警察論
私は元警察官志望で法学部に進学した者だ
この論文は新たに警察官を志望する者に送りたい
私は色々な人に驚かれるのだが、過去は警察官志望で法学部出身であり数的推理などを勉強すべく参考書と睨めっこしていた。そんな私だが、今やつい最近執筆した通り「反体制」である。私が反体制派になった過程と警察官にあるべき姿がない腐敗した日本警察に失望した現実、またその警察にあるべき姿を語ろうと思う。
まず、日本警察と言ったが海外警察とあまり大差はないだろう。警察官の執務が若干違うくらいだろうか。ただ、とりわけ日本警察に共通として言えるのは無抵抗な市民や被疑段階での者に対し非常に高圧的かつ非人道的な扱いをしばしばしているという事実である。その裏には戦前の特高含む警察から何も改善していない金権主義と暴力主義が根ざしている。
プチエンジェル事件や帝銀事件、世田谷一家殺人事件をご存知の方は多いだろう。これらの未解決または冤罪がほぼほぼ確定している事件は警察の機関形態が巻き起こした惨劇と言えるだろう。
まず簡単に警察という機関の一般認識と事実の差異について述べたい。警察は司法権の尖兵であり違法人の捕縛、留置をする機関である。よく勘違いされているのは「警察が司法を司っている」と考えてしまいがちな点だ。警察はあくまで検察庁に違法もしくは違法と疑わしい者を送致する役割しかなく、実質的に司法権を掌握しているのは検察庁と裁判所である。
★一時まとめ
❶警察庁は検察庁に被疑者を送致する役割しかなく、司法権を握っているわけではない
❷検察庁、各裁判所が司法権を握り被疑者を公正に裁く(べき)
以上で説明した通り警察庁から派遣される全国の警察官には法の執行人たる権限は一切なく、検察に対し書類と身柄を送る役割しかない。しかし昨今何を勘違いしているのか警察官の抑圧的態度や失態が目に余る。我々日本人は小学生から「制服警官は正義の象徴」として教育されている。ゆえに制服を見れば身構えてしまうのは当然であろう。しかし実際に警察を目指し法学部で勉強し、反転、反体制右派として活動してきた私にはすでに彼ら警察官の化けの皮は剥がれているのだ。これは私が失望した過程でもある。以下は失望した過程について詳しく書き記そう。
前述した三大未解決事件であるプチエンジェル、帝銀、世田谷からは警察内部の腐敗と強力な圧力に屈した警察の姿が浮かび上がる。プチエンジェル事件は政治家が女児相手に売春行為をしており、政界の権威圧力に屈した警察は捜査を中止。未解決である。帝銀事件は言わずと知れた毒殺連続殺人事件であり、使われた毒物が旧帝陸軍が製造していたものと非常に近く、また市場に出回っているものでは作れない毒物であった。ゆえに様々な憶測が飛び交っている。犯人は陸軍関係者であると大方目星はついているが、これも人相が似ているという証拠のみで作家を逮捕し、死刑。警察がまたも権力に屈した事例である。世田谷一家殺人事件は資本家が突如として入った何者かに家を荒らされ、子供含め一家全員を殺し、いまだに犯人が捕まっていない未解決事件である。一家は近隣トラブルもなく、また金目の物は高価なものも全て盗まれていなかった点からして、原因は資本家の派閥争いが有力筋である。
以上の未解決または冤罪がほぼ確定している事件の共通点は犯人が強大な権力を有していることである。このような権威圧力主義者の違法暴力に対し警察は幾度も捜査を怠慢し、また彼ら暴力主義者と癒着し事件を隠蔽してきた。現代警察には正義もなく執務に正当化すらできないような深刻な腐食が進んでいる。軽犯罪としては自転車の逆走・歩道走行などの道交法違反から重犯罪として今年の公安警察による女性への性的暴行事件。暴力団との癒着としては工藤会事案が上がる。工藤会という暴力主義団体に対し市民が殺されても動かなかった警察当局は当局刑事が殺されてから初めて掃討開始という許し難き態度を示している。自らの刑事・警察官が殺害されてなければ市民がいくら殺されたり脅されても全く動かない警察の姿勢からは暴力団との癒着を垣間見ることができる。
では一先ず警察機関への失望、腐敗をまとめる。
★まとめ
❶権力者に対しては捕縛をせず、圧力に屈した歴史がある(それにより何人もの潔白な市民が冤罪死刑になっている)
❷暴力団と癒着して市民を警護しない
次は私が想い描く理想の警察機関を述べたい。
★民事介入
現代警察とは違い警察は民事に介入することを認可すべきだ。反対意見として民事介入すれば権力者の賄賂で結局変わらないだろうという意見が出るかもしれない。
これはもっともな意見である。だから警察を取り締まる警察(公安警察も含む)を配置する。警察の捜査には第二警察が捜査することにより、裁判含め3段階の公正な捜査を敢行できる。
★司法工作監視
裁判所と検察の癒着を解除すべく、裁判官は前もって文書を作成することを禁止。また裁判官と検察官は地方を一年サイクルで周期し賄賂や工作ができないように徹底する。
★警察庁権限
取り調べ室の録音は認可する。
警察庁は被疑段階の者を捕縛する場合勾留監禁や飲食などを制限する権限を持たない。またその際に全裸にし取り調べをするなどの人権侵害にあたるものをさせないために取り調べ室には本庁第二警察によるモニター監視体制を設ける。代わりに警察官の安全保障のためにボディチェック、金属探知は認可する。
★違法人処罰
軽犯罪でも最低禁固刑に処す(罰金刑なし)重犯罪の場合は全て無期懲役に処す。この無期懲役判決は覆ることはない。
また当然この際冤罪が発覚した場合担当した警察官、検察官、裁判官は永久解雇免職、公職追放される。
★都市の警備体制
地域課警察だけではなくカメラモニタによる監視を実施。特に首都圏の主要都市には左右電信柱五本に一つ単位でカメラを配置し、死角がなきよう配置する。裏路地や犯罪発生率が高い地区には警察官は巡回ではなく常時定点監視し、その際警察官の保全のために銃火器の携帯を許可する。また現行犯が銃火器を向け二回警告し手を上げなかった場合、発砲を許可する。
電車内・繁華街などの人口密集地ではカメラ監視と共に巡回、パトカーの常駐、警察官の定点配備を徹底し些細なトラブルにも迅速に動けるよう機動隊も配備する。
★暴力団体に対する処罰
一般市民に暴力を振るうと見做される団体。基準としては銃刀の携帯、恫喝などを日常的に行っている団体とする。また従来の指定暴力団は全て掃討し、構成員は準構成員含め迅速に死刑に処す。
★権力者の賄賂や脱税問題
従来の隠蔽とは違い、政治家・官僚・特定資本家専用の権力警察を創建。特定資本家の基準としては、財産が当年国民平均年収の四倍以上の者を指す
※現代平均年収が450万ならば年収1800万から特定資本家
上記の対象の経理係は権力警察に経理書を提出しなければならない。
賄賂、脱税などの不祥事が発覚した場合当該権力者を五十年の禁固刑に処す。
★警備中の注意
現行犯の場合以外、すなわち現場のトラブルによる第三者からの通報による制圧には慎重を要する事。無抵抗な被疑者を取り押さえるなど事態の悪化を招くようなことは決してせず、迅速に第三者と被疑者を署に送致し取り調べを敢行する。警備体制中の飲食・トイレなどのために2人1組体制を確立し、必ず現場から警察官がいなくなることがないように注意する。
喧嘩・痴漢・窃盗などの即席トラブルは無線通信により迅速に解消する。その際も上記の制圧方法を守る。
★特異警戒体制
デモ・抗議などは機動隊を配備し警戒する。その際市民権を圧殺しないよう高圧的な態度や仲裁行為など独断で動かないように注意する。とりわけ反対論者がテロを起こさぬよう銃火器携帯で警戒する。
★暴徒・家出人の取り締まり
治安悪化を招く深夜24時以降の泥酔者含む浮浪者は明確な理由なき場合強制的に署に連行し、事情聴取と帰宅措置をとる。帰宅措置ができない場合は専用の個室を用意し、飲食や空調含め最低限文化的生活ができる環境を提供する。その際自殺、薬物などを摂取しないように自殺できるドアノブや高所を作らず、持ち物は全てチェックするため12時間押収する。
私は以上の治安管理体制が望ましいと考えている。在りし日の警察、あるべき警察を取り戻すために若き警察官志望者は是非警察精神を忘れないでほしい。