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Silent genes  作者: テクマ
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修正

「あの~私の魔力探知装置の製作は終わりですね」

「・・・ど、あれか?」

「星から送られてくる魔力探知装置ですよ、行先の惑星を特定する」

「ああ、ああ、覚えているよ。

今回はいくつもある惑星の一つが見つかっただけだよ。これからどんどん見つけていく。それに必要」

「また別の異世界に飛んだ方が簡単では?」

「いやいや、異世界真紀さまがこれ以上増えたら整理がつかないよ。まずは今回の惑星に到達して、その次の星を探すのに魔力探知は重要だ、続けてくれたまえ」

「じゃあ予算使いますから」

「ああ、指一本まででとりあえず芯出ししといてくれ」

「了解です」


「で、だ、我々、決死隊は惑星に向かうぞ!」

「・・・」

「堤氏とホスト氏は行くんだよ。だからほら、『おー!』って、ね」

「なんて言うか、惑星の生態系を調べないとヤバいんじゃないか、ってすじのほうから指摘があって」

「すじ、って?」

「いや、同期でベタベタの生物やってるのがいて、変なウイルスに感染したら隔離されるし、新しいゲノムとも確定出来ない別の何かによって分裂する何かだと薬も作れないからほぼ確実にお前死ぬぞ、と言われていて」

「それは無いよ、ウイルスはそもそも宿主がいないと存在しないよ、ましてやゲノムが四重螺旋とかなら、人に感染しないし、しようがないし。遺伝子とかそれっぽいのが作り出す化学物質のバリエーションなんてしれてるよ」

「プレデター的なのがいたら・・・」

「目に見えたら怖くないって、人のいない異世界で確認してからこっちの世界で実際に行くからさ、トライアルアンドエラーできるから、安心だから。

何事にも100%安心安全とか無いけどさ、そんなこと言ったら・・・」

「しかし、もしDNAのPがSiとかになっている土属性的な生物がいて我々が降り立つと土からぞろぞろと出てきたらと思うと・・・」

「だいたいペリオディックテーブルで下の方に行くほど反応速度が遅くなるから、もしSiの生物がいても動きが遅いからケツを蹴り上げて逃げればいいよ。うちらでもゴーレム的な魔法ないでしょ、つまり効率が悪いから存在しないんだよ」

「そんなもんですかね」

「そんなもんだよ」

「だが」

「だが?」

「このまま行くのもなんだな、そこらへんも含めて惑星の位置特定なんかもJAXAに監修してもらうか。今、出来ることはきちっとやって行こう」


あいかわらずドンブリ勘定なところを指摘されて口先ではかわしたが不安になったのと到達地点の星の位置で場所を特定する方法を作ることが出来なかったので専門家に頼むことにした。


「よく聞いてくれました、いろんな所からやってることは聞いていましたがなかなかうちに来ないので心配していました」

「それで、出来ますか?」

「はい、やりましょう神様」


この人も使徒なのだ。






「神様達は魔法の無い私達の世界から異世界に飛べるんだね、どういう方法で?

もしかして人知を超越してるのかな」

「私達は耳鳴りがしてるんですよ、年寄りなので。

力の入れ方で耳鳴りの周波数が変わるんですね」

「それだけ?」

「それだけ」

「簡単ですね」

「でも自由に使えるまで 数百年かかりましたよ」

「え?へぇー、じゃあ異世界創世も?」

「そうですね」

「私ではまだ無理ですね」

「耳なりがすればいいんですけどね。周波数をスキャンして再現出来るのはすばらしい発見ですよ」


「もしかして、私達が異世界と呼んでいる方から分かれたのがこっちですか?

中世では魔法があったっぽいですよね、でも今は無いし」

「魔法が無い世界だとどう発展するか興味があって、と、言うわけでもないですよ。

別れたときは同じですから、でもしばらくするとこっち側の魔法が無くなっていくことに気付いて、通路を使って行き来していましたよ」


「そろそろ異世界で次の星に飛びますが、一緒に来ますか?」

「あなたの方法なら後から行った方が安全ですよ」

「そうですね」

「でも一つだけ言っておかなければならないのは。

魔法の使えない惑星に降りた場合、転移で帰って来られないので何らかの対策をとっておいてくださいね」

「じゃあ、MP3プレーヤーと骨伝導マイクは命綱ですね」

「そう、それにあなたを助けようとどんどん人が押し寄せてくるともうたいへん。冷静になることです」





蘭子は宇宙船に乗った。もう一艘には愛の魔王が乗って、まずは一緒に惑星の近くまでとんだ。


「星の位置から判断すると惑星までまだ遠いな、まずは予定通り私の船から再度飛んでと。

だいぶ距離を稼いだな。

そして愛の魔王の船が来た、と」


愛の魔王が蘭子の船に転移してきた。


「どうですか、後1光年位だとJAXAの人は言ってるけど」

「順調だな。

次飛んだら、予定通り私がそっちいくから、きざんで行こう」


何回か探り探り無人の宇宙船を先行させて惑星がみえるところまでたどり着いた。


「やっとついた」

「2時間かかってないから北海道往復より短いよ」

「さて、軌道上に乗ったから、堤くん達の計測終わったら一回地球に帰りますか」

「帰るの?」

「いやだな、冗談はよしてください」

「宇宙服があるから地表に旗立て来るだけだよ」

「まだ生物学的な調査していませんから」

「大丈夫、大丈夫。

ここから見ても文明とかなにも無いよ、人工衛星も無いし」

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