進化は唐突に
勝った。鋼龍、十大魔獣の一角であり、『土』の力を宿しているという。多分この世界でもかなり強いのだろう。──それに勝った。
俺って強い?
そういえば、ステータスはどうなったんだろうか。
「『叡智』、ステータ……え?」
ステータスを見ようとした刹那、体が光だした。
…さっきの鋼龍の粒子を取り込んだからなのだろうか。しかし体がだるい。体の細胞が練り変えられる感覚だ。
「『叡智』何これ?」
"進化”
熟語が浮かぶ。
……え、、は?し、進化?
ちょと待ってそう言うのってこう…もっとあるじゃん?
───あ、意識が……
意識が、覚醒する。
「…………あ、」
起きると体に少し違和感があった。進化したのだろう。
「……『叡智』、ステータスを」
"種族名 スペリオルパラサイト”
転生スキル 『叡智』
種族スキル 『寄生』『触手』
習得スキル『嗅覚超強化』『聴覚超強化』『視力超強化』『脚力強化』『腕力強化』『触腕爪』『豪爪』『豪牙』『体内貯蔵』『自己再生』『感覚分離』『隠密』『硬化』『溶解液』『操糸』『縮地』『空壁』『魔力砲』『念動波』『超集中』『黒霧』 『土操作』
称号 〖暴食の使徒〗〖魔物喰らい〗〖龍討つ者〗
スペリオルパラサイト、進化した姿の名前か。
称号〖龍討つ者〗、それにスキル『土操作』、鋼龍を倒した事で手に入れた物だろう。
「スキル『叡智』、『土操作』の詳細を頼む」
"スキル『土操作』”
十大魔獣、鋼龍の討伐で入手可能
土属性の魔法を全て使用可能になるスキル
魔法が全て使える!?強すぎじゃないか?
という事は、他の十大魔獣を倒せばその魔獣が宿す属性の魔法が全て使えるスキルが貰えると言う事か…。
この一年、スキルは使えても、魔法は使えなかった。
──1発試し打ちしてみよう。
「『叡智』土属性の初級魔法を教えてくれ」
"魔法 石の礫”
前方に石を生成し撃ち出す
土属性の中で最も簡単な魔法
石の礫、初の魔法はこれにしよう。
息を吸い、詠唱する。
「石の礫!!」
その瞬間、小さい魔法陣が展開、石が生成され飛んで言った。──魔法に成功した。
進化のおかげで強くなった。
9話になります
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