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影楼の鴉  作者: 龍晴君
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黎明

2054年5月17日

この日、俺の人生は一変した




「決まったーー!!村上(むかかみ)流14代目筆頭村上勇哉(ゆうき)選手を破り今大会を制したのは、さすらいの剣士遥仁(はると)選手だ!!」


実況のその言葉を聞き、弾かれた剣を拾って俺の元へと歩いてきた勇哉選手と握手をした


「対戦ありがとうございました!色々と参考になるような動きが多く、よい勉強になりました!」


「こちらの方こそありがとう。まだまだ改善できる点が多いなと実感できたよ。」


「またどこかの大会で会うことになったら絶対にリベンジしみせます!」


「なら俺も負けないように鍛練により一層力をいれていかないとな」


と会話をしていたところ突然アナウンスが流れた


「遥仁選手、主催者がお呼びです運営本部へ御越しください」


(なぜ主催者が……?賞金の受け渡し?いや、賞金の受け渡しなら表彰式にて行われるはず、ならどうして?まぁ行けばわかるか)


「なんでしょうね今の放送」


「まぁ、行ってみればわかるだろ」




「遥仁です。どういった用件で?」


そこには開会式にもいた主催者と見知らぬハンサムなおっさんが二人でなにやら話している様子だった。

おっさんはこちらを見るなり立ち上がって歩み寄ってきた。


「悪いねわざわざ来てもらって。君の試合見てうちへスカウトしようと思ってね」


「スカウト…?何か流派を開いてるんですか?」


「いや、俺はECOの管理を任されている神埼信司(かんざきしんじ)だ」


そう言うと名刺を取り出し渡してきた。

そこには先ほど名乗っていた通り神埼信司という名前と異能対策組織管理・統括者という役職が書かれていた。


「ECOって異能力者だけで構成されているんじゃ?俺は能力なんて持ってないはずですよ」


「いや、君は能力を持っている。俺の能力《審美眼》はそいつがどんだけ能力者として優れているかがわかるんだよ」


「そうだったんですか…でも、やっぱりスカウトを受けることはできかねます。俺は色々な場所に行って少しでも失った記憶を取り戻す手懸かりが欲しいんです。」


「なるほどね。なら、やっぱりうちに来るべきだな」


「どうして?」


「ECOは国の組織だ。国の支援を受けられるし、俺なら任務で同じ場所に行かないように調節もしてやれる。なにより羽振りが良い。休みが取れたら自分で色々巡ることもできるだろ?」


「確かに…そうですね……分かりましたECOに入れてください!」


「わかった、じゃあまずは…そういや戸籍とかってどうなってるんだ?」


「そういえば考えたことなかったです」


俺の言葉を聞いた信司さんは乾いた笑い声をだし悩むような仕草をした後頷いた


「うーん…そうか、じゃあ役所行って登録するかねー」


その後、表彰式や閉会式が終わり、三区(豊留(とよどめ)区)役所へ移動し、現在登録の手続きを行っている


「そういや姓はどうするんだ?」


「そうですね…」


何にするか思い付かなかったので何か良いものはないかと辺りを見渡すと季節外れの広告が目に入った

(夜桜…別に変ではないしこれでいいか…)


「夜桜でお願いします」


「おしゃれでいいじゃん」



「登録、終わったぜ」


「それじゃあ行きますか」

(どんな障害があろうが関係ない。必ず記憶を取り戻してみせる)

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