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11話:殿下の事情4

良家の子女は15歳を迎えるのと同時に社交界入りするのが一般である。そして社交界はいわば、値踏みと駆け引きの場、つまり満十五歳をもって、社会の1員と見なされ、早いものは15歳二なると同時に縁談が舞い込み、女子の場合は16歳をもって嫁入りが可能となる。男子が成人と認められるのは18歳になってからだ。


一国の王女、しかも王位継承権をもつリディアーナの社交界入りは他国の王族、貴族の間で噂の的だった。というのも、、彼女の父であるアステールの国王は、娘を溺愛している上、昔から、=うちは可愛い娘が一人の上、リディアーナはまぎれも無くアステールの世継ぎだ。・・となると、やっぱりうちの娘を嫁に出すつもりは毛頭ないが・・・婿をもらうと言う手はあるなあ?=と賢王(たぬき親父ともいう)が公言しているからだ。もちろんそれだけでなくリディアーナの美しさも噂を呼び、かの王女を一目みたい、そしてあわよくば・・と考えているであろう男達で会場は賑わっていた。またそれに目をつけた女達も溢れている。


ジェラルドとカイルは会場に入るなり早速女達に囲まれた。

「まあ、ジェラルド王子、今宵もとても麗しい事・・・」「ジェラルド様〜!」「そちらの殿方は、、御紹介して頂けませんのかしら・・?」「カイル王子・・・なんて素敵」などなどと、蟻の群れのように寄ってくる女達をうまくあしらいながら二人は中央サロンへと向かう。


「すごい人だね・・・」カイルが呟く。

「まあな、、あの狸親父があれだけ公言してるんだ、リディアと結婚すれば、この国の王座が転がり込んでくる。一応はリディアが王ということになるんだろうが、この国は昔から夫婦で政務に関わっているからな。野心のあるやつにはうまい話だろう・・。」と苦々しくジェラルドが答える。

「ーーふ〜ん、、で、君もその国王の座ってのを狙ってるのかい?王位第二継承者のジェラルド君?」カイルが俺の目を覗きこみながらにやっと笑った。


こいつ・・どこまで・・?自分の気持ちを見透かされた様な気がした。

「いや・・・俺は確かにエストラーダを継ぐ訳ではないし、、別にアステールの国王の座に興味がある訳でもない・・・が。」俺が個人的に譲れないと思っているやつがたまたまアステールの王女という座についているだけだがな・・言葉にはしないが自嘲気味に笑う。


その時、ホールの中央でリディアーナの来訪がラッパの音と共に告げられた。一気に会場は静かになっていく。軽やかな衣擦れの音と共にアステール王にエスコートされたリディアーナが姿を現した。会場のあちこちで息を飲む声が聞こえる。


王家の正装であるローブデコルテに身を包み、母親譲りの美しい黒緑の髪にはティアラと共に数知れずの真珠が編み込まれ光を受けて輝いている。長い睫毛に彩られた黒曜石の瞳は物怖じすることなく、まっすぐと向いている。真珠の肌、形の良い鼻、薔薇のような唇、リディアを見慣れている自分さえも、一時言葉を失って見惚れていた。


隣で息を飲む音にはっと我に返り手を握りしめる・・。この一瞬だけでもリディアに心を奪われた男どもが何十人居るんだか・・・っち、厄介ごとが増えそうだ。周りを見回しながら考える。お前らごときが俺のリディアに近づけるとでも思うなよ・・・?

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