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7.カワかっこいい男 小早川君

 小早川旬は、あまり物事を深く考えないタイプだ。

 日々楽しく生きれれば良い、友達も日々楽しく生きる為に必要なものだった。

 長身で可愛い顔をしているので女の子にもモテる。

 自分が女子受けをする顔をしているのも十二分に知っているし、どうしたら女の子が喜ぶかも知っている。

 人生楽しくちょろい。そんな彼が佐藤真白にはまったのは彼女の髪質が理想的だったからだ。

 実家が美容院を経営していて、女性の髪の毛には大変興味があった。

 流行りなのでしょうがないが、女性はいとも簡単に黒髪を変色させる。

 女性は真っ黒な髪こそが謎めいて美しいのに。

 いつしか黒髪の女の子を見ると自然と目がいってしまうようになった。

 同じクラスになった斜め前に真白が座っていた。

 真白の髪は真っ黒だった。三つ編みをしていてもわかるハリとコシ。髪の密度が高く豊かな黒髪という表現がぴったりだった。

 黒髪のすきまから見えるうなじの白さが異様なエロチシズムを放っている。

 彼女の豊かな黒髪に触れてみたい。自身の指にサラサラとあの長い黒髪を持ってみたいと思った。

 軽いタイプの女なら、すぐにでも声をかけられるだが、真白はマスクと眼鏡で世界を拒絶しているような恰好をしていた。


 触りたいな。

 いきなり髪さわらせてっ言ったら変だよなぁ。

 コミュニケーションが苦手なタイプかな。

 うつむき加減だし美人なのかブスなのか分かんないな。

 でも まあ いいか!行っちゃお☆

 一人でランチも寂しいでしょ!


 オレの笑顔最強だし!カワかっこいい男だし!


「ねえ マスク暑くない?眼鏡も曇ってるよ。」


親切を装って真白のマスクと眼鏡を外した瞬間に小早川旬は人生初の本気の恋に落ちてしまった。


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