第6話「蒼き瞳の訪問者」
いつもお読みいただきありがとうございます。
今回は、カイの孤独な日々に初めて訪れた“仲間”との出会いを描きました。
彼女リリィは、カイと同じく特別な力を持つ存在。
物語の舞台は少しずつ広がり、彼らの旅が動き始めます。どうぞお楽しみください。
夜の村は静まり返っていた。
カイは相変わらず、村のはずれの納屋に閉じこもっていた。
孤独と疑念の中で揺れる心に、誰かの気配が近づいてくる。
「……起きている?」
声の主は、村の外れからひっそりと現れた一人の少女だった。
長い銀色の髪と、深く澄んだ蒼い瞳。まるで夜空を映したかのような美しさ。
「誰……?」
驚きながらも、警戒の色を隠せないカイ。
「私はリリィ。旅の者。あなたのこと、ずっと見ていた」
「……見ていたって?」
リリィはゆっくりと近づき、微笑みを浮かべた。
「あなたはこの村で異端視されているけれど、私はあなたに可能性を感じる。特別な力を持った者だと」
「どうしてそんなことを……?」
「理由は一つ。私も“選ばれた者”だから」
リリィは自身の腕に刻まれた紋章を見せた。
それはカイの記憶にあったリユニオンコードとは異なるが、どこか共鳴するような輝きを放っていた。
「世界は繋がっている。そして、あなたと私には越えなければならない壁がある」
「壁……?」
「真実を知れば、君の世界はもっと広く、そしてもっと危険になる」
カイは息を飲んだ。
孤独だった彼にとって、リリィの存在は希望の光だった。
「一緒に来てほしい。君の力が必要なんだ」
その言葉に、カイの胸は高鳴った。
(これが、はじめての“仲間”かもしれない――)
カイはゆっくりと頷いた。
「わかった。行こう」
二人は闇夜に紛れ、村を後にした。
その背後には、まだ見ぬ未来と、数多の試練が待ち受けていた。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
第6話では、カイにとって初めての心強い味方が登場しました。
孤独だった少年が少しずつ世界と繋がっていく、その一歩を感じていただければ幸いです。
次回も、どうぞよろしくお願いいたします。