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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

うちのお嬢様が死亡フラグ令嬢な件について

「死亡フラグ令嬢」という単語が頭に浮かび、そのまま勢いだけで書き上げました。

続くかどうかは未定。

夢見る女の子なら誰しもが思い浮かべる夢。

イケメン達に囲まれてイチャイチャしてみたい。

………いや、そこのあなた。画面の向こうで「ないわー」って顔してる、そこのあなた。

確かにまあ、痛々しい願望なのかもしれない。

でもほら、わかるでしょ?

誰しも、美形にモテたいって思うでしょ?

男なら可愛い女の子。女ならカッコいい男の子と素敵な恋がしたいって、思うでしょ?

………うん、思うだけなら別にいいじゃない。あくまで願望なんだから。

人の夢と書いて、儚い。まさしくその通りだ。

美形に言い寄られるのは、端から見たら羨ましいものなのかもしれない。


「サーヤ。俺のものになれ」


今現在、私もそんな状況にある。

壁まで追い詰められて、金髪碧眼のイケメンにそんな言葉を投げかけられる現状。

いわゆる「壁ドン」という、女の子ならば一度は夢見る光景の一つだ。

ここで普通の女の子だったなら、顔真っ赤にして「は、はい………」なんて言っちゃうのかもしれない。

だが、これまでのアレコレで色々と面倒な思いをしている私としては、今のコレに頭痛を感じずにはいられない。

なので、軽くため息をつきつつも、目の前のお方に返答する。


「………クロード殿下。私、仕事の真っ最中なのですが」


嘘ではない。

私が誰よりも敬愛するお嬢様からの「お使い」を頼まれている最中だ。

それで少しお嬢様から離れたところを、まるで狙っていたかのように、この人はやってきた。

そして、人気の無くなった頃を見計らい、こうして壁ドンしているというわけだ。


「それに、以前も申し上げたはずです。私はレイナお嬢様にお仕えする身であり、軽々しく他の方のものになるなど出来ないと」


そう、これまで何度もしている言い訳を、イケメン王子へとぶつける。

この王国の第二王子、クロード殿下。

金髪碧眼のイケメン王子で、優秀ではあるのだが、若干ワガママなところがあり、いわゆる俺様系という奴だ。

私が何度も拒否っているにも関わらず、この人は何度もアプローチを仕掛けてくる。

うちのお嬢様とは面白いぐらい対照的に地味な私のどこをが気に入ったというのか。


「何より、殿下は婚約されている身でしょう?」


王族という立場もあり、クロード殿下には婚約者がいる。

名門貴族のご令嬢、エリザベス様。

貴族令嬢というだけあって多少高飛車なところはあるが、根はいい人だ。

うちのお嬢様をとても慕っていて、まあそれが色々と問題になってしまうというか、引き金になってしまうというか………。


「エリザベスの事はどうでもいい。俺にとって、最愛はお前だけだ」


ねーよ。

思わず、そう言わなかった私を褒めて欲しい。

まあぶっちゃけ、クロード殿下とエリザベス様の婚約は「政略結婚」というやつだ。

王家と名門貴族の間の婚約ともなれば、そりゃあそうなる。

関係が出来た時点でお互いに恋愛感情は存在していないし、今の言葉からわかるように、殿下はエリザベス様に対してあまりいい感情は抱いていない。

対して、エリザベス様の方は自分の立場を理解しているので、婚約についてはきちんと考えている。以前も………。


『今は何も無くても、少しずつ歩み寄って行ければ、と思っていますわ』


と言っていた。………このバカ王子に爪の垢でも煎じて飲ませたいぐらいだ。

ともあれ、それなりの立場にはそれなりの責任が伴う。

誰もいなかったからよかったものの、誰かに聞かれていたらそれだけで問題が発生しかねない。

単なる平民の私があれこれ忠告するわけにもいかないので、そこには特に触れられないのだが………。


「俺のものになれ、サーヤ。お前こそが、俺の光だ」


だから、ねーよ。

内心だけとはいえ、我ながらこの王子相手によくぞここまで悪感情を抱けるものだ。

イケメンに愛を囁かれるという、女の子の夢その物に直面してはいるが、正直キツい。

というか、どうやってこの場を切り抜ければいいのだろうか。

抜け出そうと踠いてはみるものの、手首をがっしり掴まれていて逃げられそうにない。

ならば蹴りでもかましてみようかと思うが、足もしっかり固められている。

適当に返事してごまかす………というのが最善かもしれないが、ここで下手な事を言えばドツボに嵌まりそうな気がしてならない。

具体的には、揚げ足を取られて後で何をされるか怖い。

どうしようかと悩んでいた、そんな時であった。


「きゃああああああああ!! 路地裏で女の子が男に取り押さえられているわあああああああああああ!!!」


突如、そんな大声が響いた。

人気が無いとは言っても、全く誰もいないというわけじゃあない。

最初にぎょっとしたのは王子だ。路地裏と言えばここだし、取り押さえているのはまずこの人。そして取り押さえられているのは私。

そんな声が聞こえれば、嫌でも注目を集める事になるし、もし実際にそんな事が起きているのであれば、良識ある人間なら黙ってはいない。

王子が動揺し、思わず意識を私から離して周囲の様子を窺いだしたその瞬間を見計らい、思い切りその股間を蹴り上げる。


「qあzwsぇdcrfvtgbyhぬjみk!!!!!?????」


「苦悶」としか言い表せないそんな声を上げながら、クロード王子がその場に崩れ落ちる。

………さすがにちょっとやり過ぎたかもしれない。


「サーヤ! こっちこっち!」


と、私を呼ぶ声が聞こえたので、王子の事はほっといてそっちへと向かう。

声のした方へ向かうと、やっぱりそこには見覚えのある顔が。

彼女に促されるままに走り、お屋敷の近くにまで到着し、ようやく口を開く。


「助かりました、シャーリーさん」


「いいのよ。というか、またクロード王子? 懲りないわよね、あの勘違いナルシス王子」


そう、呆れたと言わんばかりに肩をすくめる。

イレギュラーである私とは違い、この人は王子と同じく、この物語に登場するキャラクター。


「もういっそ去勢でもしちゃった方が、サーヤのため、レイナのためじゃない?」


「さすがにそれは………一応あれでも王子ですし」


「そういう割には、結構容赦ない一撃だったわよね?」


そう言われ、脳裏に浮かぶのはついさっきの光景。

………うん、やっぱりやり過ぎだったかもしれない。せめて、誰か助けが来るまで側にいた方がよかったんじゃ。


「ほっといていいわよ。すぐ誰か来ただろうし。それに王子が街の中にいたって事は、どうせまた勝手に抜け出したんでしょ」


基本、王族は単身街に降りる事はない。

誰かしら護衛の人間が付くし、そもそもあんな平民と変わらない服装をしている事はない。

となれば、やっぱりお忍びでこっそり城から抜け出してきたのだろう。

それならきっと城へ連れ戻されて、後で王妃様辺りから盛大にお説教を喰らうに違いない。


「で、念のために聞いておくけど、変に言質取られたりしてないわよね?」


「ええ、何も」


「そ。なら安心だわ」


そう。何があっても、私は彼らと結ばれてはならない。

何があっても、私はお嬢様から離れてはいけない。彼らとそういう関係になってはならない。何故なら………。


「あなたがレイナから離れたら、それこそ死亡フラグが立っちゃうんだから」











この世界は乙女ゲームの世界だ。

いや、正確に言うなら「乙女ゲームに酷似した」世界なんだろう。

ゲームの名は「夢見る園で恋をして」。異世界から来た主人公と攻略対象となるイケメン5名との恋愛ゲームだ。

ついさっき出てきたクロード王子も攻略対象キャラの1人で、その婚約者エリザベスはお邪魔キャラ……いわゆる「悪役令嬢」という役柄に当てはまる。

で、私がお仕えしているレイナお嬢様………レイウェルナ・エーデルラングはゲーム序盤で登場する先輩キャラ。

非の打ち所がない完璧キャラで、何度か行われた人気投票でも主人公や攻略キャラ達を差し置いて1位を獲得するほどの人気っぷり。


そして通称「死亡フラグ令嬢」。


………うん。こう言うのも何だが、悲しくなってくる。

何でそんな縁起でもない通り名が付いているのかと言うと、レイナお嬢様は劇中ではとにかく死ぬらしい。

主人公がデッドエンド。つまり、致命的な失敗をして死ぬ場合、大概の場合で巻き添えで死ぬ。

例えば、ある場面で暴漢に襲われ、逃走中に選択を間違えると馬車ごと転落。巻き添えで死ぬ。

またあるルートでは、主人公を狙ってやってきた暗殺者に間違われて死ぬ。

選択を間違えるだけでとにかく簡単に死ぬ。これは酷い。

そしてここからが更に酷い話なのだが………攻略対象5名のルートが確定した場合、どんなルートでもレイナお嬢様は確実に死ぬ。


王子(クロード)ルートだと、お屋敷が襲撃に遭って一家諸共皆殺しにされて、専属騎士(アレックス)ルートでも、療養に出かけた先でドラゴンに襲われて死ぬ』


非常に困った顔で説明してくれたシャーリーさんの顔は、きっと一生忘れられないだろう。

シャーリー・キュロットは本来、このゲームにおける主人公の親友となる相手で、ゲーム中では攻略対象の好感度や現在地を教えてくれる「お助けキャラ」なのだとか。

だが、今の彼女はそんな立ち位置ではない。乙女ゲーム「夢見る園で恋をして」が存在する世界から来た転生者だという。


『私もね、最初は悩んだのよ。これからどうしようかって』


この世界が乙女ゲームに似た世界だと気づいて、シャーリーさんは悩んだという。

なぜなら、このままゲーム通りに事が進めば、主人公がどんな道を選んでもレイナお嬢様は死ぬから。

全キャラ最人気というだけあり、シャーリーさんもまた、レイナお嬢様最推しで、なんとしてでもお嬢様が死ぬ展開だけは回避したいと、そう思ってはいた。

しかし、問題はどうすればいいのか。どう動けばいいのか。

それとなくレイナお嬢様の身の回りに気を払ってはいるものの、主人公がやってきて、彼女の選んだ道次第では簡単に死亡フラグが立つ。

悩むばかりで時間だけが過ぎていく。


だがそこで、最大の不確定要素(イレギュラー)が発生した。

それが、私だ。


『サーヤ・クラース。いえ、倉橋沙綾。あなたは2年も早くこの世界へやってきた。そしてあなたはレイナの側にいる』


主人公・倉橋沙綾はゲーム開始よりも2年早く、この世界にやってきた。

本来、クロード王子に拾われるはずだった彼女は、何の因果かレイウェルナ・エーデルラングに拾われた。

学園で青春を謳歌するはずだった彼女は、公爵家令嬢に仕えるメイドとなった。


『だけど王子達はあなたに目を付け始めている。修正力って奴が働いてるのかもしれないわね』


そう。私に近づこうとしているのは王子だけではない。

王子の幼馴染で、その専属騎士のアレックス・ワーランド。

宰相の息子で、学園では生徒会長を勤めるニコル・ゴルドフォック。

王国随一の商会の御曹司で、シャーリーさんの弟、ルーク・キュロット。

表向きは学園の教師だが、実は国王陛下の腹違いの弟、ロレッツ・ダンツ。

そしてさっき私が金的かました第二王子クロード。これら5名がゲームの攻略対象キャラで、お嬢様を結果的に死に追いやる元凶5名だ。


「………正直言って、ないなーって感じですよねえ」


「サーヤ、どうかしましたか?」


思わず口に出してしまったそれが、お嬢様の耳に入ってしまったらしい。

艶やかな銀色の御髪に紫紺の瞳。女性らしい豊満な体つき。

我らがレイウェルナ・エーデルラングお嬢様! 同性の私から見ても、とても魅力的なお方。

………確かにこれならば、主要キャラを差し置いて人気投票1位に躍り出ても不思議ではない。

と、その辺は置いておいて、尋ねられたのだから、何があったかは説明しなくては。


「いえ、お使いの途中にまた絡まれまして」


「………今度は誰? 脳筋騎士? 腹黒眼鏡? それとも残念教師?」


「クロード王子殿下です」


「ああ、馬鹿王子」


私の出した名前に、お嬢様が納得する。

失礼どころではないネーミングや態度だが、まさしくその通りだと思う。

以前、王子が何のアポもなしに屋敷を訪れ、「サーヤが欲しい!」などと言い出した時はお嬢様だけでなく、旦那様や奥様も盛大にブチギレていた。

現在、クロード王子は公爵家出禁となっているが………多分、その内また突撃訪問しそうで怖い。


「それで大丈夫だった?」


「たまたまシャーリーさんが近くにいて助けてもらいましたので」


「それはそれは。今度私からもお礼を言わなくては………」


シャーリーさんもシャーリーさんで、現在進行形で苦労している最中なんですけどね。

攻略対象キャラの1人、ルークはシャーリーさんの異母弟。その所為で、今家庭問題と後継者問題が勃発中。

そんな修羅場でもお嬢様や私の事を気に懸け、さっきのように手助けしてくれている。………本当に頭が上がらない。


「でも、サーヤはいいの? あなたが望んでいるなら私は」


「お嬢様」


そう言いかけたお嬢様の手を、私は握りしめる。

………2年前、私はこの人に救われた。

本来ならば、クロード王子に拾われるはずだった私を、公爵家で保護してくれた。

行く当ての無かった私を公爵家で雇い入れてくれただけでなく、生きていくための知識と技術、礼儀作法も教えてくれた。

だから、私も全力で応えた。

そして今、こうしてお嬢様の直属メイドとして、ここにいる。


「サーヤは、お嬢様のお側にいる事が望みでございます」


「サーヤ………」


「それに正直なところ、殿下達は私の好みではありません。婚約者がいるのに余所の女に言い寄るような人はもってのほかです」


そもそも、シャーリーさんの話では、各攻略対象キャラのルートでお嬢様が死ぬ原因というのも、あの王子にあるらしい。

王子ルートで起きる公爵家襲撃事件。その犯人は王子と敵対する派閥の人間で、シャーリーさん曰く「王子がしっかりしてれば防げた」という。これは他のファンも同意見だとか。

騎士ルートでのドラゴン襲来も、そもそも療養に出る原因が王子の起こした騒動にあるらしく、「だいたい王子の仕業」と言われてしまっているのだとか。

で、話を聞いた限り、他のルートでもやっぱり王子が関わっているらしく、正直ない。


「そ、そうね」


婚約者云々に関しては、お嬢様も同じ感想らしく、躊躇いがちもそう頷いていた。

仮にだが、クロード王子の婚約者がお嬢様で、お嬢様の事を蔑ろにしない上で私を口説くのであれば………私も少しは考えた。

私がエリザベス様に仕えていて、同様の事になったとしても、まあ考えていたと思う。

だが現状、婚約者を蔑ろにして、余所の女を口説くという事はやっぱりあり得ない。

複数の女を囲うのならば、甲斐性を見せるのが一番だ。それすら見せられないのであるのなら、話にならない。


「ですのでお嬢様。お嬢様が婿を迎えるその日まで、サーヤはお嬢様をお守りいたします。あんな残念な貴公子に言い寄られようと、全て無碍にして見せましょう」


「………そ、その、頑張ってね?」


………何故そんなに複雑そうな顔で私を見るのでしょうか。

あと、何故目をそらすので?


サーヤ・クラース / 倉橋沙綾

主人公。

エーデルラング公爵家に仕えるメイドで、レイナの側付き。

2年前、行き倒れになっているところをレイナに発見され、保護される。

その後は行く当てもなかったので公爵家で働くようになり、人柄と仕事ぶりが認められ、今はレイナ直属のメイドをしている。

公爵家に雇われた当初は、礼儀作法もなっていなかったが、レイナの指導もあり、現在はどこに出しても恥ずかしくないレベルのメイドになっている。


実は、乙女ゲーム「夢見る園で恋をして」の主人公。

原因は不明だが、本来のゲーム開始よりも2年早くこの世界へやってきてしまった。

ゲームでは本来、クロードによって保護されるはずだったが、何の因果かレイナによって保護される。

そのため、自分を助けてくれただけでなく、居場所まで与えてくれたレイナに対し、強い恩義と忠義を抱いている。

その後、中の人が転生者であるシャーリーから、この世界が乙女ゲームに酷似した世界である事、自分(サーヤ)が本来の主人公である事、このまま行けばレイナが死ぬ事を教えられ、この先の展開を阻止すべく、彼女と協力し合う事に。

現代日本に近い世界からやってきた人間のため、乙女ゲームにも理解があり、シャーリーの語った話に思い当たる節があったため、話が早かった。

本来、クロード達攻略対象達と恋に落ちるはずなのだが、彼らのやらかしに最初の時点で好感度マイナス。現在、急降下を続けている。




レイウェルナ・エーデルラング

王国有数の名門貴族「エーデルラング公爵家」の令嬢。

能力、人柄、あらゆる面で非の打ち所の無い完璧人間。銀髪紫眼の巨乳美少女。

2年前、行き倒れていたサーヤを発見し、保護する。その後、公爵家に雇われた彼女に礼儀作法を指導するなどし、現在は彼女を自分直属のメイドとしている。

「夢見る園で恋をして」においては、主人公の先輩キャラとして登場。

ゲーム序盤にて、トラブルに見舞われる主人公を助け、事ある毎に世話を焼き、時折見せる天然っぷりから人気を博す。

しかし、中盤にかけて彼女の死亡フラグが乱立。主人公が致命的な失敗をした場合、彼女も高確率で巻き添えで死ぬ。

そして、各攻略対象キャラのルートが確定した場合、どのルートに進んでも確実に死ぬ。そのため付いたあだ名が「死亡フラグ令嬢」。

公式で行われた人気投票では、主要キャラ達を差し置いて1位を獲得し、二次創作などでも彼女の死亡フラグを叩き折る作品が多く描かれた。

クロード達を「残念な貴公子」というサーヤの言葉には同意するも、このままでは嫁ぎ遅れるのでは、と心配している。




シャーリー・キュロット

サーヤの友人。レイナとも交友があるらしい。

王国でも有数の商会のご令嬢で、ゲームにおいては攻略対象キャラの好感度や現在地などを教えてくれる「お助けキャラ」。

彼女の異母弟ルークも攻略対象キャラ。現在、家庭問題やら後継者問題などから、面倒な事になっているらしい。

今作における彼女は転生者。「夢見る園で恋をして」の存在する世界から転生した。

自身の最推しキャラであるレイナの救済を目指すも、予想以上の障害に悩まされ、どうすべきかと動けずにいたところ、主人公サーヤが2年早くこの世界へやってきた事と、彼女が王子ではなくレイナに保護された事を知り、勝負に出るべく彼女を味方に引き入れる。

その後は攻略対象キャラ達にサーヤが近づかないようにしていたが、ゲームの修正力のためか、やっぱり近づきつつあるので、自分の力が及ぶ限りでサポートをしている。




クロード

第二王子。

エリザベスと婚約関係にあるが、互いに恋愛感情はなく、関係も良好とは言いがたい。

学園に届け物をしに来たサーヤに一目惚れし、彼女を自分のものにしたいと画策する。

以前、公爵家に直接「サーヤをくれ」と突撃訪問をかましたため、公爵家の面々からの心証は最悪となっている。

「夢見る園で恋をして」の攻略対象キャラの1人。攻略難易度は低。

行き倒れになっていた主人公を保護し、彼女を学園に入学させる。その後は彼女と惹かれ合い、悪役令嬢を倒してハッピーエンド、というお約束の展開。

なお彼のルートでは、レイナは「王子の敵対派閥の襲撃に遭い、一家諸共皆殺しにされる」という結末を迎える。

終盤のエリザベスの暴走もそれが原因となるため、プレイヤーからは「こいつがしっかりしてれば防げたんじゃね?」と批判を浴びる事に。




アレックス

王子の幼馴染で、専属騎士。レイナ曰く「脳筋」。

「夢見る園で恋をして」の攻略対象キャラの1人。攻略難易度は普通。

彼のルートでは、レイナは「療養先でドラゴンの襲撃に遭い死亡」という結末を迎える。

そもそもレイナが療養に行く事になった原因は王子にあるので、だいたい王子の仕業とも言われる。




ニコル

宰相の息子で、学園の生徒会長。レイナ曰く「腹黒眼鏡」。

「夢見る園で恋をして」の攻略対象キャラの1人。攻略難易度は普通。

彼のルートでも、やっぱりレイナが死ぬ原因は王子にあるらしい。



ルーク

シャーリーの異母弟。

現在、家庭問題や後継者問題などから、シャーリーの家は荒れに荒れているらしい。

「夢見る園で恋をして」の攻略対象キャラの1人。攻略難易度は高。

彼のルートでも、やっぱりレイナが死ぬ原因は王子にあるらしい。



ロレッツ

学園の教師。レイナ曰く「残念教師」。

実は国王で、クロードの叔父に当たる。

「夢見る園で恋をして」の攻略対象キャラの1人。攻略難易度は極悪。

彼のルートでも、やっぱりレイナが死ぬ原因は王子にあるらしい。




エリザベス

名門貴族のご令嬢で、クロードの婚約者。

多少高飛車なところはあるものの、根っこはいい人。

レイナの事を強く慕っており、彼女の死が引き金となって暴走する。

婚約者であるクロードに対して、これが政略結婚である事を理解しており、現在は恋愛感情は抱いていないが、いずれは歩み寄って行ければと思っている。


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― 新着の感想 ―
[一言] >彼のルートでも、やっぱりレイナが死ぬ原因は王子にあるらしい。 あれ? これ、王子さえいなくなれば、レイナお嬢様無事なのでは? 暗殺乃至は幽閉、或いは遠隔地へ遊学なり更迭なり出来れば…… …
[気になる点] シャーリーさん、オネエっぽいですね >ロレッツ >実は国王で、クロードの叔父に当たる。 王弟 では? [一言] 【妄想劇場】 ただいま謁見の間におります。 馬鹿王子の○○を蹴っ…
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