第二章 -ラノベ-
【入学当日】
カトレア魔法学園の制服は白と黒を基調に校舎のデザインと同じく金色の差し色が特徴だ。
そして契約した精霊別に支給された肩マント。
僕はシルフィとの契約なので深い翠のマントを手渡された。
【試験後】
「このマント、何か不思議な感じがする・・フワフワと揺れている?」
「ただのマントではありません、魔法の糸で織られた魔力を秘めたマントです。とても丈夫に作られています。」
「そして今はあなたの魔力と同調し、一種の魔道具として形成されていますので大事に扱うように。」
「・・・先生、そんな事言ってたなぁ。」
ちなみに女子生徒の制服も基本同じデザインで、昔読んだ古代書に分類されるラノベに出てきたセーラー服という特徴的なデザインに近い襟周りにに、黒いリボン、そしてプリーツの良く効いたスカート。
女子生徒には肩マントの代わりにハーフマントが合格者に支給されていた。
※古代書とは1000年以上前の書物の総称
このラノベと呼ばれる本は、想い思いのおとぎ話しを自分の欲望のまま書き記したモノらしく、若いヒューマンにの間で流行っていたらしい。
イベリスは最終試験後に手渡された制服に袖を通し、右肩にシルフィのマントを装着した。
「これで良いかな、さて少し早いけど初登校と行きますか!」
今日は入学式だ。
そこで新入生20名は2つのクラスに分けられ、入学の証に魔導書と銀の短剣が手渡された。
この魔導書は見習い魔法使いの魔法補助に、銀の短剣は魔法使いの弱点である近接戦の対応に剣術を学ぶそうだ。
「そんな戦闘このご時世に起こることはないと思うけど、今時の魔法使いのスタイルらしい。」
などと言いつつ制服の腰に装着された短剣用のホルダーに納めた。
入学式終了後は各クラスへ別れ先生による挨拶と今後の授業説明。
その後は生徒の挨拶と続いた。
「早く終わらないかな・・・」
教壇を前に生徒達は中央階段の両脇には長机が設置され、それぞれ机が3つ雛壇のように設置されているその一番後ろの席で女子生徒の挨拶と気のせいか、何か視線を感じつつそんな事を思いながら皆の挨拶を聞いていた。
挨拶なんかより僕は早く学園最大の魅力、と言っても僕だけかもしれないけど、あらゆる本が貯蔵されている大図書館へ行きたい。
「ラノベあるかな~あるよね、ムフフフ」
なんたってここに入学した目標のひとつだし。
ここの学生なら自由に無限に貯蔵されているとも思える数の本を読むことが出来る。
「きっとあるよねラノベ!ラノベにはあらゆる夢がつめこまれているんだ、あんなに感情を掻き立てるモノは他には無いよ!!」
そして今日の予定がすべて終わり、真っ先に大図書館へ向かった。
「これが大図書館かぁ~」
カトレアの大図書館は本校舎の真ん中にある巨大な中庭に建っている。
図書館だけ独立した建物で、とても大きな扉が特徴的だ。
「この扉は普通に押し引きしても開かないんだよな、そもそも取手も無いので、、開門」
そう呟くと一瞬、扉が魔法に反応を見せ閉じられた扉はゆっくりとそして静かに開いた。
※開門
魔法で閉じられた扉を開ける魔法
ただし、特別な術式の魔法で封印された扉は開けられない事がある
「これが大図書館!凄い。一体何冊の本があるんだ・・。」
壮観だった。
一階は大広間が広がり、長机が左右に各10ほど設置され中央には深い赤の絨毯が敷かれ、その先には校門にあったエルフのような女性像があった。
左右には弧を描くように階段があり、壁一面と本棚が2階、3階へと繋がっていた。
ここから好きな本を探し出すのは無理がある。
だけどこのような大図書館には大抵検索端末がある、ここには長机に設置されていた。
「うん、ここもそうだねあるある・・検界」
端末に手をかざし探知魔法サーチスを唱えると端末が起動し、小さな魔法陣が浮かび上がる。
魔法は機械と融合活用されるようになり、生活がとても豊かになり便利になった。
魔法陣上の空間にウィンドウが表示され、あとはここで好きな本を検索すれば良い。
「古代書、ラノベをキーワードに検索っと。」
「あったあった、やっぱりここには大量の古代書が保管されている!」
さらにここから好みのラノベを探すために検索ワードを絞って、気になったタイトルをタッチするとホログラム映像で本が現れ、見出しが読める便利さ。
読みたい本が決まったらわざわざこの膨大な数の本を取りに行かなくても、端末に組み込まれた空間転移魔法で欲しい本が手元に現れる仕組みになっている、実に便利。
「さてと、何があるのかな~ワードに、恋愛、学園、バトルと・・・気になるワードいくつか入れて」
「ん?なんだろコレ、、いりはきちのはいみ※※△〇◇※〇※159499」
バグっている、タッチして本を開いてみる事にしたが、反応が悪い。
「あれ、タッチしても反応しないや・・」
イベリスは何度かバグったタイトルをタッチしてみたが、ときよりタイトル文字が揺れるような反応を見せるが本は開かない。
「でもなんかタイトルが協調されてるんだよな~他と違って金色に表示されているし、う~ん気になる。」
さらに何度か押してみたところ・・・・。
バグったタイトルがピシピシと弾ける小さな光と共に本が開いた。
「おっ!あ、でも中もバグっているな、これじゃ読めないし本を取り出してみないとどんな本なのか分からないや。ま、良いかとりあえずこの本を取り出してみるかな。」
イベリスはバグった本を上にスワイプし本を取り出す操作をすると端末が反応し、転移魔法が発動、空間ウィンドウに表示されていた本が上にスライドし光の境界線上に少しづつ実体化してゆく。
「取り出しには成功っと・・・あれっ、なんだコレ文字が読めない、ロックされている?」
文字も読めなければ本も開かない、魔法で封印されているらしい。
「これ魔法で封印されているじゃん、そんな事ある?ラノベに何のため?え、えっもしかしてエッチなやつぅーーー!?」
秋月らんです。
またまた時間が開きまして申し訳ございません。
今回の内容は8割スマホに書き留めていたのですが、なにせ素人のやることなので、何が正解かどうまとめたら良いのかも未だに怪しく、読み物としての書き方に戸惑っております。
空いた時間や通勤時にラノベを出来るだけ読むようにして日々精進しております。←ホントか?
さてさて本題ですが、今回の内容本当はメインストーリー入り口、つま先くらいは入るとこまで書きたかったのですが思ったより長くなってしまいましたのでここまでにしておきました。
次回はついにエルフさん達が登場する予定です、でもちょっとかな?
まだ次回の冒頭の冒頭のプロットくらいしか思い画いていないので、また遅くなると思いますが1人でも読んで頂けたら幸いです。
では、またです!