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Silent genes  作者: テクマ
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異世界へ

翌日、東京に買い物に行く計画をたてていた。


「原宿なら大丈夫だと思うんだ、あのカッコでも、年がら年中仮装大会やってるようなところだし。けっこう地元からロリータしていく子がいるから」

「なりきりでいいんじゃない、勇者パーティの剣士コスプレ、英雄アナスタシア」

「決まりだ」


  早朝、アーノルドさんはアメリカ大使館から迎えが来て引き取られていった。パーティから武闘家が消えたか。


「私は剣道してるから剣士、いや槍にしておくかバランスを考えて」

「じゃあ私はマジックキャスターだね、チートだから。みゅう姫は知的なヒーラーで決まりだな」

「蘭子さんどうする、ガンダルフで賢者がいいかな、いやならダンブルドア」

「ああ、ありがとう、パーティに誘ってもらって光栄なのだが、でも学校に行くんだ、ちょっとやりたいこともあるしね。軍資金は皇国からでてるから茶坊主、いやホビットも連れて行って必要な物を買ってきてくれまいか」

「了解しました」


  なぜか敬礼をした。ノリノリの私達とは違い気乗りがしない感じのアナスタシアとホビットを連れて原宿に行くことにした。学校に行く蘭子ちゃんをまきこみながら仮装行列は駅まで続く。


「やっぱりアーチャーがほしいよね。できればエルフで、ねえ蘭子さん」

「エルフって北欧かな、通路あったかな。でも弓道経験者とかアーチェリーでいいんじゃない。確か一高にも弓道部があったかな、つぶれてなければあるだろうな」

「そうそう弓道部のシズが一高だった。こんどパーティに誘ってみよう、誘っていいですよねホ・、スサノオさん」

「なにかに言い間違えそうになりましたね。いいんじゃないですか、パーティのマスターは蘭子さんなので」


蘭子ちゃんは途中で別れるとき


「じゃあ軍資金だ、ICカードだが念のため暗証番号は####だから。上限は250万だけど、いっぱいまで使うなよ、次の月まで使えなくなるらしいから」

「え?」

「だから皇国から軍資金が出たんだよ、ほくほくだな、じゃあな無駄使いするなよ」


  皇国って日本ってことか、どんなパイプもってるんだあの人。


「すごいですね傭兵団を組織できますよ」


  なに言ってんだよスサノオくん、でも異国の兵士なら10人はいけるか。


「もしかして異世界のビックマックの値段は」

「ビックマックってなんですか」

「・・・・電車の初乗りとか」

「1銭ですね」

「500億ぐらいに見えてるのか。・・私達にとっても少なくは無いが異世界に換算すると125円ぐらいだから」

「軍事予算とまで行きませんが、確かにすごいですね」


私達は英雄アナスタシアと勇者スサノオをいじり倒して楽しい一日を過ごした。





「私はパーカーとジャージでいいです」


  アナちゃんは夢の無い子。しかしスタイルがいい、男なら我慢ならん、ってところだろう。


「ところでアナスタシアさんはロシア大使館から迎えに来ないのかな」

「私はソ連ですよ」

「あー崩壊しなかったのか、もしかしたらつながりがなくなったのかもしれない」


  よくわからんが生きているあたり歴史がおかしくなっている。アクション俳優がガチの英雄になっているのもおかしいが。真紀さまはアナちゃんと剣道で戦うらしい、猛特訓をはじめた。


数日して蘭子ちゃんが異世界の様子を教えてくれた。


「日本以外は魔族の組織をつぶしたみたいだが、日本は魔王を中心に魔族の支配が拡大しているらしい。東京の周辺にはB-29が飛び回っていていつでも原爆を落とせる状態だそうだ。もちろん日本には渡航禁止だ。カンナズキ達は韓国まで泳いで逃げたそうだ、水泳のスキルがあったんだろう。だから山のふもとからは入れない。

そこでだ、北海道と九州に四国は奪還しているそうだ、そのうち北海道と四国には簡易的な通路が作れる場所がある。そこから茶坊主を帰そうと思う。で北海道なら流氷にのってロシアに帰ることができる」

「北海道ですね、お見送りに行きますか」

「いやうちらも行こう、異世界に。じつは革命的な魔法遺伝子のチート薬を作ったんだ」

  いやな予感しかしませんが。

「茶坊主の腕の細胞を調べたのだが、タンデムにのってはいるが数が少ない、抗体によって2回目以後の感染が浅くなっていて、タンデムに多数のっているのは喉から肺の細胞だけだった。

つまり、茶坊主には全身に行きわたるようにレトロウイルスを何回か感染させる、これで数倍強くなるだろう。それで私達は、このEscherichia coli RAN-K01株を入れたカプセルを飲む、そうすると腸内で繁殖したE. coli RAN-K01株に入れた遺伝子が異世界で活性化された魔法遺伝子活性化因子によって誘導され魔法が強く発現する。そういうことだ。なくとも魔法は出せると思うがより強力に」

「試験はしたんですよね」

「バークレーの教授が現象を確認している、私信でこの菌ではないが」


  みゅー姫が


「今から乳酸菌に変えられませんかね」

「なに言ってるんだEubacteriumよりはましだろ。もちろんプラスミドに入れてあるので多コピーされている、ということは一緒に抗生物質もいれてあるからちょっとおならがでるかもしれないが、些細なことだ、科学の発展のためには」


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