苦しくても止まらないのが恋ということならいいのに
部活中、ここと高貴が話していた
聞くつもりはなかったけど聞いてしまった
それで知ってしまった、高貴がここを好きなこと
ここは多分告白を断る、私のせいで
多分私が高貴を好きなことはここにバレている、ここは私を誰よりも、なんなら私よりも理解しているから
私のせいでここが告白を断ってしまったらどうすればいいのだろうか
ここが今高貴を好きではないとしても高貴の魅力を知ればいつかは好きになるだろう
高貴は返事を結構待つつもりでいる
だから、私が邪魔さえしなければここも高貴も幸せだ、それに私がここに勝てるはずがない
努力家でもちろん顔もいい、包み囲むようにフォローする温かい性格、ここは気づいてないけど、結構モテている、多分同じ体育館を使っている人の三分の一はここが好きだと思う
もちろん失恋の傷はすぐには癒えないし悪化するかも知れないけど、それで二人が幸せなら、安い買い物なんだと思う
高貴も頼りになる、長年一緒にいて高貴のことはよく知っているつもりだ、私が高貴が好きなことに明確なキッカケはない、ただ近くに居るだけで安心して幸せになれる、困っても助けてくれるのが当たり前になっているからかも知れない
本音を言うと高貴にはそばにいるだけでいいから私を手放さないで、なんて思わない、私を恋人として見てほしいしこことの恋愛を応援するのは辛くて辛くてたまらなくて、随分高い買い物に思える
けどそれは当たり前なのかも知れない
いつでも恋は一方通行で、ただただ辛いだけのものもある、それでも人が恋をするのは好きという感情は止められるものではないからかも知れない
それならまだ、二人の恋を応援しなくていいかな?
私やっぱり諦められる気がしないよ、止まらないなら無理に止めたくなんてない
誰も悪くないなら、自分が悪くなってでも恋を成功させたいの、こう思うことはダメだってわかっている、だから行動にはうつせない、でもせめて気持ちの中では好きでいさせてほしい
明日ここに高貴以外の好きな人ができたことを伝えよう
朝、急に由美から連絡が来た
「ここ、私好きな人できた」
嘘やんこんなタイミングで?
「それってもしかして高貴?」
「違う」
嘘やん、そんな、え?
私由美を高貴以外の人に渡さないといけないの?
まぁ、由美の気持ちだし仕方ないか
「誰?」
「秘密」
「じゃあせめてどんな人か教えて」
「頼りになる人」
「そっかー」
その好きな人が誰だかわかればいいんだけどな、ヤバいやつだったら絶対渡さないもん
よし、これでここは高貴の告白を断らない
二人をくっつけちゃおうかな
、、、でもやっぱりまだ後少しだけ高貴を好きでいさせてほしい