懐かしき敵との再戦
1年前、転生したばかりの俺は自分の姿を確かめる為に川に行った。すると俺は鳥の魔物に襲われ、命からがら洞窟に逃亡した。
あれから一年、再会した鳥の魔物はあの時より強そうになっていた。進化したのだろう。
だが、それは俺も同じことだ。
──俺はもう「獲物」には二度とならない。
「はっ!リベンジマッチだ!!!」
「グァァァァッッ!!!」
……あいつもやる気みたいだな。
なら全力でやってやんよ!
「石の礫ォ!!」
詠唱した瞬間、石が生成、飛ばされる。するとあいつは
「グォォォァァッッ」
翼を動かし、風の刃を生成、石を切った。
……『叡智』、あれは?
"魔法 風の斬撃”
突風を生み出し、風の斬撃を生成する魔法
中級の風属性魔法
こいつ、魔法が使えるのか。俺以外で魔法を使う魔物は初めてだ。
そんなことを考えているとあいつは
「グァァァァォォ!!!」
雄叫びをあげた。するとどこからともなく鳥の魔物が集まってくる。おそらく奴の仲間だろう。
…面白い。『叡智』、上級の土属性魔法の提示を
"死滅の流星”
多量の岩石を降らす上級魔法
「大魔法」と呼ばれる魔法の内のひとつ
よし、やってみようじゃないか。
「死滅の流星!!!」
詠唱した。すると上空から綺麗な流れ星…否、隕石がこちらに降ってきた。そしてその隕石は
「グゥゥァァッッ!!」「ギァァグォォォ!!」
「ガァァッッッ!」 「アガァァァ!!!」
鳥の魔物に直撃。……少しやりすぎてしまった。
土煙が舞っている。
その中生き残りがいないか、気配を探す。
「グッ、ァァァッ!」
するとあの片目のない鳥の魔物が翼で土煙を払う。
そして
『オマエ、強ぇーんだナ』
なんと話しかけてきた。
懐かしき敵との再戦は案外あっさりと終わった。
11話になります。
パラサイト君のチートっぷりが見えてきました。
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