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6月1日(異能力とは)

初めて長編を書きます。

よかったら最後までお付き合いください。


俺(稲月 佳(いなづき けい))の学校には月に2回、体力測定がある。

しかし、普通の体力測定ではない。むしろ体力測定と言う名前が間違っているのかもしれない。

月に2回という数の多さは短期間ですぐに伸びる可能性があるという理由からである。

これ以上その『体力測定』の内容も明かさずに説明を続けるとややこしくなるので、

簡単にまとめると――


異能力測定である。


なぜこんな科学万歳の日本の中にある俺の学校でこんな測定が行われているかと言うと、

実際に異能力を開発しているからである。

異能力とは、ゲームや漫画に出てくる何でも有りな超能力じゃなくって、

自然の力(風、水、光、日、雷、温度、磁力、重力)を操る力のことだ。

しかもその自然の力の元が無い(砂漠のど真ん中など)では能力(水など)を操ることは出来ない。

元からある物を自在に操るだけの力であって、何も無いところで力を使おうとしても操る物が無いのだから能力を使えるはずが無い。

異能力は所詮便利なだけであって万能ではないのだ。

例えば、水不足で困っている砂漠に住む人たちに水を上げようと思っても、

水を生み出すことは出来ない。

しかし、日本に降る大雨を能力を使って集めれば砂漠に持っていくことが出来る。

使い道を考えればかなり便利な代物である。


と、いくら能力の説明をしたって俺は使い道の無い『Dランク』に替わりは無い。


また説明すると、異能力はその便利さによってランク付けされる。

『Fランク』は、能力が全く使えないというランクだが、

      今の所、開発を受けてる奴で『Fランク』は居ない。

『Dランク』は俺の属するランクで、少し能力のかけらは見えるが

     実用には至らないランク。

     学校の中の20%がこのランクだ。

     しかし、何でも研究所の人が言うには――原石――らしい。

     しかもダイヤモンドの。――・・よく分らないが。

『Cランク』日常生活にチマッと利用できるぐらい(ケシカスを飛ばすなど)で、

      学校の30%だ。

『Bランク』このあたりになると結構便利(掃除は手を使わないでもOKなぐらい)で、

      このランクが一番多く40%だ。

      おかげでウチの学校の授業は基本能力使用可になっていて不公平だ。

      特に体育とか。

『Aランク』残りのほとんどがこのランク。

      本気で能力を使うのは禁止されているぐらい強力な物となってくる。

『Sランク』学校の中に5人しか居ない最高ランクで、たまに警察の協力要請が

      来るとか。

      このランクの人が本気で能力を使うと台風並みか

      それ以上の被害になるらしい。


っと、こんなもんだ。ちなみに俺の能力は水と風だが、飛んでくる葉っぱを1mm動かす程度のものだ。

まあ、能力は成績には直接は入らないのでまああまり気にしない。




何故、ウチの学校(普通の県立の高校、一学年5クラスの普通の高校)が

こんなすごい開発をしているのかと言うと、

校長の娘がこの異能力の研究所の所長だからだ。

後、能力の事はハッキリとは公にされていないので学校の敷地外では

あまり能力を使ってはいけない事になっている。


(と言っても近所の人は完璧に知っているし、多分県内の人だったら皆知っていると思うが、なぜクラス数が多くないのかと言うと、能力開発を始めた次の年、入学希望者数がありえないほど増えたため

今では能力目当てとすぐ分るような人の入学はお断りしているからだ。

それに、自分で言うのも何だが、ここの高校の偏差値は少々お高めになっているのも原因かも知れない)


 と、説明を心の中で何故かしてみると、イヤなことを思い出してしまった。

―――明日は6月の前期の体力測定だ。

  このときだけは俺もDランクであることを恨めしく思う。

もし、誤字、脱字があれば教えて下さい。

出来るだけ1週間に一回更新したいです

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