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第2話 現状とこれから

ラスト〜

これから続きは構想のみなので投稿は遅くなります。

続き早よ!と思う人はあんまりいないと思うけどもう暫くお待ち下さい。

3日ぶりに司が目を覚まし、面会時間が終わった後。今は夜の10時頃、司は一人外を眺めていた。そこに面会時間が終わったにも関わらずコンコンと扉をたたく乾いた音が部屋に響く。


「どうぞ、パパ」


司は女の子になってから両親の呼び方を母さんからママ、父さんからパパへと変えた。

あざといがそっちの方が可愛いと司は確信していた。ちなみに遼太郎はパパと呼ばれて嬉し涙を流していた。

遼太郎は部屋に入るとベットの近くにある椅子に腰かけた。


「あとから一人で来てくれと言っていたがどうしたんだい」

「国の中枢にいるパパに現状とこれからの事を話そうと思って」

「……。ふっよく見抜いたな」


遼太郎は流石は我が娘と笑う。


「いやいや、最早バレバレというか隠す気ないでしょ。今もこうして普通の病院以上にチェックの厳しい所に面会時間過ぎても来れてるし、そもそもここに入院出来てる事自体がおかしいのに」

「もう隠す必要はなかったんだけど中々言い出せなくてな。ほら、この国は特殊だろう?いや特殊なんだよ。皇帝以外のほとんどの上層部が国民に秘匿されている。まぁ調べようと思えば素人に毛の生えたぐらいの奴でも知る事が出来る。でも誰もしない」

「しないんじゃなくて、しようと考えることが出来ない。正しくは出来ないように操作されてるでしょ?」

「……。司は面白いことを言うね」

子供(むすめ)だからって口を滑らせすぎよパパ。じゃなくて、そんな話をしたいんじゃないの」


司は遼太郎の目をしっかり見つめて口を開いた。


「パパ達、ていうか世界中で秘匿されていた力が目を覚ますみたい」

「……」

「今、異能の力を使っている人達以外に適性のある、もしくは持ってるだけで発現してなかった人が力を使えるようになるの。もしかしたらもう使えるようになっている人もいるかも」

「……。ハァ、分かった。降参だ。だから一から詳しく教えてくれないかい?」

「ありがとうパパ信じてくれて。じゃあまずは……」


司は自分の事、力の事、恐らくこれから起こるであろうことを遼太郎に話した。


「ふむ、つまり。司の魂は一番偉い神のもので、今はまだ完全な状態じゃない。私達が隠してきた力はスキルという名前で、これから多くの人がこの力に目覚めると……。全く大変なことになったなこりゃ」

「うん。だからスキルについての情報だけ公表してくれる?資料は明日までにまとめて作っとくから」

「司、それだと」

「うん、世界中で混乱が起こるだろうね。でも何も知らないよりはましだと思うんだ。それに、各国お抱えの予知スキル保持者や巫女の称号持ちはもう勘付いてると思うよ。どっちみち時間の問題だね」

「ちょっと待て司」

「なにパパ?」

「スキル以外に称号というのもあるのか?」

「え?うん。あと当分無いだろうけど加護もあるよ」

「そうか…」


遼太郎は頭が痛いとばかりに頭を抱え込む。


「まぁそういう事だから混乱は避けられないし、発現した力に振り回される人も出てくるだろうから早いうちに手をうたないと。人死にや迫害とかが起きてからじゃ遅いからね。幸いなことに日本は帝国で、他国のように議案がまとまらないなんてことにはなりにくいし、うちの国ならスキルや称号保持者専用の教育とか喜んでやりそうだし」


遼太郎は少し悩んだが司の言うことは的を射ているし、他国を突き放すチャンスでもあると考え公表の方向で皇帝に直奏することを約束した。


「安心してパパ、私の力が覚醒するまではよっぽどスキルの発現が近い人じゃないとスキルに目覚めることはないと思うから」

「そうか、どのくらい猶予はあるんだい?」

「ん~、私が人生に満足して、昔の部下を見つけるまでかな」

「司次第なのかそれは……。まぁそんなに急なことじゃないということでいいんだな?」

「うん、でも私の近くにいる人とか、関係のある人はスキルを手に入れやすいと思う。そこは私が何とかするね」

「流石は神様ってところか、影響力は馬鹿に出来んな」

「まぁね」


司は苦笑しながら頷くのだった。




「あ、頼みごとが個人的にあったんだった」


司は思い出したと手を叩く。


「個人的な頼み事?なんだい?」

「うん、あのね。学校を変えたくないの」

「変えたくないって、司が通ってるとこは男子校だろ?いくらなんでもそれは…」

「ねぇ、パパだめ?」


司は一人になった時にずっと練習していたおねだりポーズをとる。上目づかいで目を潤ませ、遼太郎の服をチョコンと掴む。これぞ男であった時に女の子にされるとたまらないと司が思っていポーズだ。


「パパに任せなさい!」


似たもの親子であった。


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