表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/16

とびきりの驚きを、


実のところ 種明かしをしてしまえば

何もニュースはないのです


ただ 近くの草原に

綺麗な花が咲いていたのだとか

あそこの丘から見える

遠くの星空と 山にかかる月が綺麗だとか

くねくね曲がった路地裏の先に

可愛らしい子猫が生まれたのだとか


そんな些細な事でさえ

あなたに報告してみたら

それはそれは 嬉しそうに笑ってくれるものだから

いつしか自分で“安いよねえ”などと

ふざけたあなたの笑顔が 忘れられなくなりました


ただ 青い天井を

清々しそうに見上げるときに

まぶしそうに目を細め

昼間の月を見つけ 私にも知らせてくれるときに

すれ違いざまにとても無邪気に

手をふりながら挨拶してくれるときに


そんな些細な事でさえ

私の目には綺麗で

それはそれは とても心惹かれるものだから

いつしか見事に“愛している”などと

思いかけない大切な気持ちが 育っていました


実のところ 種明かしをしてしまえば

何も変わりはないのです


ただ 近くの草原に

咲く花を一緒に見たいのだとか

あそこの丘から見える

星空と月の 美しさを語り合いたいのだとか

くねくね曲がった路地裏の先に

生まれた子猫を抱っこさせたいのだとか


そんな些細な事でさえ

あなたとできるなら

それはそれは 素晴らしい日々になると思うから

是非に私と“生を共に”と願えば

驚きながらも嬉しそうに頷いたあなたを


また忘れられなくなるでしょう

共に流した涙も 嬉しい証

些細な事でさえ笑う

これからも 見目変わっても喜ばしいあなたであれ

些細な事に輝き見る

これからも 心惹かれる私であれ



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お題提供サイト:哀婉
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ