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変愛  作者: 羽化登仙
4/4

-4-

男「財布落としましたよ。」


優美「あっ!・・・どうも。」


ずいぶんベタな展開だ。

それより、年明け早々に男性用トランクスを1枚だけ買いにコンビニに来ている私は、彼の眼にはどう映っているのだろう。


きっとダメ男にDVされた揚句に、こんな恥辱プレイをされている変態女だと思われているに違いない。弁解しなくては。


優美「この時期トランクスってスースーして気持ちいいですよね、きゃは。」


いかん、どつぼにハマっていく・・・


男「ぷっ・・・面白い人・・・」

ウケた!!これはこれで正解の選択肢だったのか、なんか肩の力が抜けて楽になった。


彼の顔をまだ見れていない、勇気を出して振り向こう。


優美「えいっ!!」


男(推定年齢21歳)


笑顔が幼く見えるが、多分私より年上だ。笑顔が可愛い・・・

きっと優しい人なんだ。きっと私の事を「仔犬ちゃん」と呼んでくれるんだ。

きっとその先には、甘い新婚生活が待っているんだ。(ニヤニヤ)


美紗「お客様、次のお客様が待っていらっしゃるんで・・・」


優美「いっけねえ。千円からで、おつりは要りません。」


美紗「困ります。」


そうだ、レジ金が合わないとバカ店長がなかなか帰してくれない。

美紗さんの労働時間が増えてしまう。

カッコ悪い事してしまった。彼の眼にはどう映っているのだろう。


優美「って、いねえし!!」

彼は洗剤コーナーにいた。


年明け早々、洗濯か。正月に洗剤切らしちゃうなんて・・・可愛い・・・(ニヤニヤ)


とりあえず、店の外で待とう。

店を出て駐車場で待つことにした。


でも、なんて声を掛けよう・・・

いきなり「貴方は私の運命の人なんです。」なんて言ったら、きっとヤバい宗教だと思われてしまう。


じゃあ「このトランクスどうぞ。」・・・違う。それこそ意味が解らなくて彼を困惑させてしまう。

困惑する彼の表情など見たくない・・・ちょっと見てみたいかな・・・(ニヤニヤ)


いかん、こんな妄想ばかり先走って、先走り汁出してる場合じゃない!


自然に「さっきは財布拾ってくれてありがとう。」これでいこう。



そうこうしているうちに、彼は会計を済まし店から出てきた。

すかさず彼に駆け寄る。


優美「さっきはありがとうございました。」


男「いえ、それじゃあ。」


・・・行ってしまった・・・終わった・・・いや、終わらせない。


とりあえず、バレないように尾行しよう。

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