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残酷で幸せな妄想

私の名前は「モモ」

年は多分10歳くらい

趣味は散歩で好きなものはマグロの刺身

勉強は嫌い というか理解できない

なんで1+1=2なんだろうね(笑)


私の家は五人家族

お母さんとお父さん、妹と弟、そして私

お母さんはとっても優しいし

お父さんはいろんなものを買ってくれるし

妹と弟はいつも一緒に遊んでくれる

だからみんなのこと、とっても大好き


学校には行ってない

だって行ったらみんなに嫌がられて追い出されるから

いいもん 別に私も行きたくないし

ただそのせいで友達が居ないのはちょっとさみしいけれど・・・



ああ、そういえば

この前弟が転んでけがしちゃって

私はお姉ちゃんだから傷口を舐めて治してあげようとしたんだけど

舐めたら弟が

「やめてよ〜痛いしなんかくすぐった…いwwwwwwwww」

なんて言って逃げるからもっとベロベロ舐めてやったんだ

あ〜 かわいかった


その前はね

みんなでピクニックに行ったんだ

川の横にあるとても大きな野原で

お父さんとキャッチボールしたよ

妹と一緒に花の冠を作ったりもしたんだ

そのあとはお待ちかねのランチタイム ‼

やっぱりお母さんの手作り弁当は美味しかったな


でもひどかったのはね

旅行に行くことになったときに

私だけ連れてってくなかったんだよ

みんながいなくてどれだけ寂しかったか・・・

まぁ でも今はもうそんなに怒ってないけどね






あれ?なんか弟が落ち込んでるみたい

どうしたの?

「はぁ どうしよう せっかくパパに買ってもらったオモチャなのになくしちゃったよ…」

それは大変だね よし、私が探してきてあげる

愛する弟のために頑張るぞ 私 !


今、川岸にいるんだけど…

オモチャ、見つからないなー

あ ⁈ あそこにいるのは弟 ?

私を探しにきてくれたの ? ありがとう

だけどそこ地面がぬかるんで滑りやすいから気を付け…ってあれ ⁉ 落ちた ‼ 川に落ちた ⁉

あわわわわわ どうしよう 弟が落ちた ‼ 川に ‼

ま、まだ沈んでないけど 必死にもがいてる 水の中で・・・

なんかつかまれるようなもの……ないっ ないよ ‼ どうしよう

とにかく助けをもとめよう

助けて ‼ 誰か・・・お願いだから はやくはやく 死んじゃうよ はやく助けて ‼‼

どうしてだれも振り向いてくれないの ? こんなに必死にさけんでいるのに ‼

あ、 家に着いた お母さん お母さん 助けて 弟が 弟が 川に 川に !

「あら、モモ どこに行ってたの ? さっき、 かいと があなたを探しに行っちゃったんだけど」

そう、それで落ちたんだよ 川に だから だから はやく 助けてあげて ‼

「何をそんなに騒いでいるの ? あ、分かった おなかすいてるのね ?

ちがう ちがう もうやだ お母さんのバカ ‼‼

もういい 自分で助けなきゃ 急いでさっきの場所へ戻ろう


はぁ はぁ やっと着いた 今助けるからね

……あれ ? 弟は ? どこ ? どこにいるの ?

どこどこどこどこどこどこどこどこどこどこどこどこ ⁇

ねぇ どこにいるの ?












弟は死んだ

みんな、白い布に包まれた弟の身体に縋り付いて泣いていた

私も思いっきり泣いた なぜか涙は出なかったけど


その日から急にみんなからつめたくされるようになった

ほら、今日もお母さんが泣きながら怒鳴っている

「モモのせいよ ! モモが急に居なくなったりするから…だからあの子は ‼」

うん、そうだね ごめんなさい だけどだけどだけど !

私だって一生懸命助けようとしたんだよ

「もうそろそろいいだろう この子は捨てよう」

え ? この子って誰 ? 何を言ってるの お父さん

「そうね そもそもあの子が拾ってきたんだし」

拾った ? 誰が誰を ?

もうやだ こんな家 そうだ 飛び出しちゃおう



… この川で弟は死んじゃったんだね

よく見てみると この川の水ってけっこう澄んでるな


あれ? なんかおかしいな

水に自分の顔が映らない

そもそも自分の顔ってどんな顔 ?

怖いなこの川

だってさっきから覗いているのは私だけなのに

なんか猫の顔が映ってるよ







猫 ?







私は猫なんかじゃない 人間だよ


本当にそうなの ?


そうだよ


ならここに映ってるのは何 ?


それは…


はやく 認めなよ ここに映ってるのは紛れもない自分


違う ‼ そんなわけない


認めてしまいなよ 今までのは全部妄想だって 本当は…









ただの捨て猫でしょ














あるところに猫がいました

その猫は生まれた時から暴力をふるわれつづけ、果てには捨てられました

そんな猫にもある夢がありました

それは人間になることでした

ですがそんなことはできるはずもありません

しかももうその猫には歩ける程の体力もありませんでした

だから猫は妄想することにしたのです

もし殴られたり 尻尾や足を切られたりしたことしか記憶にないあの家で自分が人間だったらと

結局のところバッドエンドになってしまいましたが・・・

いえ、もしかすると猫にとってはハッピーエンドだったかもしれませんね

それは皆さんのご想像にお任せします








どんなに痛いことをされても

私は大好きだったよ

















「ねぇ、見て見て ‼ 猫さんが死んでる」

「可哀想に… 埋めてあげましょう」

「あれれー でもこの猫さん すごく嬉しそうな顔してる」

























初投稿ですね

本当はもっとバトル系のものを書きたかったのですがまぁ最初はこんなものかなと

猫好きの方には本当に申し訳ありませんでした

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