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Silent genes  作者: テクマ
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新たなる何か

「キターー!見て見て、成功した」


  シュボ


「んーー、水素の火かな?青白くてなんて言うか小さい」

「そこはアンプ入れてボリュームでなんとかするから。いいかね、人は歩くためにはまず立ち上がらなければならない、とか言うじゃん、あれ、飛ぶためにまず歩くんだっけ、まあいい。アハハハハハハハハッ、ヒャーハハハハハハハハハハッ、ついにやったぞ」

「・・おめでとうございます、蘭子さん」

「うみゅ、だが、だがだ、一つ問題が」

「また何か、嫌な予感しかありませんが」

「今の組み合わせだと、火、しかできないのだよ。だから、土、水、風、この3つが欲しいとみな思うのだよ、唯も欲しいのだろ、ならしょうがない、やるか」

「こうなったらやりましょうか、飛行とか雷とかもやるんでしょ」

「いや、やってみないと分からんがさらに組み合わせでできるものもあると思うんだよ、それらは後だ」

「で、どうするんですか、その結果をどこかに発表をするのですか」

「金だ、銭にする。火はエネルギーだ、もちろん武器にもなるが、エネ庁に売り込む。あ、言わなくてもいいよ、魔法で火力発電とか無理だよ、必要なカロリーの桁が違いすぎる。だが、なんか夢あるじゃん、だからNEDOに出してみようと思う」

「なんか不純ですね、防衛省ではダメなのですか」

「最後にはそこに売り込むよ、でも、あいつ当たり前のように売り込んでくるわ、そう思われたくないんだよ高く売るために。できれば、なんでうちじゃないんですか、嫌なんですか、好きになってください。ぐらい言わせる感じの」

「恋愛小説ですね」


  勝ち誇った表情の蘭子氏はスマホを操作しながら火の強弱の調節をしていた。


「スマホで調節しているんですか、スマホ蘭子ですね」

「いや、スマホじゃなくともできるんだけど、骨伝導イヤホンに録音した周波数を流しているだけだよ。どちらかと言うと、さすおに蘭子かな。もういっこ上流だともっとシンプルに制御できそうだがそこはもう神の領域だよ、人間が利用する限界がここなのかもしれないね、いまのところは」


  唯はその時、不覚にも蘭子が、カッコいい、と思ってしまった。





その週末


「火では個人差が無いことが分かったのでぇ、唯と勇者が土、真紀さまとカンナズキ氏が水、みゅー姫とイザナミ氏が風で行きます。よろしくお願いします」

「蘭子さんは何を」

「私は飛行でデータとってみます、じゃあはじめます」

「ちょっと待ってください、なんでこんな面白いことに誘ってくれなかったんですか」

「はい、真紀さまも誘ってましたよ、と」

「一回目はそうでしょう、ですが2回目は無かったじゃないですか、私達の赤き誓いは・・」

「あー、まだアホで安心したわ」

「ほんまやわ、大人の階段も登ってないのわかるわぁ」

「おお、そうだ、これが終わったらぁ、カンナズキ氏からぁ、お土産がぁ、ありまーす、皆の衆、期待しておくように」

「おお、これはワクワクがとまらんぞ」

「じゃあはじめてくださーい」


3時間後


「ハイ終わりました、データを回収します。と言ってもストップして保存するだけだけどね。はい今日はここまでかいさーん」

「せんせーい、お土産がまだでーす」

「おおせやった、ではここまで何も発言がなかったカンナズキ氏から一言」

「えー、みなさんこんにちは、今日はお疲れ様です。ささやかなものですが私達から


〇いくら食べてもそれほど太らなくする遺伝子の解放

〇そこそこ勉強するだけでそこそこの成績になる遺伝子の解放

〇まあまあの努力でそこそこの運動能力がはっきされる遺伝子の解放


をプレゼントさせていただきます」

「これはたいへん貴重ですよ」


「せんせーい、みゅー姫には成績が良くなる遺伝子はいらないと思います」

「いちおうもらっとけ」

「これ全部、唯に効果のあるものばかりです」

「そだね、でも成績が良くなる遺伝子は効果無かったんだよね」

「あ、もしかして成績がいきなり伸びたときって、唯はもう使ったのか、ずるーい」

「そう、だけど効いてなかったんだよね、ききが甘かったと言う、無かったので」

「え?いやでも私は蘭子さんと同じ大学でいいですよ、もう成績が良くなる遺伝子はいりません」

「何言っているのかな唯さん、私はみゅー姫が目指してるところと同じ学校だよ、学部は違うが」

「え、うそ、ですよね。あんな自由でやりたい放題のところが」

「ちゃんとやることやって単位押さえてあるから自由にできるんやで、って言うかお前も東大にきなさーい、効果なかったら5回でも10回でもかけてやるわ」

「いいですよ、その他の学校で。今からじゃドラゴン桜、読んでるうちに入試になりますから」

「まだ間に合うから、まあ医学部は無理だろうけど」

「おお、今度は東大に集合ですね」


カンナズキ氏のゴッドハンドが炸裂した。





年末が来た。


「いくら頭良くなったからって家に来て映画見てたらさすがにダメやで、暗記に時間とらないと点数とれないし」

「いやあもう安心ですよ、模試もA判定です、医学部はダメでしたが。それにほらこれ」

「おお、キンダガーデンコップやってるじゃん。アクション好きだよね。

あれ、これアーノルドじゃね?」

「そうですね、アーノルドだねぇ」

「いや、魔王の方の」

「いやぁ、さすがにそれはないですよ」

「いやだから、スタントマンの方」

「え?」

「ほら少し若いよ、こっちの世界のアーノルドよりも、それにこの殴るポーズ」

「乾坤一擲、ですか」

「そうこのオーバーアクション

・・CIAに連絡入れておくか」


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