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閑話:ルーク少年のご主人様観察日記3

僕は走って追いかけましたが、殿下は逃げ足も相当な早さで、結局今回もジェラルド様にうまく巻かれてしまいました。殿下をお探ししている間に約束の時間が差し迫ってました。きっともうペイリュード侯爵はお部屋で殿下をお待ちになっているはずです。


「どうしよう・・・・。」僕は目の前が真っ暗です。でも行かない訳には参りません。

僕はきりきり痛む胃をさすりつつ、部屋の前まで来ると、深呼吸をして、ドアをノックしました。中からギィと音がしてゆっくりと扉が開かれました。案の定、ペイリュード候は、既にお席についておられます。僕はペイリュード侯爵のお付きの従者に殿下が急用で来られなくなったとの旨を伝えました。


使者殿は、それをペイリュード候にお伝えしています。「なんと!あの若造め、また逃げよったか・・・。」殿下・・・しっかりバレバレです・・・。

ペイリュード候はそれから立ち上がると僕の方に目を向け、近寄って来られました。

「君が、ジェラルド殿下の新しい従者かな?」

「は、はい。僭越ながら、先月より、ジェラルド様のお側付きの従者として仕えさせてもらっているルーク マニュエル キュレットと申します。」僕は侯爵に深々と礼を取った。

「ほう、キュレット公爵の息子さんか・・・道理でどこかで見たと思ったはずだ。」侯爵は一人で、頷いている。「それで、殿下はどうせまた、言い訳をして逃げられたのでしょうな・・?」

あっさりと侯爵に見破られて、僕はしどろもどろになりながら殿下をフォローする。

「い、いえ、、殿下は今朝方急用ができたと言われて、出て行かれたのです。それで、常に申し訳ないですが、私が殿下の代わりにペイリュード候のお話を聞いてくるようにと申しつかったのですが・・・。」


「ふむ・・。急用ねえ。今回の件については殿下もお喜びになると踏んでいたのだがなあ・・。まあ、良い、ではルーク君、これを殿下に届けておいてくれないか。中身は、まあ見ればわかるだろう。ふふ、あのすかした坊やの驚く顔が見たかったのだがなあ・・・。」と侯爵はぶつぶつと何か意味不明な事を仰っていらっしゃる。


「これを殿下にお渡しすれば良いのですね?」僕は念入りに確かめる。

「ああ、よろしく頼むよ。ああ、そうそう、ルーク君、後でこれを開いたときの殿下の様子を私にこっそり教えてくれるかな?」そう言うと侯爵はまるで悪戯好きの子供のようにお笑いになった。いったい何だというのだろう・・。


僕は侯爵に挨拶を済ませると、しっかりと預かった荷物を抱えて殿下の部屋に戻った。しかし、この荷物、意外に重たい。いったい何が入っているのだろう・・・?


結局、殿下が戻って来られたのは夕方近くになってからだった。部屋に入って来られた殿下は何故かとても疲れた様なお顔をしておられます。

「殿下・・・?お顔の色が優れませんが、大丈夫ですか?薬師を御呼び致しましょうか・・・それとも、何か軽く召し上がられますか?」


「ああ、ルーク、心配しないで良いよ。ちょっと疲れただけだ。薬師は呼ばなくとも良い。そうだな、軽く何か食べよう、それから風呂を湧かしておいてくれ。」

「わかりました。」僕は一礼して、すぐさま、外のメイドに軽い食事を作るように指示をし、ジェラルド殿下専用の湯船に湯を張る。疲れておられるようだから、カモミールの葉のエキスを一緒に入れておこう。僕は手早く風呂の用意を済ませ、殿下の元へと戻った。


「殿下、お風呂の用意が整いました・・・あれ・・?」殿下がなんだか間抜けな顔(いえ、失礼)惚けたお顔をなさってテーブルの上に置かれているものをご覧になっています。

「・・・ルーク、お前、これを何処で手に入れた?」僕の頭上から殿下の驚きと戸惑いに満ちた声が降って参りました。テーブルの上に置かれたもの、それは僕がペイリュード侯爵から預かってきたものです。いったい何が入っていたと言うのでしょうか?


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