魔術師たちの秘密の時間
ミリハスラン学園都市ロザンレス東部地区商業地区路地裏―――――少女の姿をした墜ちた穢れ者は混沌の大地に踏み締めて行動する。
教会の裏に野良の売人たちが売り買いしていた。
金貨10枚や20枚は普通に取引されていた。
ここにくる者たちは薬や奴隷に落とされた者たちの墓場になっている。
貴族になれるのは少数だったりする。
召使いや奴隷はこの国では普通に行われている。
この中で一番のスラムになっているこの場所に
彼らは生きている。
壊れそうな命の儚さに散っていく者たちは盗み、暴力、支配で成り立って構築される。
明日かもしれない命を無駄に費やして殺されていくスラムの連中はキング、クイーンの頂点に君臨する者たちに権限を与えられている。
闇に属する者たちがガジノや娯楽施設の運営を任されている。
そんな場所に生き残りを賭けた戦いに命を燃やす人々たちがいた。
酒場という名のバーで荒くれ者たちが徘徊する。
もう一つの物語にあった。
そんな世の中で薄汚れたおっさんがいた。
元"英雄"だとか、元"幹部"だとか。そう言われる人物がこんな薄気味悪さの場所に棲みついていた。
スラムの中で一番の端っこに位置する小屋に"最異の魔装術士"と言われる男がそんな場所に居着いていた。
名は"グラツハラム・ゼスヴァ=ウロディスハ。
こんな男が寂れたスラム街の中央に魔方陣を空中に描く文字は誰もこの時代に知らない遠隔文字を打っていた。
魔法道具もない場所に自由に取る行動は彼にとって知らないことだった。
稀代の魔術師の最高峰の地位が"災燃の魔術師"
"吹背の魔術師" "禍難の魔術師" ”冥墜の魔術師" "罪天の魔術師" "魂棉の魔術師"
"雹睦の魔術師" "蕾明の魔術師"
8人の魔術師たちがその地位を確立している。
夢転の魔術師と呼ぶ不可思議な術士がこの男である。
世界を構築する魔法は幾つかある。
その中で特に異色の魔法が生命の魔法。
死と生を司る神のように、使える技であるが。
人の心を弄ぶ災いを振り掛ける原因にもなった点は誰も想像もしない出来事だった。
災燃の魔術師は、炎を無限に跳躍する力を振り掛ける絶対なる支配者。
吹背の魔術師は、息吹の流れをよく知る精霊の力を催した莫大な演算能力の可能性を秘めた跳躍の魔法使い。
禍難の魔術師は、水の異常を作り出し操る膨大な魔力の破壊兵器の回復能力も備えた崩壊の術式魔法の帝者。
冥墜の魔術師は、崩壊と再生にして創り上げる装者の生命力に賭けて奪う大地の恵みを造り替える階譜者。
罪天の魔術師は、惨き正しい判断の基準に従う教えを従って光が齎す不滅の刃は誰も後悔する生き方そのものを造り替える呪縁者。
魂棉の魔術師は、暗き闇の中に従う柱を断てて漲る嘘と情愛に満ち溢れた穴の底を覗き危ぶる常識の魔術師に咎める不然心者。
雹睦の魔術師は、照らす光そのものを砕く翼に嘆き苦しみ唱う声を呪う氷河の鉛納に導きこわめる日の望みに宝裁への導海者。
蕾明の魔術師は、渦らえる不幸の罰の羨みに裂け燃す途がない居場所に滅びの縁帯が囁く裏切り者の破壊が従来の都捻惹者。
この8人の魔術師たちはそれぞれの地位と名声を得ていた。
しかし、一人だけ違う魔術師がそこにいた。
古く目映い光を造り替える男は詠唱の綴りだし燃え狂う大地の恵みを逆らい男の詠唱は続けた。
〈約束の願いを、その場に美しい森支えに弔う古き英傑よ。己が為にさせ参じた精霊の声を伴った灯りへ剣に捧げ、誓い習う国に滅殺された時に我らはここに命を減らし躊躇いなくここへ人災の滅びとしよう。願う我らが誓う名が続く代々の盟約を結び司った精霊たちに告げる、呼ばれし純然たる身のために〉
黒き魔法の元素を作った男は闇たる力を負に満ち満ちて転がる石ころが波を打つ瞬間こそ最大の至高だと思い、壁画を結ぶ。
気が狂うほどの時間を費やし男はこの空間を封じた。
再びここに集う者たちのために。
男は幾つものジグザグ模様を描き遍くままにこの空間に記した。
男が去って七百年後にやってくる上薙げの外れ者たちを世界に説く繋いだ。




