第7回戦 オチはつきもの
●前回までのあらすじ●
青海に復讐しようとして、歌ってた舞に靴がクリティカル・ヒット☆そして、かくかくじかじかで流華見参。
◆第7話 ラブコメ♪ラブコメ♪ラブコメ♪ラブコメ?ラブコメ!?
「あたしの舞を抱きしめるなんて220000000000000000年早くてよ!?」
『……流華、助けてくれたのは嬉しいけど、青海動かないッス(汗)』
「あら?これごときで死ぬなんて…所詮この程度ね」
「…いきなり現れて、みぞおちは無いだろ」
『あっ、生きてた』
「俺は硫酸浴びねぇ限り死なない」
『アンタ何者?』
馬鹿な事言いながら、服の汚れを落として青海は立ち上がった。
オイオイ、なんで無傷なんだよ、つまらんな。顔にひとつくらい傷つけろや。
立ち上がった青海は、くるりと振りかえり
「それで、結局なにしたかったんだ?」
と、問いかけた。
『復讐』
それにケロリと私は答える。
なんだよその、うわ〜、みたいな顔。ひっぱたくぞコノヤロー。
「止めとけ復讐なんて。俺更に仕返しするから」
『だったら私はまた復讐する』
「仕返しの仕返しって…馬鹿みたいな悪循環だな」
『アンタ、三文字熟語使ってんじゃねぇよ。頭良くみえるとか思ってんのか?だいたい【あん塾会】とかいやらしいんだよ!!』
「テメェがいやらしいんだろ。一文字もあっちゃいない。」
…国語は得意なんだけどな。まぁドンマイって事で★イェイ!ポジティプシンキング♪舞ちゃん最高!
『って、痛ァ!なんで今殴ったのォ!?』
「……なんか殺意が芽生えて。ごめん」
『あら、素直に謝るとは珍しい!とうとう私に従順する気になったのか?』
「舞ごときに殺意芽生えるなんて、来世までの恥だよな」
『そこまでェェェェェ!?』
アレ?なんかおかしくね?だってさっきまで私、抱きしめられてたんだよ?すごいよ流華、アンタの登場でギャグモードに戻ったよ。
『普通の女の子に戻ります!』って言って、結局また歌ってるアイドルへの感情だコレ。
「ちょっと!二人で私を無視しないでよ!」
流華が間に入り言う。
「そういえば、なんでお前もここにいるんだ?えーと、…なんだっけ名前?」
「名前くらい覚えろォォ!あ、待て。だったら、私もお前なんか知らない!忘れてやる!」
「なら、お互い様じゃん。一見落着」
……確かに。
「うるさい!誰だろうと、舞をいじめる奴は抹殺!!」
流華(キュンvV)
「うわ、出たよレズ」
「ビアンを馬鹿にするなぁ!」
否定しないんだ!?
いや、なんかもうこの雰囲気は───
ドンッ!!
わたしは横にあった塀を、思いきり叩いた。あ、ヤベ。ひび入ったかも。
『さっきからグチャグチャグチャグチャうるさいなぁ……』
シーンと、一気に静まる。
『こんな言い争い無駄だって分かんないの!?』
「「………」」
二人はしばらく私の顔を見た後、無言で背を向けた。
『あ、ちょっ!すいません!!言いだしっぺ私でした!ちょっと、何処行くのォ!?や、流華まで置いてかないでよー!!』
ツッコミ、不在(泣)
『結局、置いてかれたわ……』
つーか、私最初の目的忘れてない?めくるめく復讐劇は?
『抱きしめられた意味も分かんなかったし。……ん?』
携帯のバイブが鳴った。この感覚はメールだ(なんで分かるんだよ)
『なんだろ?』
day.○月×日(土)
from.青海
sub. 奴隷へ
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ボコられたって言ってたけど、お前無傷だから謝らなくていいよな?俺がどれだけモテるか分かっただろ?
P.S からかって抱きしめたけど、お前本気にした?真っ赤な顔りんごみたいで爆笑ものだった(笑)
『チクショォォォォォー!!』
携帯を地面に叩きつけた。(バキッて音がした。)
…いや、だってこれコメディーだし。恋愛要素もぶっ壊すっていうか?
あ、ちょっ!石投げないで!嘘ですスイマセン!はい、これは『ラブコメ』です!!ドキドキハラハラです!ではさようならッッ(逃走)