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ガーディアン・リヴァース:境界を駆ける者たち  作者: 南蛇井


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109/111

境界の再定義 境界の状態

局所的


合意依存型


必要なときだけ開き、

不要なときは閉じる。


比喩的整理


境界は「壁」ではなく

橋脚と空白として存在する。


→ 渡る意思がなければ、渡れない

→ 強制的には、誰も越えられない 小説化


境界は、消えてはいなかった。


だが、かつてのように世界を切り裂く線でもない。


五界と虚界を隔てていた絶対的な境界構造は、崩壊ののち、再構成された。

それは「恒久的な装置」ではなく、「状態」として存在している。


必要なときだけ、現れる。

不要なときには、痕跡すら残さない。


観測記録には、そう書かれている。


新しい境界は、可逆的だった。

一方通行ではなく、引き返すことができる。


局所的でもある。

世界全体を一律に分断するのではなく、衝突が生じる地点にのみ、最小限で立ち上がる。


そして何より、合意依存型だった。


誰かが越えたいと思い、

相手がそれを受け入れたときだけ、

境界は「道」として成立する。


強行はできない。

力で押し開くことも、不意に踏み越えることも、もはや不可能だった。


境界は、壁ではない。


比喩的に言えば、それは橋そのものですらない。

橋脚と、橋脚のあいだに残された空白。

そこに橋を架けるかどうかは、当事者次第だ。


渡る意思がなければ、何も起こらない。

渡ろうとしても、相手が拒めば、足場は現れない。


境界は沈黙している。

命令もしない。

遮断もしない。


ただ、問いを残す。


――本当に、越えたいのか。

――越えた先で、何を引き受けるつもりなのか。


かつて境界は、世界を守るために存在していた。

今は違う。


境界は、世界に選ばせるためにある。


その選択が、何度でもやり直せるように。

壊すのではなく、対話に戻れるように。


誰も、強制的には越えられない。

だが、望むなら、いつでも歩み寄れる。


それが、この世界が学んだ、最初の約束だった。

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