表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/65

日本 対 べべべニア

 ちょい<Unreleted>


 はばにされた健太君。

 ソファーに座り、テレビを観ていた四人は、実はこの試合を観ていたのだ!!


【○さぁ、時計は後半35分を過ぎようとしたところ、日本のフリーキックです。

 解説のポーク豚田とんださん、やはり蹴るのはニャカムラでしょうか。

 △そうでしょうね、この場面、決められるのは彼しかいないでしょう。

 ○はい。ここはフリーキックの魔術師、ニャカムラに、全てを託すとしましょう。

 ゴールまでは約20メートルほど。

 ボール前、キャプテンの中々野とニャカムラが話し合ってます。

 △キッカーは彼に決まってるようなものですから、激励でもしてるんでしょう。

 ○なるほど、きっと、お前に任せた、と言ってるのでしょう。

 試合は1−1、依然同点のまま、これを決めれば決勝点に繋がるのは間違いありません。

 △ゴールからは少し右に位置してますが、彼にとってはさほど難しいコースでは無い筈です。

 平常心を忘れず、冷静にキックが出来れば、まず間違いなく入るでしょう。

 彼のブレースキックの精度は世界トップレベルですからね。

 ○はい。

 △ただね、プレッシャーかなりのものだろうからね。

 ○そうですね、この試合、日本が勝利しますとワールドカップへの切符を手にすることとなります。

 今、彼の左足には、日本代表の運命が掛かっていると言っても過言ではありません。

 さて、ここでゲストの方にコメントを頂きましょう。

 スペシャルVIPサポーターのいわしさん、この大事な試合、同点のまま時間も残り僅かとなり、日本はフリーキックを手に入れました。この状況、どう思われますか。

 □そら、もう……、ニャカムラに祈るしかないやろ。

 黙って見るしかないわー……。

 ○口が達者ないわしさんでもこれほどまで口数が減る。

 ここからでもこの場面の重要性がうかがい知れます。

 □口が達者とはなんや!

 お喋りと言わんかい、お喋りとっ!

 ○それはすみませんでした。

 ん、おっとここで相手チームも準備が整った模様。

 相手のべべべニアは壁を四枚用意しました。

 ここでニャカムラ、ボールの向きを整え、軽くキッスをしました。

 △ニャカムラはフリーキック前、いつもああやってボールに祈るんです。

 □こうやっていつも幾つものフリーキックを決めたきたんや。

 奴ならやる、やってくれるハズや。

 ○なるほど。

 さあ、ボールから離れます。

 ニャカムラと中々野、二人がゴールと対峙し……。

 今っ!ホイッスルが鳴った!!

 中々野がフェイントをかけ、ニャカムラが行った!!

 ニャカムラ……蹴らないっ!!

 中々野か?!

 いや……後方から早乙女が出てきた?!!蹴った!!

 ○△□………。

 ○…………入った……。

 △…………な……!

 □……さ、さすがはジーナちゃんや!!

 後でいわしちゃんから祝福のキッスあげるでな!!

 ○ゴーーーーーーール!!

 ミラクルワンダフルビューティフルゴーーーール!!!!!!

 突如、日本のサッカー界に舞い降りた女神は、自らの手で大いなる決勝点を挙げましたっ!!

 こんなこと、あっていいのでしょうか!!!!

 △ゴール左上の隅、キーパーの手も届かない、コースはこれ以外にないところに決まった。

 ……さすが、この一言です。

 ○早乙女、ニャカムラ、中々野、三人並び、日本サポーターに向けヘッドスライディング!

 全身で喜びを表していますっ!!

 マスコミから多くのバッシングを受けたぼーの監督も両手を挙げてガッツポーズ!!

 早乙女の指名は間違ってなかったと一安心でしょう!!

 □なんや、最後のとこキャバクラみたいやな!】


 この試合、ここで日本、一点先制したんだけど……。

 結局、ロスタイムで同点ゴールを食らい、引き分けに終わる。

 そして、勝てなかった日本はワールドカップへの切符を逃した。

 この瞬間、ソファーで観ていた四人のテンションが一気に最低まで落ちたのは言うまでも無い……。

 


 よくある、かなり凹む瞬間。

 カップ焼きそばを食べようと、お湯を入れ、三分待ち、流しに入れたお湯を捨てる。

 ちょっとでも中にお湯が残るのが嫌だから、結構湯切りを頑張る。

 で、頑張り過ぎてフタが少し外れ、その間からごっそり中身が出てきた時、あれは凹むね。

 ひどいと全部出てきて食べられなくなる場合もあるし……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ