったよ、恐るべし。」ぱくん、とマドレーヌを口に入れる。
うーん、上出来。おいしーっ。しあわせー。
「早川王子・・・って涼乃・・・確かにあの山は貢物だよね」唯ちゃんは噴出した。
早川王子、というのは私が親しい人の前でだけ呼んでる名前で、本名は早川 圭吾といい、目立ち男子として学年でも知られた存在。髪の毛はやや栗色でスラリとしたうえに顔も目鼻立ちが整い、笑ったときに歯がキラリーンと輝いていても違和感のない顔立ちをしており、さらに背後にバラをしょっていても「ま、似合うからいいか」と思われる類のイケメンである。
性格もまた悪くないときた。そいでもってテニス部というまさに「テニ○リ」を具体化したような人なのだ。
なぜ、私が早川王子と密かに命名するに至ったかというと彼はとても女子にもてるからだ。
1年生のオリエンテーリングのときは彼のいる班に女子が殺到しちゃってなかなか決められなかったとか、バスの席決めでも女子同士がもめたとか、その手のエピソードで本が一冊できそうだ。“女子同士の揉め事の裏に早川あり”といのは既に定説となっている。
ああいう「いかにもモテまっせ」なタイプは苦手だな。私はもっと端正な感じで、なおかつ白衣が似合うメガネ男子なら完璧だ。化学の橋野先生なんて私にとっては相当萌えだ。私は理系科目は苦手だけど、理系人間はすてきだー。なんてことを、お昼に唯ちゃんと話していた。
このとき私は、まさか早川くんに聞かれているとは思わなかったのである。
読了ありがとうございました。
誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。
2作目を書いてしまいました~(汗)。
しかも現代です。学生の頃なんて遠すぎて覚えてないのに・・・
そのぶん、妄想でカバーしていきます。
ですので「こんなやついないし、納得できないし」と思われる方は
スルーしてくださいね。
今回、思い切ってR15をつけてみたのですが、果たして作者が書けるのか?