夢の花が咲く通り道がキレイ呻く枯れ葉
夕焼けが焦がす肌に透き通る風の音、灯八は見上げる星空は朱く染まった帰り道に楽しげに笑っている。
田舎道に見える田んぼの端がちょこちょこ見え隠れする。
そんな道沿いを歩く方向に持秀がいた。
二人は昨日のことがどうとかこうとか話しに夢中で帰り道を急ぐ。
とある民家までたどり着くとまた明日と挨拶し別れた。
ここは夢の中。
世界の中心な未来で歩く二人の思いで生まれた可能性の光に包まれた出来事。
彼が酷く壊れるまでの記憶だった。
正しくは希望だったものだ。
青年の思いと裏腹に進む道は彼が思い描いた将来を案じていた。
中学生の頃に好きだった女の子に告白して振られて記憶が新しい。
高校生になり、新しい仲間《同級生》が増えたからだ。
小学生まで彼はとてもやんちゃ坊主だった。
高二になって屋上で習慣になりつつあった五人の同級生たち。
そんな駄弁りながら喋る会話はなかなか際どいものだった。
毎日の日々を過ごしてきた彼の日常はとてもありふれた過程だった。
あの日、忘れ物しなければここにもう一度来れなかったかもしれない。
お母さんの思い出は日々たくさんあった。
彼の家庭はサラリーマンの父と凄腕の秘書が母だった。
毎日の朝は一番遅い方でいつもお母さんが新しい情報と挨拶を交わす毎日に彼は嬉しそうに応える。
父も少し無愛想に応えるも構わない雰囲気が好きだった彼はお父さんの顔とお母さんの顔を見ること大好き!
ごく普通でありふれた日常が彼の人生だった。
卒業まであと半年になった頃だった。
お母さんがある病気を発症したのは父がお母さんを否定したのがきっかけだった。
何気ないものが突然奪われた気がしてかっとなってお父さんに文句と暴力を振るっていた。
大喧嘩で何とか一命を取り戻したお母さんを父は黙っていた。
彼はいつも笑う笑顔でありふれた日常に隠そうともせず五人の日々にただ楽しく過ごす。
彼が自分で投げ捨てたものが自分の許に却ってくるなんて思わなかった。
約束した日に彼は死んだ。
そう、彼が望んで望まなくても結果はそうだったように。
灯八は柱を向こう側を見つめる。
彼が住んでいた場所。
住所は以前からあった。
けれど、今は引っ越しに費やして誰も住んでいない。
田舎道を通る車にただ楽しく過ごしていた日々を思い出す。
だからか、灯八は古くなっていく建物が自分から消え去ること望んでいるようだった。
「はぁー。何でこううまくいけないだろう」
自動販売機に購入し温かい缶ジュースを開け、一気飲みする。
「ぷはぁ、美味い。下級生たちにひそひそ話が聞こえるし、あれこれが酷いもんだ」
独り言を言う灯八は電柱の端に立ち田園地帯の道を見つめる。
舗道に建ち並ぶ民家が徐々に消えていく様は少子高齢化にする社会になっていると実感する。
灯八は家に帰り、親同士の会話を聞きかじりする。
持秀があった家は代々あった家系で引っ越したことになっていた。
灯八はそれを過ちに起こした事件だと睨んでいる。
交通事故だって調べれば分かることがある。
でも灯八はあいつがやり過ごせていた記憶だけが残っている。
今はかつての名残が残して生活している灯八たちは高校生を卒業し大学暮らしを送っている。
そんな寂しさを胸に秘めて歩く姿は大人になった証拠でもあった。
草道が繁った通り道にお供えされているお地蔵さんが立ち並んでいる。
今日がその日の当日だったことを思い出す。
死ぬ前に約束した日に忘れることもない俺たちの願いが叶う時がきた。
持秀のおばちゃんについての出来事。
それが俺たちが最後に想う言葉だ。




