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もう決戦の日は近い。
恐らく奴らはすぐに仕掛けてくるだろう。
私の楽園計画も、一歩づつではあるが、着々と準備は整っている。
幸い、まだアレの効力は残っているようで安心した。
早く、二人目を見つけなければ・・・
・・・やはり、この思考は読まれているのだろうが、私の正体など、誰にもわかるまい。
『・・・あ、接続・・・できた・・・?』
「本当か!?よかった・・・一ノ瀬についての情報は手に入りそうか?」
『うーん・・・難しい、かも。システムが・・・めんどくさい、時間が・・・かかる。』
そうだよな。
あの仮想世界は、システムのその全てを仮想世界に映し出しているのだ。
例えば、人間が入るとアバターが出てくるように、画像ファイルを入れれば、その画像が空間内に出てくるし、アプリケーションを入れると、まるで動物のような姿をして現れ、実行される。
全てが仮想空間内のモノとして表現される。
そして、その動物が殺されれば、そのアプリも消えるし、逆に動物が生まれれば新しいアプリが生まれる。
なので、ノアもアバターの姿となって、文字通り、データの海をさまよっているのだ。
それから二時間は経っただろうか。
ノアによってインターネット接続に成功したため、さらに人を送り込めるようになった。
「ノア、お前は機械だから、そっちから内部データを改ざんされる可能性がある。こっちから人間を送るから、一旦戻ってこい。」
『・・・わかった』
「・・・私に行かせて。」
俺が誰を生かせるか悩む前に立候補したのは、神崎だった。
「いや、えーっと・・・わかった。決意はあるようだし。ただ、一つ注意してほしい。多分、お前が入ったらあいつらにバレる。だから入るならノアと入ってくれ。ノアがいれば、ノアを経由して会話ができる。」
「でも、さっきノアも危険って言ってたじゃない!?大丈夫なの?」
「大丈夫だ、誰も改ざんできないようにする。ノアですら、だ。ただ、それをすると、人格に影響が出てくる可能性がある。あくまで可能性だから、わからないが。」
「うん・・・大丈夫・・・私、も・・・行きたい!」
その声は、仮想空間から戻って来たノアの声だった。




