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Ep1.光より速い恋
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気付いた時には詐欺にあった金額は200万を超えていた。わずか22歳で安月給な会社に勤めここまで作らされた借金に自殺まで考えた。
私は保険に入ってるからその死亡保険金で…なんて考えたが、3年以内の自殺は保険はおりない。ましてや保険金詐欺だと思われる行為ならば何年経とうとおりない。ただこの借金の名義から逃げたかった。
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ネット恋愛も普通になってる昨今。安全の出会い系とか連絡先交換禁止のアプリとか。そんなのが流行っていた。チャットアプリでよく遊んでいた私は少し盛れた写真であたかも可愛い子を演じて、ホイホイ釣れた男に罵声を浴びせるのが快感だった。出会いは全く求めていない。はずだった。
そんな中で出会った男… ここでは アキラとしよう。
アキラは理想の高い男だった。ガチガチのプライドで守られてるような。いい車に乗り、いい時計をして、いい家に住みたい。そんな夢見がちな発言をする男だった。