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9.三人の逆ハーだったら容認出来る件

 結局は男に囲まれる運命なのか。

 でも3人だからいいか。


 朝 学校に向かう途中というか、マンションを出て数歩くと二階堂紳一郎が待ってましたとばかりに駆け寄ってくる。

 一緒に登校するのが普通になっている。中学時代は校門の前で待っていたから、ちょっと進化している。

 歩いていると後ろから「真白ちゃーん♡」と自転車に乗った小早川旬が現れて合流し、校門の前近くになると和多屋睦月がひょっこり出て来る。

 付き合いが長いことで本妻感を出しまくる二階堂紳一郎と朝からテンション高めに好きをアピールする小早川旬。 目が合うと控えめにほほえむ和多屋睦月。

 高校入学して1か月も経っていないのに、3人の男に囲まれて歩く姿はかなり目立っていた。

 真白はこれ以上逆ハーレム人員が増えないようにと[マスク・眼鏡・かっちり三つ編み・猫背]の武装を解いていない。

 端から見ると全然イケてない女の子に何故男がハマるのか。学校の七不思議に入りそうだった。

 そのハマっている男がタイプは違えどレベルが高い。

 二階堂紳一郎は清廉な正統派お兄さん風イケメンで、チャラ男パリピ陽キャイケメンの小早川旬、和多屋睦月はショタ好きにはたまらない儚さがある。

 教室に入ったら入ったで、隣のクラスから足しげく通ってくる二階堂紳一郎と真白のそばを離れない小早川旬。ふらっと現れて真白の指先を触る和多屋睦月。

 ここまで惚れてますアピールされると通常の人間は『モテる自分!すごい!』と傲慢になるところだが、真白は淡々と応じていた。

 二階堂紳一郎が過剰に世話を焼いてきても「いつも気にかけてくれてありがとう。」と返し、小早川旬が好きを全開に出してたら「好きになってくれてえうれしいよ。」、和多屋睦月が触れて来たら軽く握り返して答える。

 

 好意を向けられるのに慣れているのもあるが、好意を断った時の対応が面倒くさいのもある。

 好意を拒絶しないという曖昧な態度が男達に期待を持たせ狂わせる。


 真白がきっぱりと拒否すれば諦めて他の女性と新しい恋を始めることも出来るのに、真白の曖昧な優しさから離れられなくなる。


 そもそも真白に男と付き合う気持ちがあるのが重要なポイントなのだが、ここ数年不特定多数の男達にモテまくっていた為、男とは十分付き合っている感が真白にはある。


 これくらいの人数なら囲まれるてもいいか。

 3人なら名前も覚えられるし好意にも応えられるしな。


 ファンクラブがあった時に比べれば、ましになったと真白は考えることにした。

 一人一人を理解し本気の恋心をぶつけられる苦しさを真白はまだ知らなかった。


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