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転生先が寄生生物(パラサイト)だった  作者: 夢宮海月
寄生生物(パラサイト)生活の始まり
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新たな技能と薬作り

それから2週間程たった。

俺とクリスは今、薬草を取りにに近くの森に来ている。

薬を作る為だ。

なんでも、この世界は魔人族と戦争しているだけあって回復薬などの薬は売れるらしい。

ちなみに何故、2週間もたっているかと言うと、俺が来る前にクリスは少し怪我を負っていた。

あの時は自家製の痛み止めを飲んだらしく、痛んでなかったようだか、そこそこの怪我のようで完治するのに2週間掛かったのだ。

ちなみに俺はその間、この世界の常識や国の事を覚えていた。

クリスによれば俺はもう、この世界の基本は押さえたらしい。

たった2週間で俺は、この世界の義務教育を終えたのである。

念の為、覚えた情報は『叡智』に"記録”させておいた。

ちなみに"記録”とは簡単に言うと『叡智』の拡張機能である。

『叡智』(いわ)く、転生スキルにだけある特性のようで、本来の力の副次的効果を得ることができ、更に色々な事ができるようになるらしい。

つまり"記録”は、『叡智』の力である、この世の全ての情報を知ることができる力を応用して、自身の覚えた知識を『叡智』という辞典に組み込む能力。

スマホのメモ機能のような感じだ。

この事を知ったのは1週間前、この説明を見た時俺はある事に引っかかった。


"転生スキルにだけある特性”


逆に言えば転生スキルは『叡智』以外にも存在すると言うこと。つまりは、



───俺以外にも"転生者”がいる。



この世界には"転生者”という概念が存在し、その者は転生スキルを授かる。

……俺はその一人に過ぎない。

ならば、他の"転生者”は何処にいるのだろうか。

………時間が出来たら、探してみてもいいかもな。

と、そんなことを考えていると、


「クルシア、ありましたよ」


声がした。見るとそこには周りの草とは少し違った草があった。ヨモギのような見た目をしている。


「これが、今日探しに来た薬草です。

これを薬にすると魔力回復薬が作れるんです。」


と説明をしながらその薬草を取っていった。

俺も触手を使い、薬草を摘むのを手伝う。

見るとクリスは微笑を浮かべている。

仕事柄なのか、ただ楽しいだけなのか。

あるいは………

そして15分程たった頃、


「ここは残しておいて……よし今日はこのくらいにしておきましょう。」


採取は終了した。

その後、クリスは持ってきていた地図を取り出し、この場所であろう所に印をつけた。また来る時に迷わないようにする為だろう。

俺も一応"記録”しておいた。この森の地図はここに来る前に"記録”させておいたのでそれに上書きする形だ。

……本当に便利だ。

そして俺らは家に帰り薬を作る段階に移った。

俺達は工房のクリスが呼んでいる部屋に来ている。

普段住んでいる家よりかは一回り小さく、ズラっと並んだ棚には調合する道具や薬草、本などが置いてある。

ちなみに言うと能力解放盤(スキルパレット)は工房の奥の部屋に設置されている。


「本来なら、魔力回復薬はこの薬草をすり潰して、魔力の濃度が高い『浄水』や、更に濃度の高い『聖水』を完全に混ざり合うまで混ぜて作ります」


『……「本来なら」?』


ペラペラと楽しそうに作り方を教えるクリス。

しかし、俺は最初の言葉に引っかかる。

それを察したのか、クリスは「あっ…」と言い、


「僕の場合は、能力解放盤(スキルパレット)で手に入れた『自動生成』を使います。」


『自動生成』、確か、能力解放盤(スキルパレット)にそんなスキルがあった気がする。

クリスはそのスキルを解放しているのだろう。

そしてクリスは奥の棚から水の入った瓶を数本持ってくる。

……『叡智』、あれは?


"『浄水』”

魔力の含まれる特殊な水

濃度は二十%〜六十%程

主に空気中の魔力が透き通った場所に湧き水として手 に入れることができる


これがさっきクリスが言っていた『浄水』か。

これとあのヨモギモドキを混ぜると魔力回復薬ができるのか。……ヨモギモドキって何か韻を踏んでるな。

そんなしょうもないこと考えていると


「………よし、それじゃあクルシア、始めますよ。

───『自動生成』」


クリスが詠唱する。

するとヨモギモドキと『浄水』の周りから魔力でできた渦が出現した。そして二つの物を混ぜていき………

やがて渦は収まり、緑色をした液体が入った瓶が数本できた。

おそらく、魔力回復薬が生成されたのだろう


「よしできた。………便利でしょ、このスキル。

素材さえあればどんなものでも一瞬でできるんです。」


確かに便利なスキルだ。………俺もこのスキル解放しよう。

俺はそう思うのだった。






───クルシア達が薬を作っている時と同時刻───


「はぁ……はぁ……あぁぁ……クソッ!なんなんだよあいつ!ただの寄生生物(パラサイト)の癖に………なんなんだよ!」


ブツブツと植え付けられた恐怖を紛らわすように悲鳴に近い罵声を呟く男が一人。

そこはお世辞にも綺麗とは言えないところだ。

洞窟を利用して作られた拠点(アジト)、呪詛のように呟く男の傍らには怪我を負い、布を一枚敷いただけの雑なベットで寝ている大柄な男らがいる。

男は木箱に座り、何度も何度も足で地面を蹴った後、


「………ぶち殺してやる。絶対に殺してやる。

あのヒョロがりもあの害虫も!!殺してやる!!」


決意する。


「復讐だ。そうだ。復讐、復讐、復讐、復讐、復讐!!」


何度もその言葉を叫ぶ。


「……今のままじゃ勝てねぇってんなら、

■■とだって契約してやるよ。」



それは最も恐ろしい決意だった。








二十一話になります。

ちなみにヨモギモドキには、本来は吸収できない『浄水』や『聖水』に含まれる魔力を吸収できるようにする作用のある成分があります。

そのため、このふたつを混ぜだ物を飲むと魔力を回復することができます。それが魔力回復薬です。

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