冒険者たちの行方の方向性は何処?
「ハックス。
いや組合長、ギルドマスターって呼んだ方がよかったか?
ブランサカ村に開拓を申し込むなど、やめてくれよな。
こっちの方持たないぜ」
男はそう応える緑色の髪をした顔にいくつかの傷跡残るジャケットを羽織る。
薄汚れたジーンズとちょっと高級そうな靴。
体格はある程度鍛えられ男らしい体型
腕輪にはいくつかの紋様が描かれ手元にある武具はロングソードを片手で持ち上げる。
「リエリス・ハーカー・ウォルスエマ。
数々の武勲を挙げた男、たった12歳の年で白龍や伝説の妖精にも出逢った。
とされる
噂があっちこっちに伝え聞いているしな。
今は中年のおっさんだが、さぞかしモテただろう。それがまさか、こんな辺境に来るなんてな」
「これ以上。
恥ずかしいからやめろ!」
無事に来たはいいが。―――ブランサカ村の住人は遠慮しらんのか。気前いいのか、平和でいいのか。判断迷うところが多い
冒険者たちは殆どがこっちじゃ、見られない人間ばかり。
帝国出身や止む無く冒険者しかなれない者など多い
勇者や物語に語られる逸話とかは誰かが伝え聞いたことばが多い。
国の戦争はまだ起こってはいないが、いつ起きても可笑しくない。
リエリスと呼ぶ男はまだ、この国には知られてはいない。
ギルドの中ではよく言えば有名人。
誰もが知るに知られる男だったりする。
「そういえば、麗しい令嬢が片手で大剣をぶんぶん振り回す姿。
よくあったな、テンプレとか。
冒険者が珍しいのか。よくわからない子達が各地で活動している噂が多い。
よな、最近の人ら判らないよ。
天才染みた子達も問題起こすし、国事態が大騒ぎしたって噂も聴いた。
ルーグウル王国は大陸の一番端にポツンと佇んでるだけ。しかも三国に囲まれ、悼まれない国だし。
オレたちのギルドはそういうやつは来なかったな。召喚した勇者とかもいるし、オレたちの面倒見切れない。
此処でのんびり過ごすだけの毎日だった。
それがまた領主が派手にやらかしたらしい。借金が溜まって来て使用人は全員解雇され、イシピタール男爵がギルドへ真っ先に受付嬢の領主にお願いされ。
ギルドマスターが折れてここへ、来たのに。転生者とか転移者とか。
よくも知らない連中が蔓延ってるし、何だろうな。
オレたちの存在は」
リエリスは語り終えるとギルドマスターもとい、ハックス・リー・クェンターは
「規格外の人間がいれば、囲いたくなるのも判る。
王家や国に恩が売れるから。
誰だってそうする、ましてや。
それぐらいの人間がいれば容易い事が当たり前。
マスター家業辞めたい」
疲れた心で癒しを求めた欲求のままに呟く。
ギルドマスターは本当に忌み嫌う職業である
着かなければいけない事情があった故、ここに着任している。
「ここにいる冒険者たちはよく承諾してくれたのぅ」
「それは私が説明します。ギルド長」
彼女はハウレイアのギルド嬢をしている7年の月日を経てようやくものにした彼女はベテラン並に落ち着き。この村に同行した一人
「ここに集まる皆様はDランクの16名、Cランクの29名、Bランクの33名、Aランクの9名、Sランクの5名。以上が名簿に登録された冒険者たちです」
「やけにBランク冒険者が多いのぉ」
ブランサカ村は特に特産物などない。長閑な村そのもの、どうして。こんなに大勢の冒険者たちを雇う必要があったのか、領主しか判らない
「いつまで。
経ってもここに居着くサボり魔たちを連れて来ただけです!
そしてここに集まる冒険者は皆が腕の良いポンコツどもです!ギルド長貴方もですよ。
いつもいつも酒酔い痴れてこっちの身を考えてください。
私達がどれくらい大変だったかを思い出して下さい。
依頼書受注、制作。
中規模ギルドならまだしも、大規模ギルドなんですから。
大勢の冒険者パーティーを捌かなければいけないですよ!!
単独ソロはなかなかいませんけどね」
早口で雄弁に喋る受付嬢の名前はルウリ・ハーチェカラ。
貴族出身ではなく庶民の出、彼女は事務仕事を一挙に請け負う若手のギルド職員。
18人のギルド職員がいる。
それぞれの役割で解体、分解、受付窓口。
等々の役割背負い業務を当たっている。
窘めた後彼女彼らはここブランサカ村に滞在する。