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主人公異世界転生記  作者: 一ノ瀬彼方
主人公異世界転生記:壱
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気のせい・・・?

「・・・全部最悪な気がするのは、気のせい?」

気のせいじゃないと思います。

「まあ・・・目標が目標だし・・・?」

「「・・・。」」

無言。

「じゃあ、ルーレットで決めたらいいんじゃないか?」

「賛成。ルーレットにしよう。」

ルーレットに決まりました。

・・・辺りに静寂と緊張が漂う。

二人無言でルーレットに視線を向ける。

「・・・2番。つまり、バイカル。」

「決まったなら、さっさと準備しないとな。」


「よし、それじゃ出発するか。」

と、俺らがこの町を出ようとしたその時。

「待ちなさい!」

もちろん無視。

「ちょ、待ちなさいって!おーい!?・・・聞こえてないのか?」

もう面倒ごとは懲り懲りだ。とっととバイカルに行こう。

「って、止まれぇぇ!」

いつの間にか俺らに追いついていた不審者は俺の肩を掴む。

どうやら女だったようだ。

その女不審者はどう考えてもここの世界観とは相まみえないSFチックな近未来的スーツを着ていた。

やっぱ不審者じゃねーか。

「彼方・・・この人、ここの人間じゃなくて、外の人間。」

「ん?ああ。サポート用AIか。すまないが君には用はなくてね。用があるのは君だよ、一ノ瀬彼方君?」

肩掴んだまま耳元で囁くのやめてもらっていいですか?・・・セクハラで訴えますよ?

「ちょっとー!そんなところで痴話喧嘩しないでー!」

「「「何が痴話喧嘩だ!」」」

まさかの三人のセリフが被る奇跡。

ちょっと気まずい。

「あれ?どっかであったことある?」

見覚えがあると思ったらイリナさんでした。

「はい、この前は暴漢から救っていただきました。」

「あ、偉くない人。」

ノアさん?多分今地雷踏み抜くどころか周りの地雷も爆発してるよ?

「す、少なくともあなた達よりは偉いわよっ!」

「張り合わないでくださいよ・・・。」

はぁ・・・。どうしてこうなったんだ・・・?

「・・・君はいつもこんな感じなのか?」

「不本意ながら、ですけど。」

「そ、そうか・・・。」

女不審者も戸惑ってるし・・・。

「私の方が偉いもんっ!」

「いや、だとしたら何?」

「だから、偉いんだもんっ!」

「はいはい、よかったねー」

「んもー!イライラするっ!偉いんだから敬いなさいよっ!」

不毛な戦いだ・・・。

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