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3年3組さん

作者: こり

小三ちびっこ女子のサッカー物語。楽しんで読んでくださいね。

 「ギューン!おはよ!リサ!」


 「オッハー、ミキ。ねぇねぇ、観たよね、観たでしょ、観たな、なでしこジャパン?やばくね?マジ?世界一だって、やべぇーよぅ」


 「あっ、観てたけど寝てしまったわ。寝る子は育つー」


 「つーか、ミキ、リサってば、女子サッカー部作るから」


 「えっ?マジ?だってリサ、サッカーしたことあんの?」


 「ね」


 「ぎゃははぁ!できねぇってば、それじゃ」


 「リサの目、見てごらん。赤くね?」


 「うん、うさちゃん」


 「だべ。寝ないでもうメンバーも決めてしまったのよ」


 「あり、えねーっ!勝手じゃん!」


 「ミキ、入ってるから」


 「はい?」


 「行くよ!遅刻しちゃうよ!今日は忙しいぞってば、リサは!」


 「ちょっとぅ、ミキもやんのかよー。だりぃよぅ」


 春、四月。ぽかぽかな湘南地方では、そろそろ黒いアシカたちがサーフィンを始める。そんな西海岸にある西浜小学校。土地柄か、昔から住んでいる子供たちとサーフィンをしに来てそのまま居ついてしまったタトゥな親の子供たちが、ちょっと派手に抗争する崩壊寸前の小学校である。


 朝からうるさいリサこと、工藤理沙は「ヘアカットサロン・エミ」を営む母親恵美とふたり暮らしの母子家庭。と言っても悲壮感はない。×1なんてもはやめずらしくないし、虐待されていないだけマシと言うもんである。父親はお決まりのサーファーで今はどっかの波の大きな外国にいるらしい。趣味はヒップホップダンス。この辺の女子はみんな一度ははまる。小学三年生ながら、そのステップはストリートでは結構イケてるらしい。


 その親友ミキこと、吉田美樹は、共働きの両親と弟孝太との四人で海岸沿いのマンションに住んでいる。リサのヒップホップ仲間で、のんびりした性格ではあるが、踊りとなると細かなステップを踏む。弟の孝太がサッカーをしているが、興味なし。


 「でさぁ、ミキぃ!」


 「はぁはぁ、リサ相変わらず早いわねぇ、サッカーでなく、陸上部にしなさいよっ」


 「問題はよっ!先生なのよ」


 「陸上部はよ?、聞いてねっつーか、先生?」


 「そっ、顧問ての?ほら、今、男子のサッカーにしろ、野球にしろ、学校のクラブーじゃなくて地域のクラブチームでやってんじゃん。でも、知ってる人いないしさぁ。ここは誰か先生に頼むしかないのよ!」


 「うーん、なんか最近の先生って授業終わってからも忙しいらしいよぅ」


 「いるわよ、暇こいてんのが!絶対!」




 「へっくしょーい!」


 春と言えば、花粉症である。きょうこ先生こと3年4組担任岡山響子先生、29歳独身も、花粉症に苦しむひとりであった。


 「ったく、目は痒いし、鼻は出るし、くしゃみは飛び散るし、授業どころじゃないわね。屋上で寝てよっかなぁ」


 「きょうこ先生!」


 「はぁ」


 「はぁ、じゃないわよ!また、屋上で寝る気でしょ?せめて保健室にしなさいよっ!」


 保健の先生、きなこは、同期の桜。同じ28歳。なぜか気が合いこの学校で唯一の呑み友でもある。


 「…ねぇ、今日、終わったら空いてる?東高の先生と合コンなんだけど」


 「ふーん、ねぇきなこ。先生と合コンして楽しい?そんなら子供たちとクラブ活動でもしてた方がマシよっ」


 「ガキの面倒?、好きよねぇ、きょうこ先生は!昔、オトコとなんかあったんでしょ?」


 「ないわよ。ちっ、保健の先生ってばすぐトラウマとか言うんだよなぁ。くだらない校長

への提出書類書いてるより子供と遊んでるほうがいいわよ。私は、きょうこ<先生>よ、しょうがない、授業行ってくっか!」


 「合コンメンバー、理科のスミレ?やばいわ、解剖実験が趣味だしな…」


 「じゃ、きなこ、行ってくんね!」


@@@


 「聞いた?ミキ?」

 

 「うん、はっきしとな。案外近くにいいのがいるもんだな」


 「ふふふ」


 「へへへ」


読んでくれてありがとう御座います。

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