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よふかし詩集  作者: 虎谷和泉
4/8

ある老紳士にむけて



あなたが子どもの頃 どこにいましたか

誰の 膝のうえ

それとも ただ 見上げていたのでしょうか

空を


とんでゆく飛行機

ひらいた掌で つかまえたことも ありましたね


あなたの歩んだ

ながく みじかいような道程を

あの日と変わらぬお日様が 見おろしていました

あなたは一人ではないと

光をそそぎ 雨を遣わせ

最後の一瞬まで 見つめていました



あなたの信じたもの 本物でしたか

人や 風のながれ

そんなこと もう すべてゆるしたのでしょうか

愛で


去ってゆく人びと

夢を追うあなたは 孤独に 輝いていましたね


あなたの歩んだ

ながく みじかいような道程を

祝福するあたたかい声が 溢れていました

あなたは一人ではないと

笑顔をたむけ 声をふるわせ

最期の一瞬まで 見つめていました



壮大な物語を完結させたあなたは

また つぎの 新しい世界を旅しているのでしょう


あなたは一人ではないと

わたしに向けて囁くのでしょう





...「ある老紳士にむけて」...




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