60/86
武装少女(隊長)は闇が深い
「・・・巡回隊長って偉いの?」
とノアが聞いてきた。
いまそれどころじゃないだろ・・・。
「いえ・・・巡回隊長なんて、人数だけの非戦闘集団の元締めですし・・・大して偉くないんです・・・はぁ、出世したい・・・。」
これはどう返せばいいのだろう。地雷を引いた気がする。
なんだか俺も帰りたくなってきた。帰る家はないが・・・
「えっと、イリナさん。助けてもらいありがとうございました。あの、僕たちはもう大丈夫なので・・・その、そんな落ち込んでないで仕事しましょう?」
イリナさんは地面にうずくまっていた。
あんまり触れちゃいけなかったらしい。
当の本人のノアはイリナさんの隣に座って顔を覗き込んでいる。
・・・いつからこんな子に育ってしまったのだろう。
「私・・・いつも、背が小さいからって後輩にすら馬鹿にされて、前は迷子と間違えられたし・・・恋愛も、こんな見た目だから誰にも見向きされないし・・・あぁ、死にたい」
ぶつぶつとイリナさんが呪文のように唱えていると・・・
「こんな所に・・・。隊長、行きますよ。」
と部下らしき人が連れていった。
大丈夫なんだろうか・・・?




