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泣きっ面に蜂


 どーも、カワズです。井戸の外に住んでます。


 いや、あっし、旅立つつもりでいましたが。


 これがなかなか。


 どーしたものか。


 いや、あの、止めたわけじゃあないんです。


 今だって、旅立ちたい。


 あっしは、渡世に生きる風来坊。


 そんな男に、あっしはなりたい。


 いわゆる、住所不定無職というやつで。


 いや、あっしは漢を上げると決めたわけで。


 クズじゃない。


 でも、女があっしを放しちゃくれない。


 これがまた、甲斐甲斐しくもあっしに世話を焼くもので。


 いやぁ、あっし、困っちゃう。


 うるせー! 知ったこっちゃねぇんだよ!


 ……なんて、つき離すのは忍びない。


 だから、あっし、ヒモじゃない。


 かわいいモンじゃあ、ありませんか。


 最近は「やんでれ」なるおなご達が市民権を勝ち取ったそうで。


 健気。


 頑張れ、女性の社会進出。


 それに付き合うのも、イイ男の条件ってもんで。


 我儘な女は嫌いじゃない。


 不器用な女も、それがあっしの為と思えば。


 ええ、あっし、嫌いじゃない。


 ここも、そんな女がくれた家でして。


 桶の中。


 ええ。まあ。嫌いじゃない。


 そんな女が、あっしに食いモンまで用意してくれるわけで。


 ええ。まあ。嫌とは言えない。


 それに笑顔で応えるのが、イイ男の条件ってもんで。


 つまり、あっしの漢はあがってる。


 なら、あっしの腹が多少痛ぇとすすり泣きしても……。


 ええ、あっし、今でも旅立ちたい。


 ………


「……おいしい肉は餌にこだわる。っておじいちゃん言ってたよ?」


「違うから! それは牛さんの話っ! カエルはハチを食べても美味しくならないの! お願いだから危ないことしないでユノちゃんっ。お母さんがわるかったから!!(泣」




 ………つづく 

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