選んだ選択肢、苦悩の表情
サハトと名乗る青年はロッカたちに奇妙な出会いをした。
きっかけはグラリアが黒服たちに追われた時に出現した青年サハトはグラリアの話を聞かずさっさと救出したロッカたちのことである。
「アレに感染されていなくてよかった。もしアレに感染していたら、助けられなかった。それによかったよかった。あっそうそう。君たちは魔法陣についてよく知ってる?」
ロッカたちは首を左右に振る。
「第一に時代ごとに分別された種類の魔法があるけど、賢者はその一部切り取って作り出す技法をしている。特殊魔法は範囲外にある系統の部首の変換と効率の良い変異魔法に分類している。そして、ある種の系統は異界の魔法陣でもある」
「火、水、風、光、闇の5系統が基本の基に形成している魔法。地、氷、無と夢は特殊魔法の分類に数えられる種類の魔法だ。複合魔法は組み立ての魔法陣を描く必要がある。能力によっては範囲外の攻撃技にも変化するため日夜研究する必要がある。最小と最大の目安は力の反動率にある。それらが合わさり適合する魔法使いは生まれたりする、賢者はそうした過程でできる能力者はごく僅かしか望めない。君たちが知る魔法陣とは違うのが、異界の魔法」
「じゃあじゃあ、何であいつらは追ってきたんだ?」
「命の生を貪るためだからと言っても信じないよね。アレは灰の名前の通りに元々死骸のなごりにしがみついた亡骸、ゾンビの異名とは違うが人の心を喰らうためだけに存在を許される物体
だ。それ故に生きる命を貪ることを一番とし、考える先に喰らうままに生きる生命体のようなもの」
ロッカたは追いついた思考をフル回転しながら先に向かったグラリアのことを気にしていた。
「アレはぶっ壊した。徹底的に破壊したから、復活はしないと思う。アレは特殊な力の持ち主じゃないと倒せん。零の離背に消しておいた!アレはそういうもんだ。おっさんは無事にいる」
切り直すサハトは普通じゃない存在だとアピールしたと思う?
アーシェが逃げてきた方向に指さす。
「何で何で、あの人たちまで辿り着けないですか?!!」
サハトは横に首を振る。
「君たちはたまたま、あっただけのことだ。多分だが、都市の半数が呑まれたと思う。増殖はしないが喰われた人のことまでは分からん。国はもう停止しているだろう。兵も何も役に立たない。さ、おっさんのもとへ送り届ける」
三人を連れて瞬間転移するサハトはおっさんの前に現れた。
グラリアは半信半疑だった出来事に呆然としていた。
帰ってきたサハトたちはロッカを迎えてきて、グラリアの目の前に現れた。
「おう。おっさん連れてきたぜ!」
ぼろぼろの姿をしたメンバーの姿が見えた。
どうして助けてくれたのか、そもそもあなたは誰なのか知りたいが。サハトは灰になったギルド長のバッチを手にして持ってきた。
「あんたが頼りにしていた痕跡の残骸だよ!もう多分、ここ一帯は全滅していると考えていいぞ!国事態はもう機能していないぜ。それであんたらはそこの子をどうするのか悩んでいるか?俺に預けてもみないか?」
グラリアはもうしばらく待って、彼を託すことに決めた。足手纏いがいなくなることを心苦しく思いながら自分が嫌になる。
「ああ、お願いする!済まないがみんな。ミッツァル平原の大橋に向こう側にあるラザンシティに依頼を受けに行こう。元々無茶な依頼は引き受けない方が身のためだ。俺たちはこうして生きているんだ!早く、人がいるところへ」
声震えているグラリアはいつもの冷静さがなく、今にも崩れそう心を抱きしめて平然な顔で装う。
アーシェやロッカも同じく、レルツの心はややひび割れた感じだった。
「ちょっと待っててな、んしょ。と、これでなんぼかよかたとおもうで。それで君だけ残ってな」
肩の背を乗せる腕は彼女の気持ちを踏み躙った
三人は消えており、彼女だけ残っていた。
「君は大丈夫じゃなかろう、壊れ欠けている」
彼女はなぜそんなことだけに聞くのかわからない。
「灰になりかけている。まだそこの説明はしていなかったの。灰とは心の生成にある樹海。実がなると身につく力が”種”と呼んでいる力が発動して、発現した能力が魔法や身体能力に変化する。君はもう限界に達しようとしている。今は頑張り時に済まないが、治療させて頂く」




