少女の思い出が詰まった大きな忘れ物
彼女に決めたんだね。そうか、分かった。
好きに暴れると良いよ。
躰を成長された彼女は18才になった。
いつもお世話係をしていた彼女は実は、領主の命令で動いていたスパイ同然のことを成していた。
それでも、私は信じたかったんだ。
お母さんがいた頃みたいに仲良くなれるって思ってた。
だから、本当にごめんなさい。
台所に彼女はいた。
本当に情けない主人でごめんね。
「お嬢様、こんなところでどうしました?」
本当に何でこんなにも情けないのかしら。
動じることのない彼女はローラ・クライス家の犬同然に買われていた彼女は幼い時から領主に召し抱えられていた。
私は切り裂く刃を発動させた。
首下に直接与えるナイフを作り出し、刃物を突き立てた。
彼女は平然な顔つきで、私を宥める。
「お嬢様はご立派なられて、当主も喜びに満ち溢れそうですね。」
棒きれの一つで防ぐ彼女はとても嬉しそうだった。
棍棒と包丁を握り締めた彼女は、歪んだ顔に見えた。
体格差を埋めたのに関わらず、鋭い突きがメイド姿のローラに効かない。
それでも諦めない。右端から切り裂く刃を作る。
生み出した切り裂く刃を右に打ち込む。
ローラは、メイド姿のスカートの丈が少し切れたけど。流れる技を観て興奮する。
刃棒丁を長さを変えながら。
見えない剣でも出しているような風が舞った。
台所だった場所は無残な形を残しながら攻撃は続けていた。
メイド姿のローラは恍惚した表情で刃棒丁を振り回す。
ナーディディアは彼女が繰り出す戦術に苦戦しつつもスキルの効果でダメージは与えられているけど、全く動じていない。
幼い頃のナーディディア様は大変可愛らしかった。
ローラはマフディエ・エレム侯爵令嬢が来て2カ月後に妊娠が発覚し目出度く彼女は侯爵夫人に昇格した。
それからもマフディエ夫人はクライス家の主人に会いに行き交流を重ねていた。
侍女の立場だったローラは側近達から煙がれていた。
マフディエ夫人はパーティー会場の設備や館の準備などはマフディエ夫人がやっていらっしゃった。
そうして月日が経つのは早く、主人たるクライスがこう仰った。
「暫くはこの館から離れなければ行けなくなった。我が領を任せる執事にメイド達告げておく。娘が大きくなった時には息子の方に頼む。この目で大きくなった孫娘を見れなくなるのは辛い。が、エレム侯爵家の長女がここを仕切り始める。その前にローラ・クシェリエラ子爵令嬢。お前に娘を頼むぞ」
ローラはメイド長のルシラを見て頷く。
「はい、承ります領主様」
ローラは膝を就き礼を捧げる。
狂い出したのは、奥様だった。
これが私の記憶だったものがあった。
ローラはそれから、曖昧に刻む日常に慣れてしまった。
私達働いているみんながもうとっくに狂っていたこと忘れていた。
そして、お嬢様を殺そうとしている私は許さないだろうね!
でも、貴女はそのままでいて………。
「お嬢様、そこは隙が出来ますよ!」
ローラは首筋を一直線に刃棒丁で刻む。
「わ…た…し…は、負けない。私の復讐なのだから、死んで!!」
躰に切り刻む刃がローラを当たり腕や肩、腰と下半身は傷深く刃物が切れる。
「お嬢……様、本当……にご立派。です、わ…た…ぢ…達は。救…う、なん……て、思って…いたの…です……よ。でも、……いつしか。無視………………なんて……して……いた…こと。忘…れ…て、いたん…です………よ」
サハトがそこに来て消し去った。
「お前は憎いか。俺が殺してしまったこと、でも。お前はやった。よくも悪くも同じだった。どうすることも出来ない事実があったこと忘れるな」
ナーディディアはここで本当にあった事実の確認をした。
ローラは好きだった。
頷きながら、私はもう戻れない時が来ていたと知った。
だから。ローラが好きだった好物を供える。
サハトに告げる。
「あんたに言った全てが毀した鱗が片鱗となって目の前にあんたが言う。全てを受け入れるつもりなんてない。私だって、自由がある。まだ時間があるんでしょ?」
「ああ、あるがお前に告げたすべてが本当ではないが。その前に庭師の奴が来られたぞ」
影の中から生み出された光が人の形を取り、老人の姿を現す。
庭師エルカット・ウォーナ。代々受け継ぐ家系の一族はこの家に仕えている。
「ホッホッホ、参ったのぉ。見破れてしまったわい。さて、お主らどうするなんだい」
サハトは打ち消す。
影にのめり込む渦が地面を覆う。
「俺は干渉しない。ただ、危害加えられても無意味だ。さぁ、決めろ!」
頷く彼女は七つ光を集め、魔方陣を刻む。
「我、汝に告げる者。刃よ、あの者に穿て!」
同時詠唱を繰り返しに唱える。
「ホッホッホ。無駄だと言うのに、お嬢。まだ悔やまれていますか?あの日のことを」




