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タイトル未定2024/11/02 20:58

すみません、体調を崩してしまい途中までしか書けていません。

体調が戻り次第続きを書きます。

ごめんなさい。

 昼過ぎにキリーク……いや、カルミアさんの集落に戻って来た。

天気は変わらず薄暗く曇天模様だ。

ただでさえ萎える出来事があった俺の気分をげんなりさせてくれる。


 粗末な門の前で俺を待っていたカルミアさんが駆け寄ってくる。


「お帰り!あれ?……なんか……強くなった?」


「あぁ、ただいま。そうかもね。婆ちゃんの力を受け継いだんだ」


「じゃあ魔女様は……そう……キムラは……これからどうするの?」


 俺の表情で察したカルミアさんが今後を聞いてきた。

集落の中へと会話をしながら向かう。


今後か……もうここで出来る事は無いだろうな。


「戻るよ。元の世界へ。そしてこの世界を救う」


「そっか……」


「まぁ戻れたら、の話さ。精霊様の機嫌次第だからなぁ」


「その……もし……戻れなかったら……」


 モジモジしているカルミアさんが可愛らしくて笑みが浮かぶ。


「あぁ、その時は一緒に行こう。そう言えば西に行くって言ってたよな?婆ちゃんの話では瘴気の原因の魔物は西に向かったと言っていたけど、西に向かって大丈夫か?」


「魔物!?原因って魔物だったの?そうか……ならアタイがソイツをぶっ倒してやるよ。西に向かったなら丁度良いな」


 迷子の子猫の様だったカルミアさんにギラギラとした覇気が戻る。

俺は魔物の情報を詳しく、と言っても外見しか分かっていないのだが、伝えた。


「気を付けろよ?婆ちゃんが全力で攻撃しても効かなかったらしいからな。かなりの強敵だと思われるからな」


「魔女様の攻撃でも……分かった。見つけたらしっかり準備してぶっ倒すよ」


 獲物を前にしたキリークの面影と重なり笑みが浮かぶ。

日が陰り始めるくらいまでゆっくりするつもりだったが、長居すると別れが辛くなりそうだな……


「カルミアさん、俺は今から精霊の祠へ向かうよ」


 そう言って、最後の薬草袋を手渡す。


「この薬草、婆ちゃんに渡すつもりだったんだけどな……持って帰っても仕方ないから、これもやるよ」


「うん……あの……もし昔に戻れなかったらちゃんと帰って来てね」


 俺はカルミアさんを引き寄せて、やさしく抱擁をした。


「あぁ。もしそうなったらお世話になるよ。だけど……俺は過去に戻ってやらなきゃならない事が沢山あるんだ。必ずこの狂った世界を元に戻す。だからそれまで頑張れ。キリークの娘、カルミアちゃんなら大丈さ」


 ただの気休めだ……自分でも解っている。

過去が改変されてもこの世界がどうなるか分からない。

改変された瞬間、この世界も変わるのか、それともこの世界はこの世界で独立したままなのかは、今の俺には分からない。


 映画の様にハッピーエンドになれば良いな。と心から思う。


 どちらからともなく、二人の距離が離れる。


「じゃあ、行くよ。元気でな」


 カルミアさんの頭を軽く撫でてから集落の門へと向かう。


「またね!キムラ!」


 カルミアさんの声を背中に受けつつ、手を挙げて別れの挨拶をした。

そのまま粗末な門から集落の外へ出ると――――


「キムラの兄貴!色々ありがとうございました!」


 10人程の強面な獣人の若者が一列に並んで俺を待っていた。


「うお!びっくりした!色々って俺、何かした?」


「ポーションです!お蔭で怪我が治りました!」

「薬草っす!しっかり育てるっすよ!」

「姐さんが少しやさしくなった気がします」


 口々に色々言ってくるが……


「お、おう、そうか……これから西へ向かうのだろう?気をつけてな。カルミアさんの事、頼むぞ!」


 全員と握手して、俺はその場を離れた。

全員下っ端口調なのが気になったが、カルミアさんを慕っている事に間違いは無いだろう。

頼むぞお前たち。しょうもない事で死んだりするなよ。


 こいつらの為にも必ず過去に戻って、瘴気の元、ヒト型の魔物をぶっ倒してやる。




 2時間程荒れた山道をトボトボと歩き、目的の東屋、精霊の祠へと到着した。

先日ここで目覚めた時と状態は変わりなく、俺が一晩過ごした時のままだ。


 フィギュアの様な精巧な石造が目に入る。

このお嬢さんが精霊なのかな?良く分からんが、祈っておくか。


 精霊への作法など知らないので、二礼二拍手一礼でお祈りする事にした。

 どうか、元の世界へ戻れますように……


 心からの祈りを終えた時、石像が一瞬こちらを見た様な気がした。

ん?と思い、しばらく観察していたが特に変わりはなく気のせいと言う事にして、その後は室内の掃除をして時間を潰す。


 どっぷりと日が暮れ、周囲も物音ひとつしない静かな空間で、ドキドキしながら寝床で横になる。

昨日は婆ちゃんを看取った後一睡もしていないので、直ぐに眠気が来るかと思っていたが、今後を左右する大事な一晩だと思うと、気が昂り眼が冴えてしかたがない。


 ぼんやりとこの未来の世界での出来事を思い返す。

隻腕だったカルミアさん。死んでしまったキリークやおっさん達。

滅んだオーレグ……そして婆ちゃん……受け継いだ魔法……


 婆ちゃんの館からカルミアさんの集落へと向かう道中で試し打ちは済ませている。

いつだったか、婆ちゃんが見せてくれた魔法など、片手間で出来る程になっていた。


 ぼんやりと色々考えている内に眠気が襲ってきたので、抗わずにあっさりと意識を手放した。






 チュンチュンという鳥の鳴き声で目が覚める。

俺は大きく息を吸い込んだ。草木の青臭い匂いで胸が一杯になる。


 戻ってこれた!


 一瞬飛び起きて踊りだしたい衝動に駆られたが、まだ元居た世界とは限らない。

別の時間軸に飛ばされた可能性もある。


 ゆっくりと起き上がり、身支度を整えた後精霊像に一礼して東屋から出る。


 周囲の景色は記憶と相違なく、昂る気持ちを抑えながらMEN'S 5を展開し、キリークの集落へと向かう。


 段々と速足になっていく自分を可笑しく思いながらドンドン来た道を戻っていく。


 ブッ!


 屁だ!誰か居る!

俺は走って屁の主を探した。


 居た!オークだ!


 俺は満面の笑みで風切丸を抜き放ち、オークへと駆け寄る。

こちらに気付いたオークは俺の異常を感じ取ったのか逃げの一手をいきなり取った。


「どこへ行こうというのかね!」


 テンションが上がりまくってる俺は有名な悪役のセリフを言いながら、背中を見せているオークをバッサリと斬り倒した。







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