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〝さよならはいつだって、風が届けてくれた〟
さよならはいつだって
風が届けてくれた
教室の片隅
コマ送りにして見る
日常はいつも複雑で
ひび割れたレンズが欲しい
見たくもない感情
映したくもない色
どうでもいいことばかりが
いつも正常だって顔してる
きみのいない校舎
俺だけが知る居場所
ああ、夜のことなんて
何も知らないくせに
世界を照らした気でいる
太陽に嫉妬して
いつしか月も嫌いになった
ああ、おはよう先生
きょうも俺のこと
嫌いでいいからね
甘い匂いがする
校舎裏に生えた桃
腐ってしまえばいい
愛も、夢も、友情も
知る価値もない感情
見る価値もない色
生きていくためのすべてが
いつも我が物顔で歩いてる
忍び込んだ校舎
月だけが知る真実
ああ、夜のことなんて
何も知らないくせに
世界を照らした気でいる
太陽に嫉妬して
いつしか月も嫌いになった
ああ、バイバイ先生
きょうも俺のこと
いちばんに見つけてよ
さよならはいつだって
風が届けてくれた
さよならはいつだって
風だけが聞いてくれた
さよなら、世界
さよなら、みんな
さよなら、先生
きょうも俺のこと
優しく抱きしめてよ




